#2 蒼井聖南(chuLa)を語る
蒼井聖南。chuLaのフェアリーホワイト担当。
聖南はchuLaの中でもトップクラスの人気を誇る中心メンバーである。にわかオタクの私がここで何を語っても聖南の魅力を1%も伝えることはできないだろう。なぜなら本稿執筆時点では一度も聖南と会話したことがないからである。chuLaの中で聖南にだけ会えていないのは理由があるからなのだが、ここでは割愛する。決して彼女が嫌いなわけではない。他のメンバー同様、聖南のことも好きだし応援している。いつか会いに行ければと思っている。
現場に行ってまず驚かされるのは、特典会での聖南の列の長さだろう。小さな会場ではどこまでが聖南の列なのかわからないほどである。何故これほどまでに彼女はファンの心をつかんで離さないのか。外から垣間見える部分だけで考察していく。熱心な聖南のファンには怒られるかもしれないが、解釈の一つとして受け取ってもらえたらと思う。
初めて聖南を見たとき、その第一印象は「天才的な人たらし」だった。聖南はボディランゲージの天才なのだ。特に目の使い方がハンパなく巧い。聖南の目は数多の表情を持ち、アイコンタクトだけであらゆる感情を表現する。口元を使った表現力も豊かだ。一瞬で心を奪うその表情は誤解を恐れずに言えば、隙が大きいのである。さらにジェスチャーを交えたり姿勢を変化させて自分の魅力を最大限に引き出す。オタクはそんな聖南を見て恍惚となる。聖南がウインクしたり舌を出したりするたびに幸福感が押し寄せてメロメロになってしまうのだ。
声のトーンにも魅力がある。身近な人にいそうでいない、個性的で可愛らしい声をしている。個人的な感覚だが優しい保母さんのように包み込んでくれる雰囲気があり、甘えたくなる気持ちにさせる声だ。音には癒し効果のある周波数が存在するそうだが、聖南の声はそれに近いのかもしれない。
話し方も特徴的で、ゆらゆらふわふわとしている。人間の生体リズムは安定しておらず不規則である。自然界には多くの不規則な動き(=ゆらぎ)が存在しており、人間の脳はそれを心地よいと感じる。例えば、風になびく木々や川の流れる音、炎の揺らめきなどだ。人が本能的に聖南の話し声に惹かれている可能性はある。
聖南のパフォーマンスはとにかく楽しい。そして多くの人が可愛いという印象も持っていると思う。それは事実だが、あえて可愛さの主成分である表情を覆い隠してみると、カッコいい聖南が浮かび上がってくる。We are the chuLa のサビ終盤「抱きしめてチュララワールド」で見せるちゅらポーズや、ちゅららんレーサーのラスト「限界突破したい」でのウインクピースなど、最高潮に盛り上がるところで印象的なポーズをビシッと決めるのだ。
会場の雰囲気によって歌い方を柔軟に変化させるところも面白い。時にはがなり声を使って可愛いとカッコいいを巧みに使い分ける。佐藤まりんとのコンビネーションではアドリブも多く、その日にしか見ることのできない演出でファンに特別感を味わわせてくれる。
聖南はアイドルユニット「てぃあどろっぷ!」のプロデューサーとしても腕を振るっている。彼女は現役アイドルでありながらアイドルオタクとしての側面があり造詣が深い。アイドル活動を通じて得たノウハウをいかし、自分が描く王道アイドルの理想像を作り手の立場で具現化するというチャレンジには讃嘆する。またアイドル志望の人たちに活動の場を提供しているという点でも大きな意義がある。さらに聖南は作詞家としても活躍するなど多才ぶりを見せている。今後の動向に注目しよう。
chuLaは2024年3月12日に日本武道館でワンマンライブを開催することが宣言された。そしてそのステージでまりんが卒業することが決まっている。先輩であり戦友であり、相棒ともいえるまりんが卒業した後は聖南がメンバーをまとめていくことになる。聖南は初めて武道館に立つchuLaの姿にどんな思いを募らせているのだろう。未来予想図にはどんな夢が広がっているのだろう。今後も彼女の創り出す世界がたくさんの人を楽しませてくれるに違いない。
蒼井聖南はエンターテイナーとしてクリエイターとして未来を切り拓き、さらなる高みを目指して挑み続ける唯一無二のトップオブアイドルなのである。
☆chuLaは2024年3月をもってメンバー8名全員が卒業し、現体制を終了することが発表されました
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