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シング・ストリート

監督:ジョン・カーニー/2016年/アイルランド


あらすじ

1985年ダブリン。80sバンドがナウい!主人公コナーは父親の失業により学費のかからないカトリック系の公立高校へ転校。バリーといういじめっ子に目をつけられ絶望を感じていたところ、自称コンサルテントの同級生ダーレンと知り合い、一緒に下校する。コナーは高校の向かいに立っている自称モデルのラフィーナに一目惚れ!彼女の気を引く為にダーレンと共にバンドを結成させる。


上手くなくていい!

この映画には子供から大人までどんな人に対しても共通して言えるメッセージが含まれている!

それは上手くなってから始めるんじゃなくて、

始めてから上手くなればいいってこと!

この映画に出てくる子達はみんな自称〜からスタートしている!

冒頭を説明すると、学費のかからないカトリック系の公立高校に転校!隅から隅まで不良しかいない!不良の中でもとびきりの暴君バリーに目をつけられ絶望まっしぐらのコナー。そんな時、自称コンサルテントの同級生ダーレンに話しかけられ心を救われる。続いて高校の向かいに立っている自称モデルのラフィーナに一目惚れ!ダーレンに情報を聞くと「スカした女で高校生には興味ない」とのこと。コナーはそんな事お構いなしにラフィーナにアタック!当然、全く相手にされないコナーはまるで長年ボーカルをやっているかの口調でMVのモデルとしてスカウト!!半信半疑のラフィーナも自分の活動の場ができて嬉しかったのか、なんだかんだ承諾。

何かが始まるって本当に些細なことなんですよね!コナーのこの時の経歴なんて鼻歌程度ですよ。でも言い方次第で物事は動いちゃうから面白い!

多くの人は完璧を求め過ぎて、進むべき方向を見失いがちではないだろうか?

コナーの目指すべき場所はシンプルにラフィーナと付き合いたいというものだ。しかし直球で行ってはまず無理!ならば、彼女にメリットのある道を示して共に歩むという選択肢もあるわけだ!

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コナーはバンド結成に向けてダーレンと動き出すのであった。

自称ボーカリストと自称コンサルタントですよ!側から見たら笑われ物かもしれない。相手にされないかもしれない。でも動いてみないとわからない!

ダーレンの人脈はすごかった!

学校一の音楽好きエイモンと繋がっていたのだ。父親がカバーバンドをやっていた都合で楽器が一式揃っている。しかしながらエイモンほどの音楽好きが果たして自称ボーカリストのコナーとバンドなど組むだろうか。

コナーの兄貴は生粋のロック好きであった。過去にロックバンド「デュランデュラン」の事を熱弁していたのだ。それを恰も自分の言葉のように語る事でエイモンを納得させてしまうのである。


好きじゃなくてもいい!

コナーはロック好きではあったけど、兄貴の影響を少し受けていた程度。それでも言葉巧みにエイモンを納得させてしまう。チャンスがあるならやってみてから好きになればいし、深く知ればいい!

よく、好きな事や熱中できるものがないっていう人がいますが、様々なカルチャーが飛び交うネット社会においてありえない現象だと思うんですよ。

例えば、メイクに少しだけ興味があったとして、知り合いの知り合いにメイクアップアーティストの弟子を探している人がいると聞いたら、おそらく飛びつく人ってそんなにいないんじゃないでしょうか。

本当に好きかわからないとか続くかわからないとか不安でいっぱいですよね。でもそれって行動して初めてわかることなので、現状大好きである必要はないんですよ。それで行動してみて嫌いになったて別にいいじゃないですか。自分と何が合わなかったのか、そこで冷静に考えてみたら次の進むべき道が開けるかもしれません。

話しは映画に戻りまして、エイモンが仲間になってからはあっという間に事が運びます。メンバーが揃い早速バンド練習スタート!

コナーは不慣れながらもメンバーに支えられ、なんだかんだ一曲目を収録。

ここまで事が運んだらコナーの歌が多少下手だろうが、やるしかない精神でチームが団結。メンバーの活動が学内で噂になり、徐々に名の知れたバンドになっていく。

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ある日、コナーとラフィーナはアイルランドを離れロンドンに行く夢について語り合ううちに愛し合う関係になる。コナーはラフィーナ同様ロックをこよなく愛し、共に生きていくことを決める。

そして学園祭が始まる!

暴君バリー諸共シングストリート学園全てを巻き込んだ最高の演奏を見事果たし、コナー達に怖いものはない。

まさにバンド名、シングストリート!見事なまでのネーミングである。

コナーはその日の内にラフィーナを連れてロンドンへと向かうのであった。

この映画を観終わった後の視聴者の思考は半信半疑だと思う。

コナーの成功を祈りたいけど若気のいたりかな...

何回も言うが何が起こるかわからない。失敗する確率の方が高いかもしれません。だけど、コナーは若くして多くの奇跡を目の当たりにしました。失敗とか成功とかどうでもいい。子供だろうが大人だろうが道が見えたら進めばいい。ただそれだけのことなんだ。