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印象に残る文章が書ける『しくじり先生』フォーマットとは?

『しくじり先生』というバラエティ番組を見たことはありますか?

様々なジャンルの有名人を講師に招き、過去のしくじり話を赤裸々に告白。そこから得た教訓を授業形式で伝えていくという内容なんですが……。

ヒジョ~~~におもしろい!

理由は、失敗のウラ側を覗けるおもしろさ。

そして、それを最大限に伝える〝フォーマット〟にあると思うんです。

実はそこに、印象に残る文章のヒントが隠されています。ちなみに僕はこれを覚えてから、原稿の直しがグッと減りました。

一体、どんなフォーマットなんでしょうか。

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はじめに『しくじり先生』の構成パターンを見てみましょう。

①講師登場
②しくじりにちなんだ数字(+かつての栄光など)
③テーマ発表
④しくじりまでの経緯を説明
⑤しくじりから得た教訓
⑥生徒たちの感想

①と②は、視聴者の興味を引くためのいわゆる「つかみ」です。例えば、自虐ネタでおなじみ、ヒロシさんの回なら……。

「27」 ⇒ 1日の歩数計の記録

仕事がなくてトイレまでの往復くらいしか動かないという話。かつては最高月収4000万円という人気芸人だったのに……。

そこで、③のテーマ発表です。

「極度の人見知りなのに芸能界に入っちゃった先生」

で、④から一体どういうことかというと……、って説明がはじまります。大体、3章立てで展開されます。ヒロシさんの場合だと……。

第1章 ⇒ TV界から干されるまでの生き地獄
第2章 ⇒ TV界から干されたあとの生き地獄
最終章 ⇒ しくじりから得た教訓

となります。

最後に⑤と⑥でまとめて終わり。

「つかみ」「テーマ」「説明」「まとめ」

この流れをつくってあげることで、文章の土台は出来上がりです。

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さあ、ここからは印象に残る文章にするための〝コツ〟が登場します。

『しくじり先生』においては「教科書をめくる」という行為がそれに当たります。

「そんな僕を思いがけない悲劇が襲います。次のページ」
「なぜ、そんなことが起こったのか。次のページ」
「追いつめられた僕は、こんな行動に出ました。次のページ」
「僕のしくじり経験から、この言葉を贈ります。次のページ」

などなど。

コツとは、次のページを読みたくなるような「前ふり」をつけること。

「なになに?」と思える「間」をつくること。最も簡単なのは「改行」することです。

以前の僕は、このたった2つのことができなくて何度も原稿を直されていました。意識しないとすぐ疎かになってしまうんです。

ちょっと簡単な例文で比べてみましょうか。

『しくじり先生』ではなくて申し訳ないんですが、こちらの話題について笑

きのう、オリックスの来田涼斗選手が、高卒新人としては史上初となる初打席初球ホームランを放ちました。

実は高校時代には、初回先頭弾&サヨナラ弾という史上初の快挙も成し遂げています。当時からスター性は抜群だったんですね。
きのう、オリックスの来田涼斗選手がホームランを放ちました。実はその一発、とんでもない快挙だったんです。

初打席、初球をホームランしたのは高卒新人として史上初!

実は来田選手、高校時代にも史上初の快挙を成し遂げています。一体、何をしたのかというと……。

初回先頭弾&サヨナラ弾! 当時からスター性は抜群だったんですね。

声に出して読んでみてください。後者のほうが、より印象的に聞こえるのではないでしょうか。

さあ、この『しくじり先生』フォーマット。当てはめてみて、あなたの体験談を書いてみませんか?

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