KPIで押さえておくべき特徴のまとめ&KPI設定を補足してくれるプロンプト
事業やプロジェクトにとって重要なKPI
企画・マーケティングに携わると必ずといっていいほど関わってきます。
とはいえ、このKPIというのは曲者で、正しく理解して使わないと業績が改善しないどころか、ともすればチームメンバーが疲弊したりすることもしばしば。
毎回、書籍や記事を振り返って入念にKPIは設定しますが、いつも検索するのも手間なので自分用のメモも兼ねてnoteにまとめてみます。
KPIについて実はあまり知らないなという方ぜひ参考に読んでみてください。後半に自分用にKPIを指摘してくれるプロンプトも作成してみました。
KPIとは?
まずKPIとは何かですが、Key Performance Indicatorから表される通り、
それを実施することで事業の成長に最も重要であるプロセスを数値化したものです。
他のKGIやCSFとの違いをイラストでまとめると以下のようになります。
まず、ビジネスモデルやビジネスプロセスなどの成果をアウトプットするまでの要素を洗い出し、その中でもボトルネックになったり、それを改善することが成果に対して最も影響のある”プロセス”、これをCSF(Critical Success Factor)と呼びます。
そしてこのCSFを”指標として数値化”したのがKPIです。
※実はKPIの由来ははっきりしておらず、ビジネススコアカードあたりがスタートなのではと言われています。
また、ビジネスプロセスなどのアウトプットには必ず成果と言えるゴールが存在しており、その”ゴールとなるものを指標化”しているのがKGI(Key Goal Indicator)と捉えるとわかりよいと思います。
いいKPIの特徴をまとめてみる
概念としては理解しても実際KPIを設定しようとすると難しいものです。
個人的には以下の書籍や記事がわかりやすいので参考にさせてもらってます。
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あと最近だと以下の記事も実践で悩まれたとこが共感できて好きでした。
書籍と記事からKPIの要素をまとめてみる
書籍にあるKPIマネジメントの手順と樫田さんの記事にあるいいKPIの特徴を元に個人的に感じているそれぞれの関係性を下にイラストにしてみました。
樫田さんの記事ではいいKPIの特徴として以下の2点が取り上げられています。
記事ではガールズバー施策を例に書いてくれてますが、KPIにおける
”正しさ”とはそのKPIの指し示す方向に向かっていくことが、最終的な目標を達成することに直結していることを保証している状態を指しています。
そしてこのKPIの正しさはKPIマネジメントにおけるSTEP1~5あたりと関連すると考えています。
それは、KPI設定において最終的な目標につながるかどうかは目標とその目標を達成する上でのプロセス、さらにはどこのプロセスが重要であるか(CSFであるか)をしっかりと整理・特定できるかがカギになってくるからです。
とはいえ、このCSFの特定が難しかったりするので幾度かの実践での経験が必要になってきますが、特定するにはビジネスモデルやビジネスプロセスの理解、フローやツリーでの分解と整理は欠かせません。
また、時には関係する指標同士がトレードオフに近い関係性だったりもするので、最近は必ずシステム思考のループ図を作成してその指標を追うことが他に変な影響を及ぼしていないかを整理してからKPIの特定をするようにしています。
ループ図に関しては以下の記事でもまとめているので気になる方は読んでみてください。
使いやすさに含まれそうな要素
次にKPIの使いやすさです。
樫田さんの記事ではKPIの使いやすさとは実際の事業改善において運用が容易であるかと書かれています。
この部分はKPIマネジメントにおいても設定したKPIを運用してPDCAを回し、継続的に改善する部分と重なります。
ただ、他の記事や書籍で取り上げられているいいKPIの特徴を踏まると以下のように”KPI自体の使いやすさ”と”KPI運用における使いやすさ”に分けてもいいかなと感じます(MECEではないです)。
KPI自体の使いやすさとKPI運用における使いやすさを分けてみる
KPI自体の使いやすさ
1つ目のKPI自体の使いやすさですが、ここには2つの特徴をまとめました。
その2つのうち1つはKPIが単純で誰もが理解できるかというものです。
例えば売上=利用顧客数×単価×利用頻度のように分解できるとき、
これを見ればこのうちのどれかの変数に力を入れれば売上は上がるということがわかりやすくシンプルです。
※もちろん、もう少し現状分析をした上でどれをKPIにするかは検討が必要ですが。
ここにおいて重要なのは”誰もが理解できる”という部分で、KPIが理解しやすいとメンバーの頭に残り、頭に残りやすいとKPIに紐づけて施策を考えてくれたり、チームとして方向性がぶれにくくなるため全体としての効果が出やすくなります。
そしてKPI自体の使いやすさにある2つ目の特徴は”コントロールできるものか”です。
コントロールできるかというのは自分達が行動していくことで改善を図れるかということを指しています。
会社の中のKPIと呼ばれるものを見渡すと、時折、”売上がKPIです”というものがあったりします。
ただ、よく考えて欲しいのですが、売上は行動した結果として現れるものなので売上そのものは操作できません。ましてや市場の動向の影響を受けて変動することもあり、自分達でどうこうできる範疇を超えることがあります。
こういった、自分達の力でコントロールしづらいものをKPIにしてしまうとうまくいかなかった時に改善はできません。
