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#近未来SF小説
近未来建築診断士 播磨 -夏の日の技術-
近未来建築診断士 播磨幕間
『夏の日の技術』
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エアコンが壊れた。
春日居が脚立に登り、掃除機やらハンドモップやらで室内機を清掃したが効果なし。じわじわと沸いてくる汗をぬぐいながら、しかめっ面で呟いた。
「建築診断士の事務所でエアコン故障して汗かくなんて、問題でしょこれ」
「汗をかくことが悪いみたいな言い方は良くないな」
エアコンにアクセスしてセルフチェックすると、ステータスが真
ザ・トイボックス・フォー
◆
ハニー、ごめんね。我慢できなかったんだ。
たまには銃声と怒号とマーシャルアーツの世界に身を浸してみたかったんだ。
(パルプの波動に身悶える男の独白より)
◆
逆噴射小説大賞応募作品より着想を得て
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「アルティジャーナ、ゴー」
イシリ・クラカがインカムに呟く。それは戦車型が国連軍のトーチカに砲撃を浴びせるのとまったく同時だった。
それを合図に、ぼろぼろのバイクにまたがったレ