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#3 新庄監督のヒザに雪を貼り付ける|さっぽろ雪まつりボランティア体験記【実録レポ】

前回はこちら👇
②ボランティアかと思ったら工事現場だった|さっぽろ雪まつりボランティア体験記【実録レポ】
(③からでも読めます)


雪像作成ボランティア、参加5日目。

今日までの4日間、仕事終わりに毎日大通公園に走り、ボランティアに参加する日々。
時間は短かったが、色々なことがあった。

仕事が押して毎日遅刻したり、到着して早々重い雪が入ったバケツをたくさん抱えて走ったり、顔見知りが増えて名前で呼んでくれるようになったりもした。

今までは平日の夜間1~2時間ほどしか参加出来ていなかったが、この日は土曜日。
しっかり9時から17時までフルタイムで参加出来る日が、ようやく来た。

完成が見えてきている大雪像

既に制作期間も残り1週間を切っており、大雪像の作成も完成形が見えるところまで進行していた。
権利の関係等で残念ながら写真は載せられないが、ぜひ公式サイト等からその全体図を確認して欲しい。
というか、当日ぜひ見に来て欲しい。

私がボランティアに参加している大通公園10丁目会場の大雪像のテーマは、

「北海道ボールパークFビレッジ Let's play! スノースライダー」

らしい。

開業して1年が近いエスコンフィールドを背景に、日ハムの新庄剛志監督の像が何故か2体、両サイドにそびえ立っている雪像だ。
像の胴体より上はほぼ完成しており、この日は足の部分を削ったりシャーベを貼ったりするフェーズとなっていた。

ザ・肉体労働「除雪」

この大雪像の作成には、実は100人以上が関わっているらしい、
さっぽろ青少年女性活動協会から派遣されたらしい隊長をトップに、班が4つほど分けられ、班長・副班長の下に制作隊の隊員が何十人も配属される。

この日も制作隊が30~40名ほど、そこに加えてボランティアが10名ほどの大所帯での作業だった。

これだけの人数、必然的にいろんな作業を分担することになるのだが、そうなると体力や元気のある者はキツい作業に回されることが多い。
20代男性という、傍から見るとまさに肉体労働向きの私は、もちろんその例に漏れなかった。

担当を割り振られたエリアは、雪像を囲う足場の下、削った雪が溜まってしまう部分。
つまり、除雪である。

これがまぁキツかった~!

一度ガチガチに固まった雪をスコップやらチェンソーやらで削っていくわけで、そこから出た雪の塊はもはや氷くらいの重量がある。
それを、狭い足場の中から必死に排雪する。

男性3名で、雪像の真下、足場の中、足場の外に陣取り、バケツリレーの形で必死に雪を放り投げ続けるという作業だった。

キツい作業ではあったが、制作隊の班長さんが
「休みながらやってくださいね~~!」
と何度も声をかけてくれるので、その通りにゆっくり作業させてもらう。

そして生まれる、一緒に作業するボランティアさんとの仲間感。
たまには、肉体労働も気持ち良いものだ。

充実のボランティア控室

肉体労働後に嬉しいのが、控室の差し入れだ。

お茶やジュース、飴玉、チョコ菓子、せんべいなど、出どころの分からないいろんな差し入れが置いてあり、ボランティア参加者は自由に食べられる。

寒空の下から戻ったあとのインスタントコーヒーとアルフォートの組み合わせは格別だった。
インスタントでもこんなに美味しいんだということを初めて知った。

スタッフさんが本部から箱のままみかんを持ってきてくれたり、ボランティアの方がチョコやアイスを買ってきてくれたり、なんだかあったかい場所だった。

見た目以上に難しかったシャーベ貼り

午後は、新庄監督の膝あたりのシャーベ貼りを手伝わせてもらった。
これが見た目以上に難しい作業だった。

まず、制作隊の皆さんが削った表面に、ケレンというコテみたいな道具で傷をつけていく。
ツルツルの面だと、シャーベがうまく貼れないから、ということらしい。

そして、サラ雪と水をひたすらスコップでかき混ぜた肉体労働の結晶、シャーベを惜しげもなくその表面に貼り付けていく。

5センチ盛りだとか10センチ盛りだとかいう指示が飛んでくるのだが、5センチといっても全体に貼り付けるとなると、思った以上の雪が必要になる。

ボランティア仲間や制作隊の若い衆が運んでくれたバケツを何杯もソリに空けて、ひたすら雪像に貼り付けていく。
ある程度貼れたら「バカ棒」という木の棒で、バカバカと叩いて押し固めていく。

シャーベは少し握るだけで硬い雪玉になるような水分量なので、それを貼り付けると当然デコボコになっていってしまうのだが、これをなだらかにするのがとにかく難しい。

叩いて殴って削って足して、試行錯誤しているとあっという間に時間が過ぎて行ってしまう。

ボランティア仲間のおばちゃんお姉さんたちと一緒に、おしゃべりしながらシャーベ貼りにいそしむのは、なかなか楽しい時間だった。

次に続く。

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