8月1日時点で内定が獲得できていない新卒学生に向けて話すほどでもない話
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
過去、専門学校でクラスを受け持っていたこともあれば、新卒学生の採用を担当していたり、逆に就職を検討している学生の相談に乗るなど、何かと接点を持つ機会の多い人間です。
リクルートが運営する就職みらい研究所が、2025年卒業予定の大学生および大学院生に対して、『リクナビ2025』(※)にて調査モニターを募集し、モニターに登録した学生3,888人を対象とした「2024年8月1日時点 内定状況」を公開しました。
8月1日時点内定を獲得している学生は90%を超えているそうですが、逆に残りの8.8%の学生は内定を獲得できていない、といった絶望なのか、降参なのか、はたまた粘り続け、闘い続けている証なのか。
いずれにしても、内定を獲得できる学生とできない学生との間には何かしらの差分が生じているはずで、それを採用に携わることもあれば、就職に関する相談に乗ることもあるオジさんの立場で書いていこうと思います。
わたしの「就活」
まず、ごめんなさい。
ぼく、就職活動、いわゆる就活をしたことがありません。
スポーツ系の専門学校に通っていて、トレーナーとしてのキャリアを夢見ていたのですが、当時、ぼくはインターン先から業務委託契約を結ばせてもらうことができたこともあり、卒業と同時に個人事業主でした。
最近では新卒フリーランス、なんていうみたいで、ちょっとしたカッコいいポジションみたいに書かれることもあるのをインターネットの端っこで眺めています。
正直、当時は不安もありました。
「みんなが安定した会社に就職していく中で、これで大丈夫なのか?」ってね。
今なら「よく考えなよ」って当時の自分向けて言い放つと思いますが、よく考えたところで、自分のスキルを直接収入に結びつけられる喜びと、自由に働ける魅力に惹かれていたから、結論を変えることはないでしょうね。
そんなぼくの話でもよければ、先に読み進めてみてください。
内定取得者と未取得者の差
さて、気を取り直してリクルートの調査結果を見てみましょう。
内定取得者と未取得者では、今後の就職活動に対する姿勢に明確な違いが出ています。
内定未取得者の68.1%が「志望内容や範囲は変えずに活動する」と回答
一方、内定取得者で同じ回答をしたのは46.6%
つまり、内定が取れていない学生の方が、むしろ現状の志望にこだわる傾向が強いことがわかります。
果たして、これがいいことなのかどうか。
柔軟性の重要性
過去、よくも悪くも複数の企業に所属してきた立場と経験から言えば、柔軟性ってとても重要。
ぼく自身、フリーランスなんて書いちゃうとカッコいいですが、個人事業主として働こうだなんて最初から思っていたわけではありません。
でも、今でこそ就職先としてストレッチ屋さんとか出てきてますけど、ぼくの頃なんてストレッチを施してお金がもらえるだなんて思っても見ませんでしたよ。
だからこそ、ぼくには商才がないのだって証拠なのかもしれませんけど…
ただ、インターン先から業務委託契約を提示してもらえた際、つまりはチャンスを逃さなかったこと。
それ自体は過去の自分に向けて「よかったね」って言ってあげたいところでもあります。
要は柔軟性の話をしたいわけですが、改めてリクルートの調査結果を見てみると、内定取得者の方が柔軟な姿勢を見せているのは、非常に興味深いところです。
「志望内容を変更して活動する」(7.4% vs 内定未取得者の10.8%)
「より広い企業を対象に活動する」(6.9% vs 8.8%)
早期開始した方が有利なのか
調査結果を見ると、当然ながら2月や3月の早い段階から活動を始めている学生の割合が高いんですよね。意識が高いとかどうとかってよりも「企業の動きが早いから」とか「周りの学生も動いてるから」って同調圧力的に"動かされてる"といったところでしょうか。
2月中に個別企業の説明会・セミナーに参加した学生:32.8%
3月中にエントリーシートなどの書類を提出した学生:65.7%
参考になりませんが、ぼくの場合はインターンシップが事実上の早期活動でした。特異的な例だってことは理解しているものの、少なくとも就職活動が遅れ、ドンドンと選択肢がなくなっていく状況ではなかったことは心理的な平穏を保てていた気がします。
何でもそうなのでしょうが、早くから行動を起こすことで、自分の適性や業界の実態を知る機会が増えるし、それに応じて自らの志望や応募先を柔軟にするだけの余裕が生まれるのは確かかもしれません。
未だ内定が取得できない人へ
では、この記事が公開される8月10日時点で内定を獲得することができていない皆さんに、助言にならない助言を。
自分の売りを定義しよう
ぼくの場合は参考になりませんが、少なくともトレーナーとしての知識やスキル、何よりも幅を持った指導姿勢が強みだったように記憶しています。
でも、それ以上に「学んだことをすぐに実践できる」という適応力が評価されていたことを知ります。
まず、相手から評価してもらえる可能性がある自分の強みを狭く定義しすぎていないか、見直してみることをオススメします。起業やフリーランス逃げの選択肢にするな
たまたま、ぼくの場合はそうなってしまった感が強いですし、それを全員にオススメすることもできませんが、スキルや志向によっては、起業やフリーランスも選択肢の一つです。
ただ、「就職ができないから」といって自らの逃げ道として起業やフリーランスとして活動を始めることは避けるべきです。そんな人は対企業との間で行う商機に信頼されません。
逃げ道として起業やフリーランス、個人事業主があるわけではないのです。そして、それらは決して逃げ道として有効に機能せず、むしろ、心理的な安寧を損ねてしまうことでしょう。
そんな状況、好ましいですか。自分のペースを大切に
まぁ、あとは就職活動が終わって悠々自適に過ごしている学友たち、つまりは周りと比べても仕方ありません。いや、焦りますよね。わかりますけど、焦っても仕方ないんですよ。
だって、あなたは企業から内定を得るだけの活動を過去にしてこなかったし、評価を受けるだけの話し方をしてこなかったんですから。その事実は変わりません。
だからといって、無闇矢鱈と希望もしない業界や職種に逃げるようなことがあっても、退職代行サービスを利用するような事態に陥りかねません。
大切なのは、自分に合った道を見つけること。
おわりに
周りの学友たちが91.2%も就職内定を獲得しているからといっても、それが遅すぎるわけではないのです。むしろ、自分に本当に合った道を探せるチャンスだと前向きに捉えましょう。
ぼく自身、一般的な就職活動をしなかったことで、最初は不安もありました。何なら、いま、スポーツトレーナーという職種を継続していませんし、スポーツに関わるような仕事も全くしていません。
でも、結果的に自分っぽいキャリアの築き方を見いだせように思えています。
型にはまることも大事です。型にはまらないことも大事だったりします。どちらも必要な場面と不要な状況ってのはあります。
きっと、どこかがあるはずです。どこかは知らないけれど。
そんなわけで、心から応援しています!
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
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