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“書体” と “フォント” の違い

フォントざっくり解説 ①

フォントに興味はあるけれど細かい事が不安で何となく購入に至ってない方、仕事で入手する必要ができてしまったけどイマイチ選び方に自信がない方のための、ざっくり解説。
厳密すぎる説明で途方に暮れてしまわないよう、選ぶ・買うのに必要な知識を、ほどほどに端折りながら解説します。
※2014年4月時点の情報です。


書体とは… 一貫したデザインの文字の集まり

「書体」とは、「ある一貫したデザイン方針で作られた文字の集まり」を指します。
例えば「明朝体」も書体の1つですし、より細かく言えば、「○○というメーカーの太さ○○の明朝体」を書体の1つと言うこともできるでしょう。

お馴染み「明朝体」の一例 ヒラギノ明朝 W3
手描き風デザイン書体の例 ミウラLiner

フォントとは… ある書体を表現するための手段

一方の「フォント (Font)」は、「ある書体を表現するための、ひと揃いの活字」── 活版印刷に使う、あの金属製の活字 ── というのが本来の意味です。
そして近年では、金属活字よりも、パソコン上で同じ役割を果たすデータファイルのことを指して「フォント」と呼ぶケースもかなり多くなってきました。

いずれにせよ、「書体」が一貫したデザインの文字の有りようを意味するのに対し、「フォント」のほうは、その文字を印刷・表現するための具体的な手段を表す言葉といえます。

でも実際には混同されがち

以上のように「書体」と「フォント」は本来は区別されるべき言葉ですが、専門家でない人たちが実際の会話でこの両者の違いを意識しなければいけない場面は少なく、同じ意味で使われてしまうことがほとんど。
フォントを数えるときの数詞として「1書体、2書体、…」と表現することも普通に行われていますので、なおさら混乱しがちです。

このような事情のため、本来の「文字のカタチ」的な意味を強調したいときは、混同されやすい「書体」という言葉は用いず、相当する英語「タイプフェイス (Typeface)」を使う事もあります。


【メイン画像使用フォント】
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タイトル:パンダベーカリーDSきりぎりすDSあかり


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