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コラム「あなたは目玉焼きになにをかけますか?」

亡くなってもう何年もたつが私には90近い年齢のおじいさんの知り合いがいました、今でも時々その方のことを思い出すことがあります。
その方は奥さんに先立たれていて3人の子供のうち二人は亡くなっている状況でした。
家は昔は立派な家に住んでいたらしいけども知り合いの借金の連帯保証人になった結果手放すことになり現在はボロボロの家に住んでいるという状況でした。
30歳を超えた孫と一緒に住んでいて、その孫の食事を作ったりして面倒をみている生活だと聞いていました。
体はガリガリで手術を何回もしていて毎月のように具合が悪くなるという有様でした。
いつ死んでもおかしくないという状況で日々を過ごしておられました。
けれども今でも凄いと思うのですがその人には不幸とか悲惨、苦しみという物が見えませんでした。
「生きている、頑張れるということができるだけで幸せ、いつ死んでも悔いは無いけどもまだまだ長生きするつもりだ」と笑顔で話しておられたことは今でもはっきり憶えています。
状況や体調からすれば私に比べて遙かに弱いはずでしたが、お会いして対話するたびに私よりも遙かに強いと感じずにはいられませんでした。
あの時、私が感じた強さこそが人が生きる上で一番必要な物なんだろうなといつも感じています。
強さとは何か、という答えを教えていただいたような気がして今でもその方には感謝しています。
あの方のような強さを持つのは難しいと思いますが、せめて参考にして少しでも幸せな生き方をしていきたいですね。
ではまた

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