新米ママと熱血先生のあいだで生まれた絆
「正直はじめはすごく心配していたんですよ。でも、もう大丈夫やね。私も移動になったんです。またどこかで会えると信じてるからね」
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娘が1歳になる前から預けていた園を変わることになった。産後うつで育児がままならず預ける罪悪感やちゃんと見てくれるのかという不安を感じながら通園させ始めた。
担任の先生は2人いて、1人は物腰が柔らかく優しくて話しやすいと感じたが、もう1人の先生は口数が多くズケズケとものを言うタイプで苦手だと感じていた。
ある時後者の先生が若い非常勤の先生をひどく叱っている姿をみて、怖いのと嫌悪感でさらに苦手意識が大きくなってしまった。
しかし、通わせるに連れてその先生の中に児童に対する並々ならぬ熱意や仕事に対する責任感が強くあることが分かった。
言いにくいことも報告してくれる。こちらの事情を察してよく声をかけてくれる。何より子供の成長や個性を深く知ってくれている。
強く信頼を寄せるようになった。
話す時の圧力にはまだ引いてしまうこともあったが、担任が変わった後もすれ違うと必ず声をかけてもらった。
とても思い入れのある園になったので、最終日にお世話になった先生方に手紙を書いた。
その先生に手紙を渡す時に、しっかりこちらの目を見て心に問いかけるように先生が言った。
「正直はじめはすごく心配していたんですよ。でも、もう大丈夫やね。私も移動になったんです。またどこかで会えると信じてるからね」
そう言葉をかけられた。
その言葉で、通い始めの不安や、産後うつでお迎えに行くのもひと苦労で大変だったことを思い出した。
また、そんな中で先生と交わす会話に支えられていたことが頭の中をかけめぐり、人目をはばからず号泣した。
上のクラスの子が、誰かのママが泣いてるよと言った。
私は慌てて持っていたハンカチで涙を拭った。
つけていたマスクにいつまでもひんやりとした感触が残っていた。
先生ありがとう。お互い新しい環境でまた頑張りましょう。あの時あの園で先生たちに担任をしてもらえて本当に良かった。
次の園でもどうか良い出会いがありますように。
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