デザイントースト通信vol.5|体験説明会カウンセリングを受けてチーフメンターほりさんに疑問をぶつけてみた!
今回、デザイナー兼ライターのさかもんさんが、体験説明会でデザイントースト創業者のほりさんにインタビューしてくれました。
普段、広告業界でUXデザインやアートディレクターとして働いている、さかもんさん。
「近年、デザイン界では、綺麗な見た目を作るだけでは足らず、手前のビジネス戦略や課題解決が求められる。」
そんな時代において、ほりさんに理想のデザイナー像や、育成の秘訣など、「このスクールで学ぶことが本当に役に立つのか?」厳しい目でガシガシとつっこんで聞いてもらいました!
デザイントースト創業者ほりさんへインタビュー
Q.紙モノやWEBデザイナーで、それぞれ求められる役割はなんですか?
A.案件によって違いはあるけど、一般的にWebデザイナーはUIを意識したデザインが求められることが多いですね。昔、著名なデザイナーが仰っていた「WEBサイトは金太郎飴」という言葉に確かにな、と思いました。
WEBサイトのデザインは真新しさより、他と同じで型通りなものが求められます。物にもよりますが、アート性があってどこをクリックしたらいいか分からないのでは、見てほしい人に見てもらえないためです。
例として、スマホサイトのバーガーメニュー(三本線で、開くとメニューが現れる)は、右利きの親指の稼働性を考えたら、右上に配置するのが一般的、みたいなこと。形も大体は三本線と、オリジナリティある遊びや変化をつけにくい。その方が見る人に優しく、初見の人にも分かりやすいためですね。
一方、紙モノのグラフィックデザインはデザイン自由度が高く、同時にレイアウトの幅が広いため、デザイナーにより個性が出やすいです。(UIが簡単といっているわけではありません。双方、別の知識が必要です)
また、コーディングが必要ないので、操作性を重視しなければいけない場面は少なく、ビジュアル表現に思い切り力を入れられます。
いいことも言いましたが、もちろん難しいこともあります。
グラフィックデザインは限りのある場所になんとか情報を詰め込まないといけなかったり、ユーザーが見る状況のバリエーションを多く想像する必要もあります。
例えば、駅張りポスターは、興味のない人が通り過ぎる時「あれなんだろう?」「綺麗だな」と目に飛び込んで印象的なものが良しとされますよね。
その反面、展示会セミナーで配られるパンフレットなんかは、既に興味が期待値が高いユーザーに向けて、待ち時間に読めるように字をたっぷり詰め込みます。興味のない人に、もし、同じように情報をモリモリと詰め込んだパンフレットを配ったら見向きもされません。
このように多くの状況パターンで、デザインを見る時の心理をイメージする力も重要です。
なので、私が広告を出す時は、リサーチのために現場に出向いてその広告媒体を必ず確認します。思ったよりサイズが小さいなとか、照明が暗いなとか、余白がある方が目立つな、等、結構空間の印象に左右されたりします。
なので良いこととしては、見る人を巻き込む力も大きく、デザインがそこに出稿されたの達成感は、Webより「やった感」がありますね(笑)
個人的に、デザイン表現をメインにデザイナーとして仕事がしたい人にも、Webもグラフィックもできる潰しがきく人にも、一度はグラフィックデザインを経験するべきだと思います。逆もしかりですが、解像度が上がります。
Webサイトしかデザインしたことない人で、ビジュアル表現に強いとは言えない人も多くいますし、バナーですら完成度の高いものが作れない人も沢山います。
そういった意味でも、当スクールでは幅広い課題に毎週取り組めるよう、あえてターゲットや状況をばらつかせてバリエーションをつけています。
Q.ビジネス課題への問題意識を受講生に伝えるのはなぜですか?
A.単純に、ビジネスに貢献できるデザイナーという方向に向かえば、人に喜んでもらえて自分も嬉しいし、皆が幸せになるからです。今もまだまだ、デザイナーは戦略チームに「デザイナーにこんなビジネス課題や目的を言っても分からないよ」と蚊帳の外に置かれがちです。
「成果は出していないけど、頑張っているから」と、年功序列でスキル・成果を問わず上がっていく日系企業の給与形態ではなく、先進国ではデザイナーはビジネス課題に貢献できる人材が高く評価される、という考えが一般的です。でも、当たり前ですよね。
日本でも同じ経験なら、UI/UXデザイナーはグラフィックデザイナーより時給が高いです。
理由は、企業の売上やお客様の満足度に直結するから。Web上ではユーザーがクリックしないページ等がすぐわかり、長期的な改善等に携わることができます。
勘違いする方もいますが「Webデザイナーだから給与が高い」「紙媒体をデザインしているから給与が低い」ではないんです。ユーザーの継続度・満足度に貢献していれば、デザイナーの評価は上がります。
ただ少し不利なのは、グラフィックデザインは、例えば渋谷駅に広告を出したとして、その結果その商品が売れたのかが分かりづらい。
「じゃあWeb媒体のように正確に数字が分からないからもうグラフィックデザイナーはオワコンか?」というと、そうではありません。イメージやブランドを形作るビジュアル表現は、今後も決してなくならないからです。「Appleはかっこいい」というイメージを作り上げているのは、プロダクト自体への感動ももちろんですが、広告やパッケージのデザインが作り上げてきたブランディングイメージが大きいですよね。
でも、グラフィックデザイナーの意識が昔のままだと、待遇や評価だけどんどん落ちていきます。「売上なんてどうでもいいから、自分の思うかっこいいものを作りたい」という自己満の姿勢では難しい。
今後は、表現力と共に「ブランディング」に舵を切っていくことがキーだと思っています。そうすると、デザインを作り納品して終わり、という短期的なプロジェクトではなく「こうしたら、長期にわたり、よりイメージが良くなるのではないか」と顧客の求める課題に向き合い、貢献することに繋がります。
難しく言いましたが、要は「デザインで成果が出たら、顧客もデザイナーも嬉しいんです!
