ブラック企業@傾聴

講演会マニアがひさびさ講演を聞きにいきましたよ。
とはいえ、ここのとこの関心事である「傾聴」にも関係あるってことだったから聞きにいったんだけど^^;
さてさて今回の講演の内容は「ブラック企業の実態」である。
ひぁ〜、あれ〜、そうなん、まじかよ、れれれのれ〜、おいこらぁ〜、というブラックな現状にびっくりぽんや。
なんといっても30年もまえに普通の会社からドロップアウトしたフリーランスのボクだからね。とはいえ悠々自適なフリーランスではなく、頼まれたら何でもやるというブラックで全部一人でしなければならないというブラックで収入はブラックで安定性もブラックで将来の見通しもブラックである(というほど将来の時間はないかもしれないが^^;)。という「ブラックフリーランス」なのだが、いまとなっては金はないけど時間はあり、行動を束縛されることも思考を制限されることもないというホワイトではある。ホワイトとはいかにもよさそげだが、無いものだらけで、常にアタマが真っ白なホワイトなだけ(・・;)。
でも、まあいいか、、、と、こんな風に、のほほんとしているのも、ボクが歳を食ったからかもしれない。
こんなアウトサイダーのオッサンではなく、この社会で真面目に生き、社会のために働きたい思ったり、働く意義を求めたり、この社会の一員という実感をもてたり、この社会でちゃんとした生活を設計する若者だとやはり辛いかもしれないな。いわゆる成功を目指したり贅沢などするつもりもなく、普通に働き、普通に結婚し、普通に子育てをし、普通に余暇をすごし、普通に歳を重ねていく、、、こんな普通が今の時代では困難らしい。
そんな普通の幸せを求めず、物理的貧困でも精神的裕福をちんたらと楽もうぜ、とは思ってもなかなか若者には言えない、年寄りの戯言であり老害と唾棄されるだろう、うんうん^^;。

どうやら現代は「正職」であれば、どんな会社も終身雇用や右肩あがりの昇給や生涯賃金が保障されているなんて、もうそういう時代じゃないらしい。(まあなんとなくは知っていたけど…^^;)
とはいえ、そうした昭和風の「正職」伝説だけは若者にも受け継がれている。昨今の非正規の危うさが可視化されるとやはり「正職」だよね、となるのも人情だろう。
正職をもとめて(日本の)就活は履歴書の写真にまでメイクをする勢いで全身全霊でおもいきり自己アピールをして行うものだから、いくつか不採用とされたときの自己喪失感というか、自己否定感はかなりある。そんななか、「見た目によい条件」でブラック企業にキャッチされるという。
実際は「見た目によい条件」に騙されているらしい。
例えば、初任給20万と書かれている(これ国家公務員より多いらしい)。でもよく見ると基本給12万円、「固定残業制」で5万円が残業代で、固定であり何時間残業しようとも残業代5万を超えることはない。で、全部あわせて20万円(昇給は不明)。
ある固定残業制のブラック企業は、残業を月に200時間をやらせるというわけだ。
月に80時間で過労死の基準になっていることを考えれば、もう完全に死んでいる。
実際、多くは精神疾患となり、自分で思考することができなくなる。まっとうに考えられなくなり自殺に至ってしまうことも多いという。
あと、募集人数がやけに多いところもブラックの可能性ありとのこと。
従業員1000人の企業で200人の採用がある。
1年後「使えない」と判断された(というか最初からハネる前提)100人が自主退社に追い込まれる。会社に残りたくても、イジメでやめさせられることになる。
もちろん法律で企業の都合でやめさせることはできない、で、どうするか!!??、、、、
まず、仕事を与えられない。そいでもって上司から「仕事は自分で探すものと」と責められる。さらには生まれて今日までの「反省文」をかかされ、挙げ句カウンセリングと称し、一日中缶詰で自分の歩んだ人生のあれこれを全否定される。それを延々とされたらもう精神がノックアウト状態のわけだ。負の洗脳。自分が悪い、自分のせいだ、自分の能力がひくいのだ、すみません、申し訳ありません、辞めさせてください、と自主退社となる。自主退社となれば企業は万々歳。
運良くかどうか(運悪くと思うのだがorz)、その企業に残ることができても、アイデンティティ(自尊心?)剥奪の研修(洗脳)が行われ、ていよく使われることになり、2-3年で精神疾患になる確率が高いらしい。ワーキングプアであるのに、やめたら生活さえできない、という束縛で心身を壊されていく若者が多いらしい。
まあ実名も挙げられたのだが、ベイカレント、ウェザーニュース、わたみ、ユニクロ、そうそう明徳義塾の塾長の月給が7万だったらしい、さらには「所さんの目がテン!」を作っている映像会社、、、、オーマイガっ!! 結構好きな番組だったのに……、社内では過去30年らい殴る蹴るのパワハラというか暴力そのものが当たり前でサービス残業が当たり前で使い捨てが当たり前で社員の精神を破壊して引きこもりに追い込むブラックがつくった「目がテン」を楽しんでいたとは、、、そのうえユニクロは買うし、わたみで呑んだこともある、、、、orz
ところが現状はブラックは珍しくないらしい。講演に参加していた方のご子息がまさに今就活の最中で、もらってきた企業パンフがなんと、みんな「固定残業制」だったと聞き、実はブラックが普通???ってかんじorz。講演からの帰り場末の呑み屋に寄りママと話していると娘が就活中らしく「全日空のCAでも大量に採用して1年後にかなり辞めるらしい」と聞きさらに、びっくりぽん、となった!!
そういえば電通(有名大企業)に使い倒されて自殺した若者も異常な残業だったと記憶している。
(もしかしてこんなnoteを読んで、これは自分のことで、悩んでいる、って人はいないとおもうけど、もしいたら、いつかあるだろう労働交渉にそなえて記録(残業時間やパワハラ内容)をつけることが大事と言われていた。で、一人で悩まずユニオン(講師はブラック企業専門のNPO代表だった)に相談してほしい、、、と)

