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「感想」を書くには、「感動の仕方」を、親が教えてあげよう
「はれときどきぶた」の感想文の例です。
「ぼくが書くと、本当になる日記に、ぶたがふってくると書いたら、ホントにぶたが、大量にふってきた。」
少し、加筆してみました。
この文章に、どんな「思ったこと、考えたこと、感想、意見」を
書くでしょうか。答え合わせ! 以下の文の続きの感想・例文。
「ぼくが書くと、本当になる日記に、ぶたがふってくると書いたら、ホントにぶたが、大量にふってきた。」
主人公もびっくりしています。ぶたが本当に、こんなにたくさん空からふってきたら、学校の先生も、おまわりさんも、びっくりして口を開けると思います。もしもぼくがそこにいたら、みんなが口を開けている間に、なんとか1匹つかまえて、うちに連れて帰ろうと思います。お母さんに、トンカツを作ってもらいたいからです。
でも、たぶんお母さんは、ぶたをトンカツにしてと言ったら、クラクラして倒れてしまうと思います。だから、お肉屋さんにたのもうと思いました。きっと、トンカツは500人分くらい作れるんじゃないかと思います。
(小2の気持ちになりきって・男子・コピペ禁止・絶対にバレます)
本文をカギカッコで囲って、自分は「です・ます」で書いています。
男子は、ぶたがふってくるところを読んで、
「トンカツは何枚つくれるか。」、「トンカツにして食べたい。」
と、想像しています。
発想力、創造力。
本を読んで、そこから自分の想像&創造したことが、「思ったこと」「考えたこと」「感想」「意見」です。
こういう「発想」「想像」を引き出して、書いてもらっています。
こういう感想は、実際は、男子にいろんな「質問」というボールを投げて、
「ぶたをトンカツにして食べたい」
という言葉が引き出せたところから始まります。
「どうやってトンカツにするの?」
「誰が作るの?」
と言ったら、多くの場合、お母さん、ですかね? 今の時代は、違うかな?
「お母さんに、生きているぶたを料理してといったら、どうなると思う?」
「え? クラクラして、倒れちゃうと思うの?うんうん、じゃあそう書こう。」
そうやって質問しながら、質問&具体例をたくさん挙げます。
「あ、そういう感じでいいんだ」
と、思ってもらうために。
「ぶたがふってきたら、道がぶただらけになっちゃうかな? そうなったら、何したい? どうしたい?」
「書いたら本当になる日記が自分の部屋にあったら、どうする?」
「ふたがふってきたのをみて、友達とか、おとうさんおかあさんとか、なんて言うと思う? そして、どうすると思う?」
中には、手強い子もいます。
「本当にぶたがふってくるわけないじゃん。」
こんなリアリストなお子さんには、
「いや、アメリカで、ぶたじゃないけど、大量の魚がふってきたっていう事件が、本当にあったんだよ。」
と、別のネタに誘導して、それについてどう思うか、ネットを見ながら、考えたことを書きいてもらいます。
そういうことでも、いいんです。
「ぶたがふってくる話はおもしろい。でも、生き物が空からふってくるなんてことはあるわけないと思っていたら、魚が大量にふってきた事件がアメリカにあったそうだ……。」
魚がふってきた話の種明かしを最後にして、ぶたがふってくる話とちょっとからめて、まとめの感想にします。
「もっと規模の大きなハリケーンが牧場を襲ったら、本当にぶたもふってくるかもしれない。」
いいですねー! さいごの、締めの1行!
さて、そこで、タイトルにある「感動の仕方」の話です。
学校に行く前から、いや学校に行きだしても、何かを見て、想像をふくらませること、つまり「感動の仕方」を教えておくと、お子さんはそれほど、読書感想文で苦労しないかもしれません。
それも、とっても簡単です。
何も、教えなくていい。教えたら、逆効果。
お父さん、お母さんが、旅行に行ったとき、面白いもの、変わったものを見たとき、それがテレビ番組でも、You Tubeでもいいんですが、
子どもの前で、感動する。それを言葉にすること。
「わあ! エベレストって、なんて美しい山なんだろう! 高いだけじゃなくて、こんなに美しいんだ……。富士山と同じだなあ。」
ちょっとわざとらしい? そこは工夫を。
感動している姿を見せるのです。
子どもは、親のマネをするのが大好き。
「ああ、こういう景色を『美しい』って言うんだな。」
と、わかります。親が体を張って、「具体例」となるということです。
「確かに、富士山も高くて、きれいだな。美しいな。」
と、似たようなものと比較することも学べます。
「わー。セミが脱皮してる。なんだか、消しゴムみたいな色だな。でも、」こんなすごいことを見られて、今日はとってもいい日だね!」
表現の仕方を、日常で自然に見せてあげましょう。
なぜというと……。
長くなったので、つづきはまた。
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