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【脳と身体が育つ】科学的に正しい子供の日常生活リズムの整え方【発達心理学】

どうも児童発達支援に携わっているWataRuです。

今回は、子供の発達成長にめちゃくちゃ重要な生活リズムについてお話します。子供だけでなく我々大人も同じなんですけど、毎日の生活が自分を作っていきます。

朝,目が覚めてから夜寝るまでのリズムが狂うと、心も体も正常な発達ができません。大人も生活リズムが崩れると集中力がもたなかったり体調を崩したりデメリットしかありません。生活リズムが狂うと、子供への影響は甚大で注意力の欠如や学習・コミュニケーションに障害、不眠や精神疾患にかかりやすくなります。

一番身近な例でいうと、不眠でしょう。
「子供がお昼寝しない。夜もなかなか寝付かない。」
結構こまりますよね。でもこの悩みも解決できます。

多くのお父さんお母さんは、わが子に一番良い環境を用意してあげようと躍起になっていると思います。

そこで数多くの文献から得られる科学的根拠や、日常業務で培った経験的スキルを元にこんな環境でこんな日常生活を送るといいんじゃないかというメソッドをまとめたので、子育てに関わる忙しい皆さんの手助けになればとおもいます。

それでは、一番大切な成長、ひいては人生の土台となる生活リズムのメソッドを紹介します。

↓Youtubeでも解説しています↓

人は、サーカディアンリズムに沿った生活を送ることが一番人本来の成長、働きができます。このサーカディアンリズムとは、人本来が持っている身体活動のリズムです。

ざっくりいうと朝日を浴びると、目が覚め活動に適した体調になり、
日が沈むと、眠くなり休息に適した体調になります。

このリズムに沿うことが脳と身体の成長に最適で、元気に生きることのコツです。まだ文明が出来上がってない頃の人間の生活を想像できますか?

この想像ができるようになるとほぼOKです。

なぜなら、理想の生活リズムって野生の人間の生活を送る事なんです。野生の人間なんてまぁ見かける事はないし、聞いたこともないですよね。

普通は、狩猟採集民族と呼びますから。。。

でもまぁ野生の人間って呼ぶほうが好きなのでこれでいきます。野生の人間は、大抵、どうくつなんかで夜を明かしていたそうです。すると当然、朝は日が入ってきて朝日を浴びながら目が覚めます。

光とともに1日が始まるんです。

日を浴びることによってコルチゾールの分泌が促され睡眠が浅くなり自然に目が覚めます。そしてコルチゾールは、分泌されると体温を上げ、やる気や集中力が向上します。これによって日中、精力的に活動ができるようになります。

と、いうわけで現代に生きる僕らが野生の生活を取り入れるとすれば、朝になったらカーテンをあけて朝日を浴びて起きる。もしくは、目が覚めたらベランダや外に出て朝日を浴びると調子がよくなるはずです。

なかなか起きない子も、朝日を直接当てて睡眠を浅くさせてから起こすと機嫌よく起きてくれることが多いです。

では、また野生の人間の生活を見てみましょう。目を覚まして、運が良く昨日の残りが何かしら朝食をとることができるかもしれません。でも、なければ動物を狩りにいくか、木の実や野菜、貝などを取りに出かけます。そしてある程度取れたら仕事は終わり。なかなか取れない時は、昼寝してまた出発です。暗くなったら何も取れなくても終了です。帰ったら仲間や家族と歌ったり踊ったり、そしてお話したりして遊びます。その後自然と眠くなり眠る。

これだけです。非常にシンプルです。

これらを現代の僕らの生活に取り入れる・・・というのはかなり難しいですが参考にはなるはずです。

普通は仕事や保育園・学校などがあると思うので朝6時くらい起きて、おなかがすいていれば軽くナッツを食べる程度の食事をする。お腹が減っていなければ食べなくていいおもいます。そして30分くらい外に出て散歩したり走ったり、遊んだりしてみる。なるべく早歩きしたり激しめに遊んだりして運動負荷を与えて身体が活動的になる交感神経を優位にしていきましょう。

全身の血液が循環し脳と身体が目覚め、活動する準備が整います。こうすることで今後の集中力ややる気、心身の健康、そしてなにより脳と身体の成長につながります。

帰ってきたら、朝食を食べます。食事がすむと自然と便意を感じ排泄がスムーズにいくはずです。その後、学校や保育園、家庭で目いっぱい自分のやるべきことをやりましょう。

小さい子は、自分がやりたい楽しい遊びが一番の勉強です。気が済むまでやらせてあげたいですね。

話はそれますが、何をやってもギャーギャーいうイヤイヤ期。

これたまんないっすよね。

このイヤイヤ期というのは、自分で何でも試してみたくて、でも体が未熟だからできなくてストレスが非常にかかる時期といわれています。そのため何やらしてもギャーギャー言うし、かといって手伝ってあげてもイヤイヤ言うしと非常に困ります。でも自分で納得するまでやらせてあげるのが脳の成長に一番いいのです。

遊びから一番多くを学ぶのが幼少期。

大人は勉強や音楽、運動をさせてあげたいでしょうが本人が楽しくやる気にならないものは身につきません。勉強も早くからさせてあげるほうが有利に思えますが、本人が勉強する準備が整った状態まで成長してから始めても全く問題ありません。

