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新規事業失敗のコツ

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新規事業を確実に失敗に導けるコツをあなたに伝授します! これを守ればあなたも立派な『新規事業失敗請負人』!
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記事一覧

会社を死に向かわせるタイプの人、の話

会社を死に向かわせるタイプの人、の話

会社とは、同じ目標を持つ人々の集合であり、集合することにより効率的に目的達成を目指すための手段である。その存在理由、存在目的達成に向け、常に利益を追求し、利益を再投資することで、目的達成を目指していく。

会社の目的達成に対し、全ての人が同じ方向で活動できれば良いが、組織が大きくなるにつれて異分子が紛れ込む。会社の目的達成ではなく、会社制度を使い、自分の利益を最大化を企てる人がそれ。

この手の人

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いいものさえ作れば売れるという思い込み、という話

いいものさえ作れば売れるという思い込み、という話

日本の会社は特に製造業の領域で強いことが知られています。

また、日本の製造業は『全社一丸』『チームの力』という言葉で表現されるほど、設計や製造だけでなくその他の組織や社外のサプライヤーなどが『同じ釜の飯を食う』ように、ともに製品を生み出すために協力していきます。所謂『ケイレツ』と呼ばれる体制です。

この強力な連携体制を背景に、日本の製造業は新規の商品開発に強い力を持っており、例えばテレビやゲー

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新規事業失敗のコツ その3 撤退条件とその評価指標を作らない

新規事業失敗のコツ その3 撤退条件とその評価指標を作らない

7年間も取り組んできた新規事業創出活動がついに失敗に終わりました。
振り返れば、失敗するべくして失敗たことが明らかであるため、失敗に至ったポイントをまとめていこうとおもいます。

失敗のコツその2記事はこちらから

失敗のコツその3は『撤退条件を定めず、撤退判断基準も定めない』ことです。

新規事業なんてものは成功するのは極稀であり、取り組みすべてが成功するなんてことはありえません。ただ、事業の目

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日本が中韓の企業に負けた理由、それは『世界を制して疲労困憊になったところを襲われたから』、という話

日本が中韓の企業に負けた理由、それは『世界を制して疲労困憊になったところを襲われたから』、という話

日本企業が中国や韓国のメーカーに敗戦し、買収されるのも珍しくなくなってきました。
なぜ日本のメーカーは中韓のメーカーに負けたのか、その点を元シャープのエンジニアであった中田行彦氏の著書『シャープ 企業敗戦の深層』を基に、改めて考えてみました。

日本のメーカーは欧米企業の牙城を崩し、一時は世界を制しました。ただ、日本の企業の戦い方は『欧米が基礎を抑えた技術を使い、多くのコストを使い、商品化を行う』

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新規事業失敗のコツ その2 事業の『VISION』『MISSION』『VALUE』を定めず、曖昧にする

新規事業失敗のコツ その2 事業の『VISION』『MISSION』『VALUE』を定めず、曖昧にする

7年間も取り組んできた新規事業創出活動がついに失敗に終わりました。
振り返れば、失敗するべくして失敗たことが明らかであるため、失敗に至ったポイントをまとめていこうとおもいます。

失敗のコツその2は『事業創出にあたってのVISION、MISSION、VALUEが甘かった、なんなら明確に定義されていなかった』ことが挙げられます。

事業創出にあたって、『VISIONやMISSIONの定義はある程度事

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大企業の新規事業ってカッコつけすぎで、だから失敗し続けてるんじゃない?、という話

大企業の新規事業ってカッコつけすぎで、だから失敗し続けてるんじゃない?、という話

大きい会社の新規事業企画を担当してると、お客さんやパートナーさんとして中小企業の代表や責任者の人、現場の作業者の人とお話する機会が生じます。

で、往々にして話が噛み合わない(噛み合う場合は中小企業さんがかなり話を合わせてくれている)ケースがまま生じるんですよね。

これ、なぜ起きるんでしょう?

一つは資本的に余力のある大企業は新しい市場の開拓、市場の首根っこを抑えるためにとにかく『未来志向』の

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新規事業失敗のコツ その1 新規事業を作る理由が不明確

7年間も取り組んできた新規事業創出活動がついに失敗に終わりました。
振り返れば、失敗するべくして失敗たことが明らかであるため、失敗に至ったポイントをまとめていこうとおもいます。

まず第一回は『そもそも会社として新規事業を作る理由が不明瞭で、なんのために新規事業を作るかが定まっていなかった』ことが挙げられます。

新規事業を創出するに当たり、会社からはなんの方針も与えられず「とりあえずなにか新規事

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