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従業員は「経営者視点」を持たなくていいと思ってる派閥です

どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

イシキタカイ系の人たちには響く言葉として「経営者視点を持て」があるはずです。ぼくは意識ひくい系なのでまったく持って心の琴線に触れませんが、イシキタカイ族のお歴々はハッとしてグッときてパッと目覚めるのでしょう。

ぼくはというと、残念ながら以下のようなポストをしてしまうぐらいに意識のひくいダメ人間なので、まったく持って動じることはありません。

経営者視点を持て

これを言われるたびに思っていたこと

持つ必要あるのか…??

異なる役割を与えられているのが会社組織なわけで、異なる役割の視点を持てと言われても「見える情報の粒度」に違いがある。

それをいうと「いいわけすな」とか言われる。

理不尽だろ。

https://twitter.com/ryosuke_endo/status/1707717418884489617?s=20

会社組織における社長って組織内では偉い人って扱いになりますが、根本的なこととして忘れてはいけないのが「役割の違いでしかない」点です。

人間的に偉いわけでもなんでもなく、ただその組織におけるスキルと能力、経験と実績をもとに与えられている役割として株式会社ならば株主から選任されて実務をこなしていくのが社長って役割なだけで、その役を演じるために経営情報と睨めっこしながら判断をしていきます。

じゃー、従業員が同じように経営者視点とやらを持つべきなのかというと、役割が違うのだから必要がないとぼくは考えているのですが、こういった言葉が経営者側から部下に向けて投げ込まれているのだとしたら根本的にコミュニケーションのあり方を改めた方がいいのではないかとすら思ってる派閥です。

今回は、その辺を書いてみようと思う次第です。

情報の非対称性を無視した上司側

会社組織の中で役割が異なるってことは、得られる情報の内容と、その粒度に違いがありますよね。

会社の中で部署が異なれば、その業務に関する詳細まで把握することは困難なのは想像に難くないはずで、営業部の人が経理部や人事部の業務詳細を事細かく把握している必要はありません。

もちろん、大枠としてどういった業務があり、どういった工程を挟むのかを把握していれば、何か依頼をするとしても円滑に処理してもらえるようになるため、社内における従業員関係が良好になっていくことはあるでしょう。

でも、根本的に営業部の人が果たすべき役割は売上を立てることであって、社内のお金に関する流れを事細かく仔細把握する必要はありません。

繰り返しますが、経理の流れを把握しておくことによって経費の使い方や領収書の切り方などを工夫することに繋がったり、事前に経理部と経費に関する交渉をすることもできるようになるなど、自らの職責を果たすために必要な関係構築をする上では必要な情報だと言えます。不要だとは言いません。

組織における並列部署でも得られる情報やその粒度、解像度に違いがあることが明白なのに、それを上流と下流において求めることは果たしてコミュニケーションのあり方として適切なのでしょうか。

「全体像を理解してほしい」や「意思決定に関するコミュニケーションを円滑にしてほしい」など、経営者側として要望したいことがあったり、なってほしい従業員像があるのでしょうが、それは情報の非対称性を無視した接し方だと言えます。

全体感を持って自立した業務行動が取れない部下側

一方、経営者側から「もっと経営者視点を持て」と言われる従業員側に問題がなかったのか。

あったんでしょうね。

経営者がそれを言いたい時ってのは、だいたい企業全体の戦略やビジョンに照らし合わせた行動を取れていない人に向けて言い放ちたいはず。

「え?だって会社の方向性って決めたよね?こうだよ!ってみんなに言ったじゃん!」ってことであって、言ってないことを求めているわけではないのだからやってよ!ってことなのだろうことがわかります。

経営者は経営責任を負っていますから、その責任の中には「経営者視点を持て」と叱咤した従業員の雇用も含まれ、目の前にいる従業員が自立的に全体感を持って経営者の想定した通りに行動することこそ、数多ある責任を全うすることに繋がると本気で考えています。

だから従業員に向けて、自らのコピーロボットとなり経営者のような行動をとってもらい、しっかりと会社の方針や目標に向けて適切な行動をとってくれる人を増やしたいのでしょう。

経営者は孤独な生き物だと誰かが言ってましたが、寂しいんですよね。だって自分ばっかり責任を負って、従業員のしでかしたことまで全部を背負い込まなきゃいけないんですよから。

そりゃあ、従業員にはしゃかりきに働いてもらいたいと思うでしょうし、全体感を持って自立した行動をとってくれたら、「経営者視点を持て」だなんてことを言う必要ないわけで、そういうことを言われている時点で従業員側にも過失があるのだろうことは察することができます。

従業員は「経営者視点」を持つべきか否か

でも、でもでもでも。

やっぱり、経営者側から従業員にむけて「経営者視点を持て」というべきかどうかでいうというべきではないだろうし、従業員が経営者視点を持つべきだとも思いません。全くもって不要です。

本当に優秀で経営者視点を持つことができる人は、その会社からいなくなりますよ。経営者の視点に立った際に、今の経営者がしている判断が適切なのかどうかまで判断できるってことですからね。

「経営者視点を持て」ってことは、反面、経営者自身の経営判断や方針を監視しろってことでもあるわけで、もし、仮にその方針や判断に無駄なことや無理なことがあると判断し、自立的に行動を起こそうものなら…

言うに及ばずでしょう。

従業員が自らの意思で経営者視点を持とうとすることはいいことかもしれませんが、少なくとも経営者側から従業員に向けて求めるかどうかで言えば求めない方がいいでしょうし、従業員側も自らの役割を全うする方向で力を注いだほうが健全な組織なんじゃないでしょうか。

おわりに

そんなわけで従業員が経営者視点を持つべきかどうかを考えてきましたが、改めて従業員には経営者視点を求めるべきではないし、従業員側も無理矢理にでも持つべきものでもないって結論に至りました。

当初想定していた結論に至ることができて安心です。途中で意見が変わってくるのではないかとヒヤヒヤしましたが、無事に辿り着くことができたことに安堵しています。

ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)


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