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逆噴射マガジン2019お気に入りリスト

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読んで字の如く!
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記事一覧

ゲート・ブレイカー 第一話「破門」

「ハチコ、戻ったぞ」 門関連犯罪対策特別捜査隊と書かれた扉を開き、小柄な女性が入ってくる…

亜富球
4年前
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ハンティング・ビトレイヤル(邦題:おれだけの四十九日間戦争)

初めに知覚したのは全身を包む耐えがたき寒さ。その次は暗闇、そして静寂。おれは身動きもとれ…

グエン
4年前
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ホームセンター戦闘員、浅間!

「うるせえ! 自分の車に積み込めってほざいたのはてめぇだろ!」 俺が振るった金槌は、眼…

ロボティクス・センス

 肉体の枷から解き放たれたと思えば、待っていたのは機械の制約と無感覚の世界だった。冷え冷…

パウケン
4年前
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I・F ライフアシスト疑似人格イマジナリー

「とりあえず、撒けたか?」 『近くにはいないね。でも、モードが解除されない……』  夕方…

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ヴァーディクト・ブレイカー

日本時間正午をもって、世界主要都市は壊滅、居住者の大半が死亡した。 その日事象として発生…

アルフォンス・ミュシャ:死季

 これがミュシャか――暗殺者はそう思った。ひび割れたような肌の深い皺に、柳の枝を思わせる長い髭。藤椅子に浅く腰掛け、現世を忘れたかのごとく微睡んでいた。初代ボヘミア皇帝にして最強の魔術師、アルフォンス・ミュシャは当年とって79歳になる。  燭台が照らす暗い広間の隅で、殺し屋は肩透かしを食ったような気分で短刀を手に取った。そしてその瞬間、自分が死地の只中にあることを知った。 「解れよ」呆けたように開いた老人のくちびるが、ひどく緩慢な動きで言葉を発音せしめた。暗殺者が振るった

神の料理人マサシ

「かつてここは何もないのに作物が育つってんのに気づいた奴がいてな。それで人を集めて村を作…

メイド・ウエスト・ガンパウダー

「お嬢さん、いい加減折れてくださいよ。紙切れ一枚にサインするだけの話ですぜ」  ギャング…

bluebird_kndk
4年前
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神の化石 -ガリュンルガプ博物誌-

 最初に言っておく。  この物語は夢オチで終わる。  その上伏線も一切回収されない。  な…

バール
4年前
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DOPEMAN

 トヨタのプリウスを見かけて、その中にイカした黒人のギャングスタがいるとは誰も思わないだ…

ishiika78
4年前
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蛙鳴戦争(アメイセンソウ)

薄暗く湿った路地を、群青のスケイルスーツに身を包んだ男が洗練された動作で移動していく。水…

双魔
4年前
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ロウマン・ロアー・ナッコゥ

俺はつい先日まで自慢の機動従機で運び屋稼業に勤しんでいた。だってのに、今の俺は運送スケジ…

双魔
4年前
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白紙のnoteを持って

その日、俺は酒場のカウンターで目覚めた。意識の覚醒と共に違和感が湧き上がる。この状況は、おかしい。何故なら俺は酒場に来た憶えは無いしそんな予定も無い。そもそも俺は下戸だ。 「いらっしゃい」 驚いて声の主を探す。カウンター越しに壮年の男性が立っていた。店員、いや店主だろうか? 「あ、あの」 「兄さん、見ない顔だな。まぁこの時期にウチに来るってことは、目的はこれだろう?」 依然困惑する俺をよそに勝手に得心した様子で店主が指を鳴らすと、信じられない事が起こった。 俺の目の前、