日本の国家安全保障2000年代 52
第1節 平成17年度以降に係る防衛計画の大綱における防衛力
第2項
平成17年度以降に係る防衛計画の大綱における防衛力 海上自衛隊 7
イージス護衛艦DDG173「こんごう」を1番艦とする
こんごう級イージス・システム搭載艦隊防空ミサイル護衛艦は、
1番艦DDG173「こんごう」
が
1990年に起工し、
1993年に竣工、就役した。
こんごう級イージス・システム搭載艦隊防空ミサイル護衛艦
は、
ガス・タービン推進、
基準排水量7250トン、
満載排水量9500トン、
となっている。
兵装は、
OTOメララ 127mmコンパクト砲1門、
Mk41垂直発射システム90セル
(RIM-66スタンダード艦対空ミサイル、RIM-156SM2艦対空ミサイル、RIM-161SM3弾道ミサイル迎撃艦対空ミサイルなど艦対空ミサイル74発、RUM―139A Mk46搭載垂直発射対潜ロケット16発)、
ミサイル装填用クレーン6基、
68式三連装短魚雷発射機2基、
Mk141発射機
(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、
Mk15ファランクス20mm機関砲近接防御武器システム2基
である。
イージス・システム搭載艦隊防空ミサイル護衛艦に搭載されているイージス・システムは、
ソ連の圧倒的数量のミサイル攻撃から艦隊を守るために1960年代から開発が始まったもので、
1973年から試験が開始され、
1978年に採用された。
1983年就役のアメリカ海軍CG-47「タイコンデロガ」を1番艦とするタイコンデロガ級巡洋艦から搭載された。
イージス・システムのフェーズド・アレイ・レーダーは従来型レーダーより格段に能力が向上しており、さらに戦闘情報処理能力は従来艦の比ではないとされている。
さらにMk41垂直発射システムにより、多目標同時攻撃が可能となっている。
また、こんごう級イージス艦隊防空ミサイル護衛艦はアメリカ海軍DDG-51「アーレイ・バーク」を1番艦とするアーレイ・バーク級イージス駆逐艦と同様、ステルス(低発見性)的な船体を取り入れている。
こんごう級イージス・システム搭載艦隊防空ミサイル護衛艦の3番艦「みょうこう」によって護衛艦群すべてに防空ミサイル護衛艦が2隻配備され護衛艦群は完成したが、
さらに4番艦DDG176「ちょうかい」が建造され、
4個護衛艦群すべてにイージス・システム搭載艦隊防空ミサイル護衛艦が配備されることとなった。
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