見出し画像

【日本一遅い新幹線?】清流に沿って走る予土線の旅

 2020年7月、愛媛と高知を結ぶローカル線の予土線(よどせん)に乗車しました。

■四国屈指のローカル路線

(画像:http://yodosen-green.com/about/)

 予土線は、愛媛県の北宇和島駅から高知県の若井駅を結ぶ76.3kmの路線です。全区間を走る列車は一日わずか4往復と、四国の中でもトップクラスのローカル線ですが、四万十川やその分流の美しい流れを眺めることができ、日本の原風景をのんびりと味わえます。

 景色のほか、少し変わった車両が走っていることも有名です。その一つが今回紹介する「鉄道ホビートレイン」。1両編成のディーゼル車ですが、0系新幹線を模した外観をしています。

■乗車記

 宇和島のホテルに泊まり、始発の6:04発窪川行きに乗ります。本数が少ないので、後の旅程なども考えると必然的に始発に乗ることが多くなるローカル線あるある…。

 遠くからでもひと目でわかる外観。丸い鼻がいい味出してます。

 なお、後ろ側はもとの姿がだいぶ残っています(笑)

 反対のホームには、特急型車両を使った「普通 松山行」が停まっていました。地味に珍しい?

 ホビートレイン車内。0系から700系までの模型を展示しています。

 1両の大半がロングシートですが、一部だけ新幹線をイメージしたクロスシートがあります。今回は早朝ですいていたため、クロスシートで前面展望を満喫することができました。

 出発。予土線の起点は北宇和島駅ですが、全列車が宇和島駅から発着しています。

 北宇和島を出ると上り勾配になり、山あいに入っていきますが、いきなり空転が発生(笑)早朝なので雑草が朝露でぬれて滑ってしまったのでしょうか。運転士さんが懸命にハンドル操作していました。

 近永駅。鬼北町の中心駅で、沿線では比較的利用者の多い駅です。この日も学生さんが多くいました(写真は2016年に乗った際のもの)。

 江川崎駅。かつて日本一暑い41℃を記録した観測所が近くにあります。それにちなんで、「らぶらぶベンチ」なるものが設置されています(笑)

 江川崎を出ると四万十川に合流。

 珍読で有名な半家(はげ)駅。以前北海道の増毛(ましけ)駅を訪問したとき、「半家→増毛」というきっぷが駅ノートに残されていたのを思い出します(笑)

 飛び込みたくなるような四万十川の美しい流れ。

 土佐大正駅。学校や道の駅があり、ここでも若干の乗り降りがあり。

 運賃表をよく見ると、下半分が東海道新幹線の駅名になっています。0系なので、開業当時の駅名を並べたとのこと(品川などいくつか抜けている駅が)。細かい…(笑)

 2時間ちょっとの乗車で、終点の窪川に到着。

 窪川駅には「しまんとえきめしFORM」というカフェスペースが2019年にオープン。四万十川の天然鰻を使ったうな重などが食べられます。楽しみにしていたのですが、コロナの影響で閉まっており残念。また訪問したいです。

 予土線は、ホビートレイン以外に「しまんトロッコ」というトロッコ列車も走っています(写真は下記URLより引用)。清流の風を受けながら旅を楽しめるのは最高ですね。土日を中心に走っており、トロッコ車両の利用には指定席券が必要です。
 そのほか、沿線にちなんだラッピング列車など計5種類の列車が運行しています。

■四国はお得な乗り放題きっぷが豊富

 JR四国は、特急や普通列車が乗り放題になるお得なきっぷをたくさん展開しています。特におすすめは以下の2つです。

①若者限定四国フリーきっぷ:25歳以下限定で、JR四国全線の特急自由席が3日間乗り放題。9,980円。

②バースデイきっぷ:誕生月限定で、JR四国・土佐くろしお鉄道全線の特急が3日間乗り放題。グリーン車用が13,240円、自由席用が9,680円。

 高松~松山を特急で往復するだけで1万以上かかるので、かなりコスパが良いです。さらに、どちらもレンタカー使用時に別途割引を受けられる特例があるので、パークアンドライドの旅にも活用できます。
 25歳以下の方、誕生月を迎える方は、列車での四国周遊をぜひ体験してみてください。



 

 



いただいたサポートは次の旅の資金にさせていただきます。コロナ禍で打撃を受けている観光業界にしっかりおカネ落とします💪