Why Are We Creative?
監督:ハーマン・ヴァスケ/2018年/世界各国
あらすじ
Why are you creative?監督:ハーマン・ヴァスケが世界中の権威あるクリエーターに問いかける。なぜ創造し続けるのか。creativeの本質を追い求めた30年に及ぶ記録である。ヴァスケ監督が辿り着いた答えとは...
創造の先とは
Why are you creative?ほど野暮な質問はないだろう。なぜなら答えなどあるはずもないからだ。だが、監督:ハーマン・ヴァスケはなぜ30年も本質を追い続けたのか。いや、ただただ有名人に会いたかっただけなんじゃないか!
私はそう思うw
映画を貶すつもりはない。むしろこんな映画が見たかった!!
Why are you creative?野暮な質問にアーティスト達は真面目に答える。
私はファッションデザイナー:山本耀司の言葉に共感を得た。
「人は誰でも理解されたいと思っているから行動し、物を創り出す。だが、創作の日々で中断はない。常にせかされてるようで落ち着かない。」
人は誰でも理解されたいと思う。全くその通りだ。
私は自分の書いた記事を多くの方に見てもらいたいという欲望がある。その為には毎日インプットからアウトプットを繰り返す。それに対してWhy are you creative?と言われても「創作の日々で中断はない」としか言いようがない。アイデンティティを保つには創造を続けるしかないということか。
世界的ファッションデザイナーの山本耀司ですら、こんな言葉を口にするのなら創造し続けることに何の価値があるのだろう。私はこの映画を見ながらそのヒントになる意見を探った。
オノ・ヨーコが確信をついていた!
「人は現実を知り立ち向かうことで賢くなるの。」
なるほど!
そもそも、創造し続けることとは現実と向き合うことなんだ。そしてcreativeとは単なる理想論ではなく現実を豊かに生き抜く為に必要なアイデンティティである。
最後のWhy are you creative?では
鬼才監督:ミヒャエル・ハネケが登場しシャレオツな返答をする。
「クリエーターになぜ創造するかって?それはムカデになぜ歩くと言っているも同然だ。気にしてたら枝から落ちてしまうよ。」
なぜこんな美しい返答が出来るんだろうw
これこそが豊かさの象徴だとも言えるのではないだろうか?
気にすんな!前に進め!
ハネケ師匠!心に沁みました。
他にも素晴らしい意見がたくさん詰まっている!
是非、本編を見て欲しい。
この映画の最後に監督:ハーマン・ヴァスケは言い残す。
「私は世界の才人に会えた。そして自分の視点も変わった。」
この人ほど世界の才人に会えた人はいないかもしれない。
30年間問い続けたインタビューが偉大な作品へと生まれ変わった奇跡を
私は目の当たりにした。
あなたは何と答える?
Why Are We Creative?