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地元神奈川散策記・金沢文庫・称名寺(過去記事マガジンおまけ記事vol.1)

こんにちは、木月まことです。

この記事は昨年の有料記事のリライトになります。

じつは昨年、noteの古い記事をまとめて有料マガジン化したんですが、その際におまけとしてつけたもののひとつです(内容はおまけというほど粗末なものではないと思っています)

記事の中身ですが、わたしの地元(神奈川)の意外な穴場スポット的な散策記になってます。
例の宣言は解除されてボチボチ外出を考えてる人もいるかもしれません。そこで神奈川を訪れる際の参考に、また、行く気はないけど、読んだだけで行った気になるのもよしといった内容になってます。

では、以下本文になります(基本リライトですが、元記事に一部写真を追加掲載しています)
以下、本文になります。

──金沢文庫・称名寺──

この記事は有料アーカイブのおまけとしてつくられた記事のひとつです。

ここでは、わたしの住んでおります神奈川県の散策記と称して地元紹介みたいなことをやりたいと思います。

栄えある(?)第一回目に選ばれた(?)場所は、横浜市金沢区にあります称名寺というお寺になります。

ヘッダー画像が境内の写真になります。

けっこう綺麗でしょ?

お寺と施設の公園の周りはじつはごく普通の住宅街となっておりまして、逆にいえば普通の住宅街の中にこんなお寺がぽつんとあるという格好になってます。


お寺の入り口です。

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中にはいるとこんな感じです。

画像14

note記事用⑤称名寺

note記事用④称名寺

で、さらに奥に入ると、こちらがお寺になります。



note記事用⑥称名寺

で、この称名寺、鎌倉幕府の源氏のあとを継いで執権という役職を歴任したあの北条氏の菩提寺なんですね。

で、さらにここを右に行きますと…

こんな広場がありまして、

note記事用⑦称名寺

さらに奥へ、ズンズン進みますと山道があり

こんな山道をゼイゼイ・ハァハァいいながらあがりますと

note記事用⑧称名寺

こんな山道です。💦💦
(5月に行ったんですけど、ハエがぶんぶん飛び回っていてうるさいやら鬱陶しいやら、まぁ、マムシとかが出たりするよりマシですけど)

その先のかなり行ったところに
北条実時(さねとき)のお墓が…

note記事用⑨称名寺

この写真は墓のとなりにあった案内板です(墓自体にカメラを向けるのは少々ためらわれました)

で、この北条実時ですが、何した人、って?

2代目執権北条義時の孫にあたり評定衆という役職に就いて執権を助けました。学問を非常に好んで、文武両道を地でいったような人でした。

学問を好んだので私蔵の蔵書もたくさんあり、それを公開するために金沢文庫(歴史的にはかなざわではなく(かねさわぶんこ)といいます)というものを建てたんですね。

そこで自身の蔵書を公開しました。

で、それはもちろん当時のそのままの形では残ってないのですが、お寺の敷地内左方のトンネルをくぐりますと、

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(こんなトンネルです)
をくぐりますと、当時の蔵書で現存するものが保存されてる現代版、金沢文庫があります。

こちらです。

note記事用⑩称名寺


この金沢文庫(称名寺敷地内)の近くの夏島に(実際は夏島というより野島公園のそば)にあの初代総理大臣伊藤博文の別荘があり(下、写真3枚 注:称名寺からはかなり離れた場所にあります)

note記事用⑫称名寺

note記事用⑬称名寺

note記事用⑭称名寺

伊藤博文はそこで憲法の起草をしたらしく、それに関連する資料もあります。
また博文自身がこの金沢文庫の復興にも尽力したというはなしです。

さらにあの、「徒然草」吉田兼好も若い頃、この金沢文庫の蔵書に注目して、この地を訪れているということです。

さてでは入館料(大人250円、特別展とかが催されていると高くなる場合もあります)を払って中へ入りますと、いろいろな文献が…
鎌倉時代から江戸時代まで様々で内容はよくわからないのですが、おそろしく達筆か、なにが書いてあるんだかまったく分からないはげしい崩し字かのいずれかのものが多いです(写真等は撮れません)
テープや映像で北条実時がどんな人物でなにをした人かを解説するコーナーもあります。

さて、見学が終わって、もう一度先ほどのトンネルをくぐりますと、トンネル内に八枚の絵が…

note記事用⑪称名寺

(一枚だけよ)
そうです、この写真では分かりにくいかもしれませんが、幕末の浮世絵師安藤広重の「金沢八景」です。

「金沢八景って?」って神奈川の人に聞けば、ほとんどの人が「あぁ、あの京急線の駅の名前でしょう」ってなるでしょう。
でも、その由来は神奈川の人でも9割知らないでしょう。

ちょっとウンチクっぽくなるんで嫌な人もいるかもしれないけど、ちょっと我慢を…

江戸時代に(昔の中国)の心越禅師がこの地を訪れ、その景観の素晴らしさを8ヶ所について詩にうたったんです。(その8ヶ所をもって八景というわけです)
それを、江戸末期の広重がその8ヶ所を題材に絵を描いたというわけです。
(一枚しか写真がありませんが、実際は八枚絵があります)

江戸時代に明から来た禅師が詩にうたって、幕末に広重が絵にしたというわけです。

それが金沢八景の由来です。

この八景にはさらにおまけのはなしがありまして、平安時代に巨勢金岡(こせのかなおか)という有名な画家がいたんですが、その金岡もこの地を訪れて、このあたりの美しさを画にしようとしたんですが、最後に筆を投げてしまうんです。絵にすることもできない美しさだと称賛したというはなしが伝えられています(現在は住宅やらマンションやらビルやら、つまり近代化が押し進む一方なので、昔の人に称賛された往年の様子は偲びにくいのですが、わたしも住むことろに自分の方に選択権があれば、このあたりに住みたいと思ったことがあるほどです)

今回紹介しました、称名寺・金沢文庫・金沢八景は今まで述べたような歴史があり、その他にも源頼朝北条政子に由来する瀬戸神社琵琶島神社に先ほど言及した伊藤博文別荘等、歴史好きには堪えられないところも近隣に多く、八景島シーパラダイスや潮干狩りもできる平潟湾(海の公園)もあり、また鎌倉等へのアクセスも悪くないので、休日などに一度訪れてみる価値はあるかもしれません。

称名寺へのアクセス⇒ 横浜(駅)からだと京急線で久里浜、三崎方面に快特(または特急)で17~20分ほど(横浜から快特・特急で2駅、特急料金等はとられません)金沢文庫駅下車、東口(向かって左側)から京急バス(文13系統)柴町行き乗車、称名寺下車(歩いても5分~7分程度なので、スマホのナビで迷わない人なら歩いたほうが早いかも)金沢八景は金沢文庫駅のひとつ先になります。

以上、神奈川地元散策記になります

(参考文献)

昭文社「上撰の旅10横浜」2002年版

山川出版「日本史B用語集」

その他、金沢区横浜私立図書館の一部資料、Wikipedia等も参照しています。

写真はヘッダー含めてスマホとデジカメで全部自分で撮ったもので、2015年3月のものと2019年5月のものが混ざっているのでよく見ると違和もあるかもしれませんが、そのへんはご愛敬ということで締めさせていただきます。

いかがでしたか。
地元散策記でしたが、神奈川に住んでる人でも、称名寺なんて知らなかったり、金沢文庫に金沢八景の由来なんか知らない人も多いと思います。そこで神奈川に住んでない人はもちろん、住んでる人も対象に記事を書いてみました。


御一読ありがとうございました。



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