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イギリスメシマズ伝説を検証。本場よりHUBのほうが旨い!?


イギリスといえばメシマズ。
そう広く認識されています。

まず事情を知らない人に説明すると、イギリス料理はマズすぎるだとか、マクドナルドがイギリス料理で最もおいしいだとか、イギリスは料理が不味かったから世界征服しただとか、いろいろと伝説が出てくるのです。

そんな伝説のメシマズ国家と名高いイギリスですが、実際にイギリスの料理はそこまでマズイのか。

HUB(日本にある英国風居酒屋)のほうがイギリスしてる説

イギリスで酒場といえばスタンディングでビールを飲み、スポーツで喧騒して女を引っ掛ける場所だと認知されてますが、自由度が高いという点ではその通りです。

結構自由に交流できます。ただ店舗によって結構差があり、どちらかというと友達と軽く飲みに行く場所な感じもあれば、スポーツで喧騒している場合もあります。
また都会以外は個人経営も多く、その店ごとにコミュニティや見えざるルールがあったりなかったりするので、その点は注意が必要でしょう。

そんなイギリス要素を入れ込んだイギリス風居酒屋(PUB)として日本で展開しているのがHUBです。
何となくアイリッシュ要素もあります。

ところで日本のHUBはわりとちゃんとPUBしています。
むしろ本場よりも本場”らしい”ことすらあります。

海外の日本風のもののほうが、本物の日本の店よりも日本”らしい”のと同じです。
狙って作ってますからね。
あくまで”らしい”だけであって本物ではありません。HUBは「英国”風”」ですからね。

茶色いところもイギリス準拠なHUB

渋谷のHUBなら黒人に日々占拠されていて、女が入ればナンパされ、男が居ればどつかれるか冗談を言われる(もちろんコミュニケーションの延長で)、日本に無いノリで英語ができないと本当の意味で話にならない空間でした(コロナ前まで)。

そういった例外を除けば、HUBはふつうに英国風なだけで日本の居酒屋と大差ない雰囲気で、自由交流の雰囲気はありません。
また現地の小さいPUBはもっと地元密着で雰囲気に土臭さもあります(そうでない場合ももちろんある)。日本のHUBは洗練されすぎてよくも悪くもとても綺麗です。

とはいえ総合的に見ると結構ちゃんとイギリスのパブっぽいです。
そしてHUBがちゃんとイギリスしている点として、つまみが茶色いものしかない。というくらいとりあえず揚げ物なところが挙がります。

パブは酒場なのでごはんを食べるところではありません。
とはいえ日本の居酒屋がカラフルで多種多様で、もはやヴィーガンかというくらい緑豊かな世界なのに対し、まるで砂漠の果てかと思うほどです。

イギリス料理と聞けばフィッシュアンドチップスしか思いつかない。という人も多いと思います。
それはイギリスの交流の場が茶色いものしか出さないから、それしかないように思われています。

イギリス料理はマズいのか

さてようやく本題ですが、イギリス料理はマズいのか。ということですが、結論から言えば知られていなさ過ぎて伝説だけがまかり通っているだけ。です。
ただ、マズくはない(美味しいとは言ってない)という意味です。評判が大事になりすぎていて、まずさへの期待値が上がりすぎているのは否めません。

現地で食べれば感想で「おいしい」と言えるほどではあります。
むしろ舌が慣れないとならない東南アジアの料理よりも、馴染みが深くすぐに順応できるので、海外慣れしてない日本人からすれば全然アリです。
例えばパクチーに慣れない人がヴェトナム行くよりも、イギリス行ったほうが「おいしい」と思えるでしょう。

なぜ美味しくないのか

とりあえずロンドンに行った人であれば、そこまで不味い思いをしなかったかと思います。
しかし、滞在した人からは「やっぱり不味かった」「早く日本に帰って味噌汁飲みたかった」などの感想が聞かれます。それはなぜか。

第一にレパートリーが少なく見えることです
ロンドンのみならず大英帝国全体に共通してとにかくレパートリーが少なく見えること、イメージが薄すぎることが原因だと個人的に思っています。

イギリス料理といえば人気上位にカレー(インド料理)が出てくる国ですが、日本でも上位にラーメン(中華料理)が出てくるわけでそんなにおかしいことでもありません。
ところで日本では天ぷらやラーメンといった、元外国料理が日本料理として認知されてしまっています。

一方のイギリス料理は世界に広まりすぎてイギリス料理のイメージが全くなくなってしまいました。
フライドポテトや揚げ物の多くはイギリスから始まったものもありますが、世界スタンダードになってしまったものも多く、イギリス料理館がいまいちなく「世界の共有物」になってしまっています。

その結果、世界進出できなかった残された選手陣だけで戦わねばならず、不利になってしまっています。

第二に茶色いものしかないことです
ブリテン島は古くは貧困な土地で食べ物に困り、寒くて作物は実らずツライ土地でした。そのため、保存食が主要食でした。
また、お酒に関しても当時は二軍どころか三軍だったエール(当時はホップ無しのものをそういったが現代ではホップが入り差はない)しか飲めない土地でした。

こうした悲惨すぎる土地柄ゆえ、干し肉をガシガシ食べていた彼らに新大陸から神が遣わされました。
それはジャガイモです。

ジャガイモはドイツ人を3倍に増やした天使ですが、寒いイギリスでも大変重宝され、多用されました。
そしてイギリスはこうした土地柄から揚げ物がすごい流行りました。

とりあえず揚げるか、焼くかする料理が多数を占め、ミートパイか、あるいはとりあえずフライドしたごはんばかりになりました。

結果的にすべてが茶色い砂漠になり、イギリスの主要な料理を並べると抹茶色になるのです。
こうして、見た目やら多彩な味、生などに造詣が深い日本人にとって、速攻で飽きる料理になりました。

毎日揚げ物か、肉かじるしかない生活になるようなもので、塩っぽく、味も一辺倒で日本人は最初美味しくても長期いれば「マズイ」と感じる人も多いでしょう。
こうして味噌汁が懐かしくなる人がいるようです。

あくまで知人の話ですが、しょっぱすぎるから味噌汁求めるというのも、甘すぎるから飴舐めたいみたいなもので、日本人だなぁと思うポイントですね。

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