作ったものが綺麗だから嬉しい、という自己満足だけでは孤独ですが、他人にも喜ばれると、自己評価にも繋がります。貢献できたら、皆がハッピーになれるんですよね。
また、「海外では・先進国では」というと日本に関係があるの?と思われる人もいますが、デザインや働き方などは数年遅れで日本にやってきます。働き方も既に、日本では「ジョブ型」という、スキルを重視する海外型の雇用形態も、スタートアップを始め取り入れられてきています。
なによりデザイナーが正当に評価されるのはデザイン先進国ですから、その形態を目指す方が私達にとってより良い待遇や社会のはずなので、それに近づく方が自分たちにとって良いはずです。
Q.デザイナーへの意識や、課題のリサーチ方法はどうやって学べますか?
A.基本は私が経験したクライアントワークに近い課題を通じて、行ってもらいます。
リサーチは、アウトプットの前の段階の調べ方も含めヒアリングし、アドバイスします。ベースに目的がないとアウトプットのどこかにズレが出てしまうことがほとんどなので。
他にも「誰のためにデザインしたの?」「どんな目的を達成するためのデザイン?」と常に質問しています。
私たちは技術は教えられますが、そのプロセスにある目的を考え深堀りしたり、課題への興味を持つかどうかは、最終的に本人次第です。
なので、私達は考えるように導くことで、受講生自身が自分の意見を持って、自分だけのデザインすることができるようになると考えています。
「自分のためではなく、相手にとってよいものを提案することが大切」と受講生の方々には伝えています。
目的のないデザインでは、「なぜこうなったのか」良さが何も伝えられないので。
ほりさん、インタビューありがとうございました!
デザイントーストおすすめポイント3
さかもんがデザイントーストでいいなと思った3点ご紹介。
1. WEBも紙モノもできる
マスターコース前半では代表的な以下の3つのソフトをマスターできるそう
Adobe Illustrator
Adobe Photoshop
Adobe XD
私もWEBや紙モノの案件をこの3つのソフトで行っています!
特に、グラフィック系のみのデザイナーはXDが使える人が少ないので、それだけでもデザイナーとして優位に立つことができますね。
2. オリジナル制作のカリキュラムが充実
デザインソフトの操作方法を学んだあとは、オリジナル制作に入り、多様なデザインを作っていきます。
「オリジナル制作を通してデザイナーとしての技術を磨き、同時にクライアントに価値あるデザインを提案するコミュニケーションを制作と共に体験することが大切」と、ほりさん。
実際のクライアントとのやりとりを想定し、課題発表までに完璧に近い状態まで仕上げることをゴールに設定しています。
クライアントとのやりとりを体現でき、実践的に学べるのは必須ですよね。
3. 目的を意識したデザインを作る
説明会を聞いて、最も共感したのが「ビジネスに貢献するデザイナーを育てたい」との、ほりさんの想いです。
「ビジネスにおけるデザイン制作の目的」は、私自身も強く意識しています。
以前、デザイナーは見た目を作ることだけが求められがちでした。
近年は、デザインを作る手前の企画段階からデザイナーもディレクターと共に課題を考え、その後のアウトプットの質も今まで以上に上げることが要求されます。
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イベントレポート
デザイントーストでは、月1回プロテマレッスン(プロの手間暇を学ぶ、デザイン技術力スキルを磨くレッスン)を行っています。
レッスンではなかなか学べない、受講生皆一緒に手を動かし、その場で正解発表・時に添削コメントも貰える!という楽しいイベントでもあります。
今回は、Illustratorの「いつもは使わないツールで、中~上級表現にチャレンジしよう」といったことを行いました!
参加者は4名!
いつも使っているIllustratorで、つい同じツール・表現ばかり使ってしまう、という方も多いですが、自分の知らない表現に触れ、幅が広がります。
受講生作品レビューBefore→After
【課題】学習塾の電車中吊り広告(応用コース:Mさん)
中規模学習塾トーストゼミナール「高校受験を目指す中学生向けに、夏期講習の広告を依頼したい」
■Before(レビュー前)
■After
以上、今回のデザイントースト通信はいかがでしたか?
最後までお読み頂きありがとうございました!
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