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外添物語

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皆さんは日本人のお客様を対象する国内ツアーの添乗員は当然 日本人だと思っていますか。 普通ですね。 自分もそう思いました。 ところが、外国人なんてできないわけがないだろうと思いま…
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2019年12月の記事一覧

1-6.派遣会社の添乗員?実はプロフェッショナルです。

1-6.派遣会社の添乗員?実はプロフェッショナルです。

ご存じの方もいると思いますが、実は大手旅行会社で皆様をご案内する添乗員の8割は派遣会社の添乗員です。
このことで違和感を感じる方もいるかもしれませんが、人件費や効率性を考えると当然な話です。
それでは、直営社員と比べて派遣会社の添乗員はレベルが低い?
と聞かれるとこういう話をしたいです。

旅行会社はツアーを企画、手配、実施、営業、苦情対応などツアーの全般的なの枠を組み立ちます。
一方、観光バス会

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1-5.世の中は誰かの仕事で成り立つ。

1-5.世の中は誰かの仕事で成り立つ。

聞いた方もいると思いますが,数年前あるCMのキャッチフレーズで、
僕がい一番好きな言葉でもあります。
空気のように当然すぎてその存在を、その苦労をたまに忘れることがあります。

どの業界もそうですが、旅行業は正にその通りです。
一つのツアーは企画から無事に終了するまでには見えない裏側を含めて
いろんな方々の工夫、苦労、献身で成り立ちます。
その方々は自分の分野のプロたちです。
そうとはいえ、100

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1-4.人生という長い旅

1-4.人生という長い旅

人は生まれた瞬間から「死」という終着点まで長い旅に出ます。
「宇宙」のことを考えると長くて100年前後の人生を過ごす人間の存在は「点」にすぎないかもしれませんが…
しかし、いつまで生きるかよりどんな人生だったのかが大事だと思います。
「一度だけの人生だけに、後悔しない人生を過ごしたい!」
もっと広い世界を見てみたい。
視野を広げていろんな経験をしたい。
「旅行」はそのよい手段になりました。
旅行す

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1-3.バタフライ効果(Butterfly effect)

1-3.バタフライ効果(Butterfly effect)

蝶がはばたく程度の非常に小さなことで遠くの場所の気象に影響を当たるという有名な理論です。
リーマンショックがあったあの時、就活に諦めてそのまま国に帰ったら…
すべてを変えた東日本大震災で時代を恨んで帰国したら…
あの日、今の妻に会えなかったら…
今の派遣会社に応募しなかったら…
ミス連発で落ち込んで添乗員を辞めたら…
仮定は仮定を産んで人生の方向は180度変わります。
毎瞬間の選択で今の人生が成り

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1-2.なぜ日本に来ましたか?

1-2.なぜ日本に来ましたか?

「なぜ日本に来ましたか?」
14年前日本語学校の入学式後、行ったレベルテストで先生から聞かれた質問です。
来日して一週間過ぎた当時の自分は「なぜ」という言葉の意味が分からず答えられなかったです。

一番近い国だからというシンプル(?)な理由で長くても2年予定で来た日本での生活は13年も続いて今でも~ing(現在進行形)です。その間、愛する家族も失って新しい家族もできました。
選択肢ない第2外国語と

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1-1.毎回国籍と苗字が強制(?)に変わる不思議な添乗員の正体は?

1-1.毎回国籍と苗字が強制(?)に変わる不思議な添乗員の正体は?

バスが出発するとマイクを握っていつもの通り初挨拶をします。
「○○ツーリストの添乗員オーと申します。」するとお客様は100%王様の[オウ]だと勘違いし、さらに中国人(?)だと勝手に(?)結論を出します。
そうです。
自分も知らないうちに僕は中国人の王(オウ)さん、又は(ワン)さんに自動変身します。
あ、たまには台湾人とも言われます。(笑)
それで、僕は予め用意した「呉(オー)」と大きく書いたボード

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第一章 不思議な外人添乗員の登場

第一章 不思議な外人添乗員の登場

「えっ?あの人は何人?日本人じゃないの?このツアーって大丈夫?」
バス旅に参加されるお客様達の大体の初反応です。
一瞬、朝のバス中には訳分からない緊張感を載せったひんやりとした空気が、左側1列から12列まで、反対側に渡って右側1列まで約3秒ほどでくるっと回って僕のオデコに到達します。

今度は僕の番です。

何とか「アクション」を見せなきゃ。
人生でこんなに注目を浴びたことはあったかしら。

と一

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