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スーパー観察。〈ピカール編〉

みなさまごきげんよう、デザイナーのうらうらです。

「プティピカール 茨木店」に行ってきました。

ピカールはフランスの冷凍食品専門店。関東には何店か店舗があるそうですが、関西には初出店(23.06.15時点)だそうです。
ちょっと冷凍食品にしては高価だけれど、デザインの勝ち。我々平たい顔族の心を超くすぐる外国のおしゃれパッケージです。

おしゃれすぎて美味しそうすぎて買いすぎた。サテライト冷凍庫欲しい…

時計回りに、名物のクロワッサン、ポルチーニ茸のラビオリ、シェーブルチーズとほうれん草のラザニア、タリアテッレ、クリームソース(トリュフ入り)、エスカルゴのミニパイクリームソース(トリュフ入り)。
どれも黒で統一されており、日本のパッケージデザインにはない要素がありました。

〈栄養表示〉

日本ではパッケージの背面に表示されていることが多いです。このようなエネルギー(カロリー)などの一般的な栄養表示に加えて、FOP(容器包装前面)表示というものもあり、飽和脂肪酸やナトリウムなども個別で表示する動きもあります。

〈栄養スコア〉

FOP(容器包装前面)表示の一つ。栄養評価をAからEで5段階でランク付けし、消費者が健康に役立てられる表示。フランスが発案国で、欧米諸国に広がっています。

摂取を推奨されている食物繊維やタンパク質などの栄養素が多く、健康によければ「A」、糖度や塩分、脂肪分などが多く健康を害する可能性のあるものが多く含まれていればと「E」、と区別されます。

実際の商品を比較してみると、下記2つのピザのパッケージは見た目は大して差がないように見えますが、実際の栄養スコアは右のピザの方が「D」になっており健康により良いのは左のピザになります。

"Dr. Oetker Ristorante Pizza Spinaci / Wagner (Nestle) Big Pizza Boston Spinat" by foodwatch is licensed under CC BY-SA 2.0.


ぱっと見では判断ができませんが、栄養スコアの表示を見ると一目瞭然ですね。

一般的に加工されれば加工されるほど「超加工食品」と言われ、控えるべきだと言われていますが、論点は逸れますがそれを控えて本人のストレスになるくらいなら、摂取した方が「心の」健康には良いのではと感じますし、健康に欠かせないオイルに脂質が多いからとランクが下がるなど問題点も出てきているので、「E」の商品が一方的な悪者だと決め付けるのは良くないと思います。
ただ、企業が健康に悪いものをさも「健康に良い」と消費者を騙すようなパッケージで商品化するのには反対です。
幸いなことに、現在の日本ではそのような悪質なパッケージの例はあまりありませんが、これからもっと健康志向が重視される社会になれば「栄養スコア」のような統一の表示が導入され、企業の誠意が試される日が来るかもしれませんね。

美味しいも、健康も。

「健康を意識したパッケージ」を目指してデザインしようとすると、どうしても商品の「美味しさ」が伝えきれなかったり、味が薄そうな印象になってしまって困ることがあります。カラフルな表示が入ることでデザインが崩れる可能性もありますが、統一の栄養スコアが表示されていると健康要素について必要以上に説明する必要がなくなるので、むしろパッケージの意匠の幅が広がりそうです。

さらに健康への意識が高い人向けに、「Bio(フランス語で農薬や化学肥料などを使用せず、100%有機の原材料による自然に近い形で生産されたもの、の意味)」商品もありますが、こちらはグリーンを基調としたフォーマットで明確に通常商品と分けられています。

ストイックな健康志向商品ながら、グリーンの健康的なイメージに負けないよう、全面にシズル写真を使用することで美味しさも担保されています。

フランスのパッケージデザインは「かわいい」「おしゃれ」なものが多いですが、さすがは健康先進国のフランス。見た目も機能も両立ができたパッケージデザイン に脱帽です。

ではまた!


パッケージデザイン会社|株式会社デザインオフィス・ユニ