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娘に伝えたいこと。君の取り柄のひとつは……。

日ごろ、なにかと僕に癒しをくれるうちの娘。先日は15歳の誕生日に贈ったプレゼントについて書きました。

そんな娘と話していると、時々こう感じることがあります。

「自分には取り柄がないと思っているのでは……」

学校での娘は、学力も体力も平均くらい。性格はどちらかというと人見知りで控えめ。野球で突き抜けている兄とは違い、進路に直結する特技もありません。

しかし、そんな君に伝えたい。

その、なにかと独特な表現は間違いなく取り柄のひとつだよって。

あれは子宮頸がんのワクチンを接種したときのことです。

診察室から出てきた娘があまりにも苦々しい顔をしていたので、なにかあったのかと尋ねてみたんです。すると……、

「注射がさ、チクッとでなくブスッとだったんだよ!」

あえて「痛かった」とは言わないんですよね。

続いて、家で水を飲んで盛大に噴き出したときの言葉。

「ぐばへっ」
「大丈夫?」
「み、みずが……」
「水が?」
「牙をむいてきた」

あえて「むせた」とは言わないんです。

同じ学年の誰と誰が付き合い始めたなんて噂話を教えてくれたときは、こんな質問を投げかけたのですが……、

「クラスに好きな子とかいないの?」
「別にー」
「じゃあ、どんな子がタイプなの?」
「冬の間だけ、布団と結婚していたい」

返ってきた答えは、まさかの布団。

これからの人生でいくつ「バツ」をつけるつもりなのでしょうか。

昔から、娘は印象的な文章を書く子でした。

小学1年生のときの授業参観。保護者達の前で発表した作文にはとても感心させられました。

実物が見つからなかったのですが、内容はこんな感じ。

*クラスには声の大きさについてルールがある
*小さく話すときは「1」の声
*普通に話すときは「2」の声
*大きく話すときは「3」の声
*自分はこれまで恥ずかしくて「3」の声が出せなかった
*でも、思い切って「4」の声を出してみたら……
*新しい自分と出会えた

文法も、構成もしっかりしていたし、なにより「4」の声を出したら変われたというオチがよかった。親のひいき目もありますが、感情移入できる文章になっていたんです。

個性的な言葉選び、それに心を揺らす文章。

文章の仕事、向いていると思うけどなあ。

その娘には今、ちょっとした目標があるみたいです。それは……、

合唱祭の実行委員長になること。

今までリーダーになることもなかったし、クラスで目立つこともなかった娘が、一体どんな心変わりなのでしょう。

もしかしたら、また新しい自分に出会おうとしているのかもしれません。投票に向けて、スピーチ原稿を用意している姿に、娘の成長を感じました。

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