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ひとこと日記/2019.05.26

毎週「ひとこと日記」として簡単に日記を書いていましたが、5月はいろいろと考えることが多く、諸々とアップデートを行いました。
そのため毎週の「ひとこと日記」には手を付けられなかったため、ちょっと早いですが5月を総括したいと思います。
今回は「ひとことではない」日記です。

まず5月は新元号の開始に伴う大型連休から始まりました。
普段よりも多く来店があると良いな~と、連休に備えて在庫商品を増やしてウェブサイトへも新商品をどんどん掲載して準備を進めましたが
いざ連休を迎えてみると普段と何ら変わらぬ穏やかな毎日、、

連休ということで、遠方から東京に来たついでに以前から寄ってみたかった、とお店を目指して来店頂く方もいらっしゃり、そういった普段なかなかお越しになれないお客様とお話しする機会があったことなどを考えると全く成果がなかったわけではありませんが、結果だけで考えると集客力が乏しいことを痛感いたしました。

現状:ウェブサイトへのアクセス数、商品の閲覧数などは上がっているものの実店舗への集客数が伸びていない。

なんだか陳腐な集客ノウハウを伝えるブログみたいで恐縮ですが、、

細かな数字はここには出せませんが、ざっくり言ってこれが事実です。

対策は色々と考えられるとは思いますが、一時的な集客数増ではなくコンスタントに来店数を増やしていきたい。
ウェブサイトを訪れる方は増えているのだから、次にその方々に「お店に行ってみたい」「この商品を見てみたい」と思って頂ける事が何より大切で、それが出来ていないということ。

とにかく何か変えていかなければ、と考えてまず一つ思い付いたのが「ウェブサイトを訪れている方の環境」でした。

PCからウェブサイトを閲覧する方ももちろんいらっしゃいますが、このご時世スマートフォンから閲覧される方の方が断然多いのは周知かと思います。
お店のウェブサイトへのアクセス数も、スマートフォン:タブレット:PCの割合は大体 7 : 1.5 : 1.5 といった感じです。

お店のウェブサイトもスマートフォンに対応するようには作られていますが、果たしてスマートフォンから見やすいのか?ということをそこで改めて考えてみることにしました。


ちょっと古いので直近のデザインではないのですが、スマートフォンから見るこれまでのウェブサイトの商品詳細画面は大体こんな感じでした。
これはお店で用意しているウェブサイトに備えられているデフォルトのショップ機能でして、このショップページを使うメリットとしては

・あらかじめ用意された数種類のレイアウトから好みのレイアウトを選ぶことで簡単に(ある程度デザインされた)ショップページを作ることが出来る。
・用意されたダッシュボードに必要情報を入力、写真をアップロードすることで簡単に各商品ページが生成される。

という、自由度は低いですが初心者でも簡単にショップページを作ることが出来る機能となっています。

上の画像の商品ページでは、画像を横にスライドして複数枚切り替えることが出来る、よくある感じのショップページで。これはこれで動作性は良いのでしょうが、縦長なスマートフォンの画面に対してデフォルトで横向き(固定)の写真しか載せることが出来ない仕様でした。

よく、ウェブサイトから商品の注文を頂く際に問い合わせを頂く内容で、一番多いのが「もう少し分かり易い(見やすい)写真を送って頂けますか?」ということだったということもあり、「もしかするとこの商品写真を見やすく改良したほうが良いのではないか」と考え、その点を中心に変更してみました。


考えた結果、縦長な画面をフルに使える縦向きの写真を載せられるようにページを変更しました。

前述した通り、用意されているショップ機能では写真のレイアウトなどを自由に変更することは出来ないため、文字通り一からページを作っていく作業。
そのためこれまでの便利なダッシュボードからの更新、商品ページの生成は行えないため、商品ページ自体をその都度手動で複製して、写真を入れ替えて、文字情報を入れ替えて、、延々と行いました。
手順に慣れてくると作業量としてはこれまでより少し負荷が増える程度で苦にはなりませんが、一気に全商品入れ替えるのはなかなか苦労しました笑