さて「傾聴」にも繋がる部分は、、、
講師であるユニオンの代表いわく、精神疾患で悩み苦しんでいる人も「根本の問題は、ほとんどは労働問題である」と言うのだよ。あと「子どもに対する虐待も労働問題であるのだぁああ~」とな。
正直この辺は、はいはい、でたでた~、それは「視野狭窄じゃね」と個人的には感じてしまう。
以前聞きにいった「性暴力」のときの講師は「性暴力」がすべてで、今回のユニオンの講師は「労働問題」がすべてとなりメチャクチャ力が入る。まあ、それぞれ、そういう講演会なのだから当たり前っちゃあたりまえ、仕方がないといえば仕方が無いのだけどね、^^;。なんとなく左翼活動家の「すべて社会が悪いのだぁ~」みたいでちょっと白け鳥〜飛んでいく〜東の空へ〜♫と口ずさみたくなってしまう、なんて(元サヨっちがなにをいう〜^^;)
まあ、実際の傾聴にある「苦しい、辛い」という直接の原因が例えば精神疾患であっても、その精神疾患の原因が労働問題であることもあるだろう。傾聴では「苦しい」という言葉と、その直接の原因の精神疾患や極度の落ち込み(状態)をメインにする。そこを重視し、兎にも角にも「苦しい」気持ちに寄り添い、聴くことで(苦しむ人がみずから発話することで)苦悩を和らげる(と一応する)。精神疾患の元の原因でである「労働問題」の解決までいきつかない。
講演のなかにもあったのだがブラック企業を辞めたのは「自分のせいと思い込む」とか、精神不安定になり「今の自分がどういう状況なのか判断できない」というのはその通りだろう。本人も自我を見失っていれば元の原因など分からなくなってしまうのが道理。
前出の「目がテン」の映像会社で精神疾患、ひきこもり状態になった社員さんが傾聴(カウンセリング)を5回うけ、5回目に(講師の)ユニオンを紹介され会社と交渉、残業代の支払いや業務改善という元の原因の解決され、結果、精神疾患からも解放された、と話されたのだが、ユニオンを紹介される前の傾聴の内容は全く覚えてないらしい。
ほんとは傾聴(カウンセリング)からの具体的解決につながったユニオンの紹介のいきさつが知りたいところだが残念ながら覚えてないということで解らないからねぇ〜、、、通常は「傾聴」で具体的な機関を紹介することはないけど、実際には5回目に紹介され、「苦しい」という心情部分も解決した、というとこと。ここ個人的にはけっこうポイントなんだけどなぁ〜。(つづく、かも??笑)

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