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うちのじいちゃんとばあちゃん。

うちのじいちゃんは子ども好きだ。
ずっとそろばん教室の先生をやっていて、歳をとってからは幼稚園のバスの運転手だった。

道を歩いていて子供とすれ違うと、「コンチハ!」とじいちゃんの方から声をかける。
子供は大体、きょとんとする。
それを見て、愉快そうに笑う。


うちのばあちゃんはすぐ物をくれる。
家に遊びに行くとすぐみかんやらきなこねじりやらが出てくるし、帰る時には袋にパンパンに色んなものを詰めて寄越す。

冷凍食品やらお煎餅やら、大体はありがた〜く頂くのだけど、連続で行ったりするとストックが切れるのか、冷凍庫からゴソゴソ引っ張り出してくる。
これがばあちゃんも何を冷凍したのか忘れたりしていて、正直いらないのだけど、絶対に押し付けられる。
そこまでしなくてもいいのに。


うちのじいちゃんはダジャレ好きだ。
ご飯を食べ終わると、「うまかったァ〜、牛負けたァ〜」と言い放つ。

私が小さい頃は遊びに来るたび毎晩言ってたけど、私たち孫三兄弟大きくなってからは、あまりウケなくなったからか、たまにしか言わなくなった。
毎日言ってもいいのよ、じいちゃん。


うちのばあちゃんは綺麗好きだ。
一緒にレストランにいくと、食べ終わったあとのお皿を綺麗に拭きだす。
で、そのティッシュは袋に入れて、口を縛って、机に置いて帰る。
仕事を減らしてるんだか増やしてるんだか。


うちのじいちゃんとばあちゃんは、冬になるとスキーのストックを持って歩く。
転倒防止の杖代わりらしい。
そして両手を開けるためにリュックを背負い、おそろいの色のダウンを羽織る。
お揃いなんだ。可愛いな。

ばあちゃんに聞いてみると、たまたまお揃いの色になっただけで、ばあちゃんの方がずっと高級なのよ、と言って笑っていた。

今度お揃いの手袋でも買ってあげようか。
こだわりの強いばあちゃんは中々履いてくれなさそうだけど。

え? 手袋を「履く」のは北海道だけですか?
そうですか。

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