双魔

ダイハードテイルズ様主催の「逆噴射小説大賞2019」エントリーのためアカウント作成。 …

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ダイハードテイルズ様主催の「逆噴射小説大賞2019」エントリーのためアカウント作成。 パルプ以外では各種エンタメの感想やトイのレビューが出来たら良いなと考えております。

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逆噴射小説大賞2019-諸々の振り返り

改めまして、双魔と申します。 Twitter上で『逆噴射小説大賞2019』の存在を知り、考えた末に参加してみようじゃないかと駆け込みでこのアカウントを作った次第です。 今後のnoteでの活動は具体的に決めていませんが、まずはエディタの機能についての手習いを兼ね、投稿した2作品についての振り返りと解説をしてみようと思います。 1.ロウマン・ロアー・ナッコゥあらすじ 宇宙で運び屋を営む男が人工の機械天体に不時着し、謎の機械生命体に襲われる。現地で出会ったヒューマノイド『フウ』

    • 蛙鳴戦争(アメイセンソウ)

      薄暗く湿った路地を、群青のスケイルスーツに身を包んだ男が洗練された動作で移動していく。水たまりを避け、生い茂る苔や藻の上を飛び石のように無音跳躍。派手に水音を立てようものなら、標的にすぐさま感知されてしまうからだ。 (それにしても、嫌になるね) 周囲の壁や屋根の縁からそれぞれ一定の間隔で滴り落ちる多重水滴音は、故郷の雨音を想起させる。 (こんな日に限って晴れとは。相変わらず、運がない) いつもの天候であれば水たまりや多少の音など気にせずに済むのに、と独りごちつつ目標地点に到

      • ロウマン・ロアー・ナッコゥ

        俺はつい先日まで自慢の機動従機で運び屋稼業に勤しんでいた。だってのに、今の俺は運送スケジュールの事よりも、斥力場と機体の制御で頭が一杯になっちまっている。クソ機械共から身を守るためだ。 幸い、相棒の斥力場は金とこだわりを注ぎ込んだだけあって高性能だ。大抵のデブリは蹴散らして進めるし、趣味で宙間ドライブを楽しむために車体下部に擬似道路を生成できるレベルの偏向機能がある。 奴らの豆鉄砲を防ぎつつ、展開した両アームに斥力を偏向発生。邪魔になるコンテナを遺憾ながらパージして身軽に

        • 白紙のnoteを持って

          その日、俺は酒場のカウンターで目覚めた。意識の覚醒と共に違和感が湧き上がる。この状況は、おかしい。何故なら俺は酒場に来た憶えは無いしそんな予定も無い。そもそも俺は下戸だ。 「いらっしゃい」 驚いて声の主を探す。カウンター越しに壮年の男性が立っていた。店員、いや店主だろうか? 「あ、あの」 「兄さん、見ない顔だな。まぁこの時期にウチに来るってことは、目的はこれだろう?」 依然困惑する俺をよそに勝手に得心した様子で店主が指を鳴らすと、信じられない事が起こった。 俺の目の前、

        逆噴射小説大賞2019-諸々の振り返り