世間をざわざわさせた「きみはペット」という概念

高校生の時に本屋を探索してるといつもは買わない大人向け漫画コーナーに「きみはペット」というちょっとアダルトなタイトルで、気になる雰囲気のカバー絵が描かれた漫画がおいてあった。

その日は買う勇気がなかったのだけれど、たしか何かストレスが溜った時にえいやぁと買った覚えがある。

物語は、高学歴高身長で容姿も端麗なバリキャリ女性が低身長低学歴の彼氏に浮気をされて別れるところから始まる。外では強がっているけれど小心者で心が弱く本音を見せられない弱みを抱えていた彼女。そんな時、段ボールに詰め込まれ道に放置された若い青年を発見して、家にあげて世話をすることになるというお話し。

もう２０年も前に発売された漫画なのだけれど、今さかのぼって読んでみて何がすごいかって、この漫画が出た時代はまだここに描かれているような男女間の関係が当たり前ではなかったことだ。

上手く言えないのだけれど、年下男性とか女性の方が収入が上だとか、可愛い系男子とかの存在が珍しい世代。まだまだ男性の方が優位で強くなければいけないような価値観がある時代で、女性が男性を可愛いという視点で見て愛するという嗜好をスタンダードにしていった作品なように思う。

わたしのタイプがまさにそうで、この作品に出てくるモモが好きだ。身長が低くて、プライドがなくて、女の人が優位にたっても全然気にしない。人をリラックスさせる力を持っていて細かいことに囚われない。ちょっと影があって、女性にだらしないところは嫌いだけれど、とにかく可愛い。

久しぶりに読み返してみると、今の主人に似ているところが結構ある。特に容姿や表情なんかが似ていてびっくりした。それを意識して好きになった訳じゃないけれど、人の好みは変わらないのかなと思った。

また、主人公のすみれちゃんがかつての自分のようにとてもプライドが高くて人を頼れず陰で泣いたり、ストレスに翻弄されている様子にはとても人間味を感じた。

プライドの高さは弱さの裏返しでもある。周りで完璧にしようとする人がいたら、完璧でいようとすることで自分を守っているんだなと優しく接して欲しい。

学生の時に好きだったものをいま振り返って読んでみると、新しい発見があったり、当時の自分を思い出すことができたりして面白かった。

みなさんが学生の時好きだった漫画は何ですか？良かったらコメント欄で教えてください。

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