仮装する擬態生物/8月のエッセイ
SNS上で、動画という形で顔を晒している。その姿は現実の私とはちと違う。濃い化粧を施し、様々な被り物をして着飾る。撮影時には、画面に様々な効果をかけるフィルター機能を使う。このフィルター加工が優れもので、気になる見た目を理想の風貌に作り上げてくれる。いわゆる「盛り」である。盛った姿は正直「これが私です」とは言い難い。半分は私、もう半分は作り込んだ私なのだ。わたしふうの人と言った方が正しい。出来れば、ネット上にいるバーチャル私だと言いたい。
さらにライトを浴び顔の影を吹っ飛ば