今回は以前のように画像を横へスライドするのではなく、縦に長くページを作り、下へ下へスクロールしていくと大きな写真がどんどんと流れていく仕様です。


まず写真で商品のイメージを感じて頂いてから写真の後に文字による商品情報をご確認頂けるように改良しました。

これによって、文字情報よりも先に、ダイナミックな商品イメージを伝えられるのではないか。
自然と全ての写真が流れていくという導線を作ることによって、写真の撮り方や写真の順番にこだわることで、その商品のもつ魅力を以前よりももっと多く伝えられるのではないか。
写真を撮る際にも、商品のもつそのストーリー性をどうしたら伝えていけるだろうか。
また一つ、私自身にとっても家具それぞれとの向き合い方に変化が生まれたように感じます。

このショップページの変更に合わせて、「商品詳細ページ」から「商品一覧ページ」への移動方法なども変更するなど(これに関しての説明は長くなるので割愛します)スマートフォンから見たウェブサイトのアップグレードを5月前半に行いました。


で、これによってどう変わったか?


は、これから少しずつ反応を見ながら、考えていきたいと思いますが(まだ一か月も経っていないですからね)
ただこれまでのお店のウェブサイトでの直帰率(ウェブサイトを訪れたユーザーが他のページへ移動しないでウェブサイトを離れてしまう割合)だけでいうと、これまで大体30~40%くらいだった直帰率がなんと平均15~20%くらいにまで現状では少なくなっています。
動作性や写真の見え方を変更したことでウェブサイトを訪れた方が少しでも見やすく使いやすいウェブサイトと感じて頂けたら何よりです。

(実際のウェブサイトの使い勝手の感想など頂けると参考になります。使いづらい点、見づらい点などがあれば気軽にお知らせくださいませ)



で話変わってウェブサイトの大まかな変更が終わった5月中旬のこと
とある老舗ヴィンテージ家具店のオーナーさんが別のお店で僕のお店のことを聞いたそうで、お店にいらしてくださいました。

その方とは実は昔一度だけお会いしたことがあったのですが、こんなところ(西荻窪)で誰が北欧ヴィンテージ家具店を開いたのかと興味を持って来ていただいたとのことでした。

その方に店頭に並んだ商品をご覧頂き、商品のメンテナンス方法についていろいろとお話しさせて頂いたのですが

大まかには「丁寧にやっているね~」と褒めて頂きました。

ただ、「でも、こうしたらもっとオイル仕上特有の艶感が出るよ~」と、塗装の手順についての細かいご指摘を頂き、自分の提供するヴィンテージ家具それ自体のアップグレードを考える貴重なきっかけとなりました。

お店では、家具の再塗装にはオイル仕上げを採用しています。

オイル仕上げ、聞いたことのある方も多いとは思いますが、簡単に言うと木部に油分を浸透させ導管内部で硬化密着させることで木材本来のしっとりとした質感を保ちながら撥水性、保護性能を上げるという仕上げ方法です。
他の化学塗料による塗装とは違う自然素材による塗装方法のため、シンプルな故にとても奥が深いというか。突き詰めていくと道理に適っていてとても興味深い塗装方法です。

これまでも手順に沿って、オイル塗布後の乾燥時間や塗布回数など考え、しっかりと行っていたつもりでしたが、自分で「これで良い」と思ったところで商品クオリティは止まってしまっていたようです。
「これで良い」ではなくさらにその先、「もっと良い」ところまで
常に考え研究してく姿勢を身に着けていきたいと思いました。

でさっそく、塗装の際に指摘いただいた手順を足してみたり、自分でも考えて塗布後の拭き取り時間を調整してみたりして、少しづつですが手応えを感じております。


5月はこのように、お店への更なる導線としての「ウェブサイトのアップグレード」と、実際の商品をより質の高い魅力的なモノへと昇華出来るように「商品自体のアップグレード」をひたすら考え、実践しました。
「気づき」を与えて頂いたヴィンテージ家具店のオーナーさんには本当に感謝です。
折角ウェブサイトの作製から商品メンテナンスまで全てを自分自身で行い、実際に店頭でお客様の商品への反応などを知る事が出来るという立場に在るのだから、現状に満足せずに「より良い」お店を目指していきたいと改めて強く感じました。
お店の中で一人きりで家具と向き合うだけでなく、他のお店にも足を運んで、もっと広い世界を知ることも大切だな~と感じましたので、これからいろいろと研究して成長していきたいと思います。