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ポジティブ農業「育ててみる、育ててもらってみる」

こんにちは。デンソー先行デザインの平賀です。

前回は理想の農業のある暮らしのアンケートについて紹介しました。結果を振り返ってみると、なんとなく「手間なく、気が向いたときに触れ合える小さな庭園」が理想系なのかなという気がしています。

でもこれってどれくらいが理想の塩梅なのでしょう?

そこで今回は実際にサニーレタスを育て、ちょうど良い作物との関係性を見てみることにしました。実験に参加したチームは2つあり、

Aチーム(自力で小さく育ててみる)
以下の書籍を参考に、トレー1つ分のサニーレタスを1から育ててみる。
かんたん水耕栽培 決定版! 伊藤龍三著

Bチーム(完全全自動を体験してみる)
自動栽培機を使って代理の人が育て成長の様子を毎日全員に写真で送る。

となってます
10月の19日からスタートして、ちょうど3週間が過ぎました。


Aチームの進捗

書籍の内容にしたがって、まずは細かく切ったスポンジに種をまき、水で浸して発芽させるところからはじめました。

図1


当たり前ですが、ちゃんと芽が出てメンバー全員感動。

図2


でもここで一人が異変に気がつきます

図3


どうやら全員日照不足で徒長になっており、最初からやり直すことに

図4


この後第2段、第3段とやり直していきます

図5


中には水耕栽培を諦めて土に撒き始める人も、、、

図6


3週間が経過した現在も小さな芽の状態の人がほとんどで、ちゃんとレタスになるのか少々不安です。

図7


Bチームの進捗

Bチームは水耕栽培機のPlantui 6を使います。
私が5人のメンバーそれぞれの種を自宅で育成し、成長の様子を写真で毎朝チームチャットに投稿することにしました。

図8


いくつか家庭用の栽培機を試してみましたが、この製品が一番成功率が高く、すくすくと成長していきます。

図9


最初のころは育ちの進み具合を比較して凹む人がいたりしましたが、大きく育って差がなくなってくるとコメントの数自体が減ってきました。

図10

図11


3週間目の様子です。もうあと1週間ほどで収穫できそうです。

図12


3週間を経過した時点でのアンケート

こういった経緯をふまえて、Aチーム、Bチームそれぞれのメンバーにアンケートを実施しました。

Aチーム

失敗そのものがそれほど苦痛ではなかったり、今回の実験とは別に自分で他の苗も植えてみたいと答えている人が多かったです。

図14

図15


Bチームと比較すると、コミュニケーションの量が多く、自分の失敗や工夫を積極的に情報交換しているのが印象的でした。

図16


Bチーム

全自動なら継続したいと全員が回答している一方、有料でも行うか?という質問には回答が別れました。

図17

Aチームと比較すると、全体的に日常生活への変化や影響が少ない分、作物を育てることへの関心も少ない印象でしたが、育ててみたい作物については積極的に回答されてるので、もしかすると何を育てるかが重要なのかもしれません。

図20


何を育てるかは重要?

「手間がかからず気のむいた時に」という希望を語る人が多い反面、実際は全自動で育てている人たちより、失敗したり工夫したりしている人の方がコミュケーションが活発で、プロセス自体を楽しんでいる印象を受けました。そう考えると、多少の手間は前提としつつ、やってみたいと思わせる要素がより重要になってくるのかなと思います。
今回はこの時期に育成できて、失敗の少ないサニーレタスを選んだので、桃やぶどうといった果樹などと比べて、出来上がる作物への期待値やモチベーションがあまり高く無い人が多かったのですが、これが「育ててみたい」と思える作物なら、もう少し結果が変わってきそうです。

個人的にはお花果物が良さそうだなと思っていて、次回以降にここらへんのお話をしようかと思います。

最後まで御覧いただき、ありがとうございました。