実際に、東京大学の4月生まれと3月生まれの生徒数は違いがありません。
約一年、成長に使える時間が違うにもかかわらず、生徒数が同じという事は勉強を1年遅く始めようが追い付けるという事です。

幼いうちから周りと比べてうちの子大丈夫かな・・・という心配はあまり意味ないかなと思います。なにより子供は人それぞれ違う部分から成長していきますからね。何歳までにこうなってないとだめ、と自分と子供を追い詰めないようにしてあげてくださいね。

それじゃあ話は戻りまして、野生の生活では基本的に日が沈むと非常に暗い環境になります。現代の光があふれた世界でそれを再現するのは難しいでしょうがなるべく暗くしましょう。

日が沈んでから、人はリラックスモードに入ります。いわゆる副交感神経が優位になるという状態です。副交感神経が優位になるとメラトニンが分泌され熟睡につながります。しかし、強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されてしまいます。 メラトニンの分泌が抑えられると、睡眠の質が低下してなかなか寝付けない、睡眠が浅い、夜中に目が覚める原因となります。

とくに青色の光(ブルーライト)を浴びると著しくメラトニンの分泌が抑制されます。 テレビやスマホ、白い蛍光灯、などはブルーライトを多く発生させるので、控えましょう。代わりに部屋の明かりは、暖色であるオレンジなどで色見で暗めにすることがオススメです。

そしてみんながおうちに帰ってきたら集まって遊びたいですね。たくさんお話ししたりして家族とコミュニケーションをとりましょう。心理学用語でアタッチメントと言われるものが形成されるためです。アタッチメントとは簡単に言うと親子の愛着・愛情・絆をいいます。

この愛着は人の性格の土台となるものと言われています。

この愛着の正体はオキシトシンという幸せホルモンと呼ばれるモノが関わっています。母親は、出産した瞬間に爆発的にオキシトシンが分泌されるので生まれた我が子を抱くと愛しくてたまらない。

自分の命より大切だと感じます。

このオキシトシンは、身内の者を愛し守る、一方で部外者は排除し攻撃的になる一面であります。子育て中の野生動物が、すぐに襲ってきたりするのもオキシトシンが関わっています。

ここで、とっても大事なお話があります。

出産までに夫婦仲が悪くなってお母さんから身内だと認識されない状態になっているとオキシトシンの分泌でもう手遅れになります。

そう、部外者として排除されてしまいます。

第2子や第3子が生まれる時もそうです。妊娠中に浮気がバレたりするともう絶望的ですので、お気を付けください。ただ逆に献身的に妻を支える良夫であればオキシトシンのブーストでさらにラブラブな関係になれますよ。

このオキシトシンですが、子供やお父さんは日々の触れ合いやコミュニケーションで徐々に分泌していくものです。父親・兄弟・子供の愛着形成は毎日の積み重ねが重要です。

理想的な愛着が形成された子は、他人を信じ、自分を信じ、精神も強く、愛し愛されることができる人間になれます。対人関係においても、仕事においても高い適応力を示します。人とうまくやっていくだけでなく、深い信頼関係を築き、それを長年にわたって維持していくことで、大きな人生の成功を手に入れやすくなるはずです。どんな人に対してもきちんと自分を主張し、同時に不要な衝突や孤立を避けることができる。困ったときは助けを求め、自分の身を上手に守ることで、ストレスからうつになることも少ない。人に受け入れられ、人を受け入れることで、成功のチャンスをつかみ、それを発展させていきやすくなります。

この愛着形成がうまくいかない場合、最悪死に至ります。孤児となった子どもは、スキンシップの不足から、食欲が低下し、衰弱死してしまうことが多いと言われています。ネグレクトが子供に非常に大きな障害を残すのはこの愛着に大きなダメージを与えるからです。

なので夜はみんなで集まってコミュニケーションをとる時間にできたら子供の成長にとって非常に大切な時間になるはずです。

そして真っ暗な中で眠る。睡眠はその日学んだことを整理し大事な物を残して要らないものは捨てる。身体の修復や成長を行うなど成長に欠かせないものです。朝からしっかり日を浴びてたくさん遊んで、たくさん愛情を注いでもらえば夜もよく眠りますよ。

というわけで以上です。今回は、脳と身体が成長する理想の生活リズムをまとめてみました。

参考にした図書がこちら

障害児が変わる!脳・からだ・こころを目覚めさせる科学的発達支援
GO WILD 野生を取り戻せ!
愛着障害 子供時代を引きずる人々

この三冊の考え方に大きく影響を受けています。非常に学びの多い3冊なので是非読んでみることをオススメします。

では次回は、子供の成長に大きくかかわる自己肯定感の育て方についてお話ししようと思います。自己肯定感が高いと、色んな事に挑戦したり、失敗してもすぐ立ち直ってその失敗を糧にしてさらに成長したり、人を信じ、自分を信じることのできる子になります。

そして自分が成長することが楽しいので努力が癖になれます。これが積み重なると天才に匹敵する能力の持ち主になれます。そんな自己肯定感の育て方を紹介するので気になった方はぜひフォローをお願いします。

ではさよなら。

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