あくまでも操作できるのはその下にある商談を何回したかや架電を何回したかなどの変数だったりするため、これらの変数をKPIの候補として考えることをオススメします(他の書籍では定数でなく変数を動かそうと表現することもあります)。
KPI運用の使いやすさ
次にKPI運用での使いやすさですが、ここでは3つだけ挙げています。
1つ目は”測定できるか”という部分。
ここは記事でも書籍でも書かれており、KPIをモニタリングするにおいて
データが手に入りやすく数値として測定できるかということが大事になってきます。
例えば、営業活動をSalesforceなどのシステムに入力している場合はデータも比較的手に入りやすく、KPIも測定でき現在の状態が分かりやすくなるため運用上使いやすくなります。
一方でリーダーシップの研修の効果などのようにデータが取りにくく、定性的になりがちな施策もあったりするため、こういった場合は何をどのようにデータとしてとっていくかやKPIに絡めていくのかといったことも検討は必要です。
KPI運用での使いやすさの2つ目の特徴ですが、それは”KPIが1つに絞れているか”です。
時折どの指標も大事なのでKPIですといってあらゆる指標をKPIとして設定している部署や会社と出会うことがあったりします。
ただ、これだと結局どこがボトルネックになっているのかがわからなくなったり、メンバーもどの指標に力を入れればいいかが分かりづらくなるため、
個人的にもKPIはできるだけ1つに絞ったほうがいいと感じます。
しかし、一方でKPIとトレードオフになるような指標も存在したりします。
例えば商談数をKPIとした時に数を優先するあまり、商談の準備時間がへり商談の成約数(質)が下がってしまうなど。
個人的な経験では特に量と質に関する指標はよくトレードオフの関係になってしまいがちな気がします。
ただ、そんな時はどちらの指標もKPIと呼ぶことは避けていて、あくまでもKPIは1つに絞り、そのほかでモニタリングしておかないと気付かぬうちに課題に化けてしまう可能性があるものは”ガードレール指標”とか”モニタリング指標”と呼んで扱うことにしています。
こうすることでメンバーが注力する部分の認識は揃えつつ、KPIを追うことで陥ってしまう罠にできるだけ引っかからないようにすることはできるので試してみてください。
KPI運用での使いやすさの3つ目の特徴は”早くPDCAサイクルが回しやすいか”といったものです。
運用を考えていく上でKPIを元に改善を進めていくことは大事です。
そうすると、行動の結果がKPIに早く反映されることに越したことはありません。
KPIの反映が1ヶ月ごとに現れるのか1年ごとでしか現れないのかでは改善のサイクルが違ってきます。
そのため”もし”行動した結果が早いサイクルで現れるようなKPIが設定できるならそれが良かったりします。
しかし、”もし”とつけたのは、そういう性質でない領域も多くあるため(ブランディングや育成など中長期に渡るもの)無理にこれを意識するとかえって変なKPIや施策になってしまうものもあるため、あくまでも1つの特徴の目安として捉えておくのがいいかなと感じます。
KPIに対して検討すべき事項を指摘してくれるプロンプト
書籍やいくつかの記事を元にまとめてみましたが、正直今回まとめた以外にもいいKPIの特徴はたくさんあると思います。
ケースによって何を押さえておくべきかは取捨選択するのがいいのでしょうね(もちろんそれでも外してはいけない特徴もありますが)。
実際業務でKPIを設定する場合は、関係者を巻き込んで設定し、抜けている視点がないかを確認することをオススメしますが、とはいえ、それでも多くの視点を考慮するのは大変だったりするので、こういった部分を生成AIで補足できるといいのかもしれません。
自分用にプロンプトを作成してみたので、もし試したい方がいれば試してみてください↓
#役割
あなたはビジネスコンサルタントです。
KPIの設計において検討すべき点をしてくしてください。
#インプット
--いいKPIの特徴
・ビジネスモデルやビジネスプロセスにおいてボトルネックになる部分を元に設定されているか
・外部の要因で変わる要素が少なく、自分達の行動を元にコントロールできる変数を選べているか
・シンプルで理解しやすいか
・データを収集しやすく、測定しやすいか
・早いサイクルでKPIを元に改善のPDCAを回せるか
・KPIが複数存在しないか
・そのKPIを追うことで他に悪化してしまう可能性がある要素がないか
・その変数をKPIに設定してもリソース(ヒト、カネ、モノ、データ)の観点で限界はないか
・擬似相関になっていないか
・期間が明確であるか
・スコープが明確であるかどうか
#命令
以下のSTEPを踏んでKPIの設定をアシストをしてください。
いいKPIの特徴は{--いいKPIの特徴}を元にしてください。しかし、それ以外にも欠けている要素があれば必ず指摘してください。
STEP1:初めに入力者にKPIとどうしてそれをKPIに選んだのかを確認してください
STEP2:回答内容を元にロジカルシンキングと要素の因数分解を駆使して{--いいKPIの特徴}を元に他にKPIの候補として考慮すべき指標のアイデアを表形式で理由とともに3-5こ提示してください。
また、回答者の回答と{--いいKPIの特徴}を元に気になる部分をリストで5個程度指摘してください。
#アウトプット
STEP2は表形式とリスト形式でアウトプットしてください
まとめ
今回は自分用のメモとしてKPIに関してまとめました。
より深い内容を学びたい方は是非序盤で紹介した書籍や記事も呼んでみてください。オススメします。
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