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人生エッセイ「エスの少年時代」

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少し変わった少年「エス君」が幼少期から大学生時代まで体験した「出来事」「感情」「思考」を生々しく綴ったエッセイです。時系列順に読んだ方が臨場感があると思います。 <概要> 幼少期…
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#日記

小学3年生の頃の話

<文字数:約5000字 読了目安時間:約10分>

新たな科目
 3年生になると、「生活」という科目が無くなり、「理科」と「社会」という科目が増えた。ただ、兄が既に通った科目だと思うと、新鮮な道を通っているというより出来上がった道をなぞっているような気持ちになる。

道徳の授業
 道徳の授業では教科書を朗読して内容について考える。しかし、国語の授業となんらやっている事は変わらないように感じる。なに

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小学5年生の頃の話

<文字数:約10300字 読了目安時間:約20分>

晩御飯コール
 家の2階でいつものように、64・プレステ等のゲームをやっていると、「ごはんできたでー」と、母と父の大きな声が下の階から聴こえる。だけど、いまプレイしているゲームがいい所だ。リビングに降りる気持ちにはならない。
(もうちょっとだけ、ゲームをさせてくれ!もうちょっとだけ!)
すると、父が階段をのしのしと上がってきて、近づいてくる音が

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小学6年生の頃の話


<文字数:約6300字 読了目安時間:約12分>

大人になった
 いよいよ最高学年になってしまった。しかし兄は中学二年生だ。後を追っている感覚は拭えない。高学年は大人だと思っていた。いざ高学年になってみると、自分の事を全然大人だとは思えないものだ。肉体的な成長については勝手に進行しているようだ。
 毎年思うが、2つ上の兄がいるから、「ああ、2年前に兄が体験したのがこれか」と毎年思った。お兄さん

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