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人がアルゴリズムに管理されることに対して嫌がる3つのこと。

テクノロジーが浸透してきて、仕事における管理が人ではなく、アルゴリズムなんてこともあるなか、面白いニュースを見つけました。人はアルコリズムに管理されていることに対して、何を嫌がるのか?っていうことを調べた研究を取り上げたハーバードビジネスレビューの記事です。

研究の対象はニューヨークとロンドンのウーバーのドライバーさん34人へのインタビュー、オンラインフォーラムへの投稿1000件以上、2015年12月から2018年9月の間にウーバーに対するメディア報道というかたち。

ご存知の通りウーバーとは、日本ではウーバーイーツやハイヤー事業をやっていますが、アメリカなどでは日本で白タクと呼ばれる、自家用車をタクシー変わりに使うライドシェアを展開していて、ドライバーと利用客のマッチングはアルゴリズムで行われているため、ドライバーはアルゴリズムに従って仕事をするかたちになります。

そんなウーバーのドライバーさんがアルゴリズムによる管理に対して、何をいやがっているのか。大きく分けると、3つあるそうです。

1.常時監視されていること:行先はもちろんのこと、スピード、顧客の評価、すべて監視されて、数値化されること。特に、顧客の評価がいら立つそう。

2.不透明性:当然、ウーバーは他者との競争のためにアルゴリズムを公開はしません。そして、仮に公開されたとしても大半の人はそのアルゴリズムは高度だから意味が分からない。そんな雇用主との情報の非対称性によって、評価がそうなったのか、なぜこの仕事が割り当てられているのかわからないことが苛立つそう。

3.人間性の欠如:基本的に上司も、同僚も、部下もいないため、仕事中はアルゴリズムによって生み出された指示を聞くだけ。孤独に陥るのでつらいそうです。

うーむ。考えどころなのは、この不満は職業選択の結果だから文句を言ってもしょうがないのではということ。しかし、これからますますテクノロジーが発展していくなかでこのようなアルゴリズムに管理されるワーカーさんは増えるでしょうから、マネージメントの側の方々としては、心得ておかなければならない視点なのでしょうね。

記事の終わりには、3つ不満への対策として、できる限りの情報開示(アルゴリズムの目標など)、議論すること、コミュニティをつくること、福利厚生を整えることなどを上げています。やはり、人が働くうえでは人が必要なのでしょうね。

余談にはなりますが、以前NHKで拝見した、「人間ってなんだ」という番組でも、勤怠管理をするAIを暖かみを持たせるために、わざわざ人の映像をア面に映すという開発者の方の試みが紹介されていました。テクノロジーが進んでも、人間通しの暖かみは必要なんでしょうかね。これぞ、ヒューマニズムですか。

【参考文献】

https://hbr.org/2019/08/what-people-hate-about-being-managed-by-algorithms-according-to-a-study-of-uber-drivers?ab=hero-main-text



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