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ウクライナの科学技術

初めまして!株式会社DIVERT(ダイバート:東京都立川市)の高野久と申します。
当社はウクライナのハルキウに本社を構えるAI/IT企業「MUTEKIグループ」の日本の総代理店です。日本では知る人ぞ知る“ウクライナの発展した科学技術”の情報や、戦禍に苦しみつつも日常の生活を取り戻すべく頑張る市民生活など、ウクライナの知られざる側面を発信していきたいと考えています。
年末年始には、ウクライナ国内の各地への攻撃に関するニュースが散見されましたが、科学技術の火は消えてはいません。
まずはそんなウクライナの科学技術の歴史をおさらいしたいと思います。
かつて旧ソビエト連邦時代に重要な役割を果たしていたウクライナ、重工業や航空宇宙技術、チェルノブイリ原発では悪名にて有名になってしまいましたが原子力産業など、古くからの科学技術の文化が脈々と今も引き継がれています。

例えば、世界最大の航空機でもあるアントノフ An-225 ムリーヤもウクライナで設計・製造された機体です。宇宙船などの大型機材を輸送するためにものでした。この設計・製造元のアントノフ航空局は1946年にウクライナのキーウで創設されました。ソビエト連邦時代から国際的な協力の元、大型輸送機など特殊な設計の飛行機を設計:製造してきた歴史があります。ウクライナが独立した後も独自の技術で、国際市場で活躍しています。残念ながらアントノフ An-225 ムリーヤは戦争で破壊されてしまい、日本でも多くの航空ファンが落胆したニュースも話題になりましたが、いつの日か、再建させるという計画があるそうです。2011年の東日本大震災の時は、支援物資を搭載して、フランスから成田空港へ飛来した過去もあります。再び世界を駆け巡って欲しいものです。
インターネットが普及し始めてきてからのウクライナも世界の先頭集団を走ってきました。
皆さまPayPalというオンライン決済サービスは聞いたことがあるかと思います。もちろん日本でも加盟店がありますのでご利用されたことがある方も多いのではないでしょうか。高度なセキュリティと200以上の国と地域、100以上の通貨をカバーしている世界的なサービスです。このPayPalの創業時のCTOのマックス・レフチンさんはウクライナのキーウ出身は有名な話です。
また、GitLabという、現在のエンジニアなら一度は耳にしたことがあるシステムも、創業者のひとりはドミトリー・ザポロジェツさんというウクライナ出身の人物です。2011年に創業以降、ソースコード管理、課題管理、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)などソフトウェア開発プロセスを支援するためのツールとしては世界規模に膨らんでいます。時価総額は2024年1月の前半時点でも約1兆円近い金額を示しています。
他にも、英文の校正ツールを提供しているGrammarly(グラマリー)もアレックス・シェフさんとマキシム・リーチェンコさんがキーウで創業し、今や100億ドル超えのユニコーン企業として、認知が世界的に広まっています。
戦時下における現在もAIやMachine Learning(機械学習)の分野では積極的な活動を続けており、スタートアップ企業もたくさん排出を続けています。
昨年の10月に幕張メッセで開催されたCEATEC2023にもウクライナが初めて出展しました。終戦後のウクライナの復興の際は、先頭を引っ張るのがIT分野ともいわれており、今後も、科学技術やAI分野において着実な進展を遂げ、将来的にも引き続きの新しい技術の導入やイノベーションを期待しても良いでしょう。
とはいえ、2022年は戦火の影響もあり個人消費が約30%減、投資は約35%減と言われています。2023年も劇的な改善にはつながっていません。民需はまだ冷え込んだままです。
日本のエンジニア不足とウクライナのエンジニアリングのリソース、ビジネス的にはお互いの連携には多大なるメリットがあると信じています。相互に何かしらの関係性が作れればと日々精進しています。
と簡単ですが、とりあえずの初めての投稿でした。
今後ともお見知りおきの程、宜しくお願い申し上げます。
 


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