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1-2.なぜ日本に来ましたか?

「なぜ日本に来ましたか?」
14年前日本語学校の入学式後、行ったレベルテストで先生から聞かれた質問です。
来日して一週間過ぎた当時の自分は「なぜ」という言葉の意味が分からず答えられなかったです。

一番近い国だからというシンプル(?)な理由で長くても2年予定で来た日本での生活は13年も続いて今でも~ing(現在進行形)です。その間、愛する家族も失って新しい家族もできました。
選択肢ない第2外国語として自然に日本語に初入門した高校生時代も、
会社員だった韓国で退勤後、趣味で通った日本語塾でも、
リフレッシュとして人生初の海外旅行先であった日本に訪れた時も、
まさか自分が日本で住むなんて、さらに日本で日本人を案内するツアーコンダクターになるなんて
想像したこともなかったです。

「すぐ帰って来るから心配しないで!」と言った両親との約束は14年経った今でも守れないままです。
その間、父親は「さようなら」も言えずに戻れない遠い国へ旅に出ました。
たまに帰国しておばあさんになった母親の顔を見る度、長男として胸あの辺から押し寄せる申し訳ない気分はしょうがないです。
いくら時代が変わったとしても…
「大丈夫よ。あなたの人生だから。」
「……」
「母さんはいいから自分の子供の為にも頑張るのよ」
子供を考える親の心は万国共通です。

「自分はなぜ日本に来たのか」
「なぜ」の意味が分かってから十数年過ぎても答えられなかったです。
日本で妻に出会って子供が生まれて、
そして添乗員になって数えられない大勢のお客様に出会った今はその答えがやっと分かりました。
いろんな理由があるかもしれませんが、一言でいうとそれは全て
「ご縁」です。

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