大山鳥子

鳥取県の大山(だいせん)を愛する女子。京都在住。祖父母の田舎を継ぎ、自然に囲まれた暮ら…

大山鳥子

鳥取県の大山(だいせん)を愛する女子。京都在住。祖父母の田舎を継ぎ、自然に囲まれた暮らしと格闘中。地域のコミュニティとなる家づくりを夢見ている。 なんでもない日常を言葉にします。誰にでも起こり得る日常、歳を重ね変化していく家族のありのままを描きたい。

マガジン

  • 大家族日記「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

    気づけば我が家も超高齢化していた。 100歳前後の元気なじいちゃんばあちゃんたちとの同居。大正・昭和・平成に生まれ、令和を生きる大家族。おまけにご近所さんたちとの日常的なコラボでハラハラドキドキの忙しい毎日。 それぞれの健康状態にも気をつけながら、健康的で時々不健康的で、今を楽しんで生きている。 大家族がみんなで考えた新しい家族の暮らし方は… 「今」を生きる日常と重ねて、どんな世代もどんな状況の人も、苦楽をともにし生き抜く道を見い出したい。 この小説は、少しの実話とフィクションで出来ている。 私はこの小説を書くことによって、コロナ禍における自らの状況を改めて把握し、人生をいかに豊かで実りあるものとして生き抜いていくかを、自身に問い続けていきたいと思う。

  • きょうの自分

    日常を言葉にします。 同じ時代を生きるあなたと、思いを打ち明け合えたら嬉しいです。言葉の世界でお友だちになれたら私の世界も広がります😃宜しくお願いします。

  • |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々

    |大宮宝子《おおみやたからこ》は42歳の駆け出しの作家。 「何を書いても良いのだから」と、宝子を才能ある作家だと信じてやまない夫の励ましにより、書くことを始めた。 彼女の空想の世界で、彼女の周りの人々に起こる人間模様を書き留める。 もちろんフィクションだが、誰の身にも起こるようでもあり、他人事のようでもあり。 あなたの物語もあるかもしれない。

  • SFコメディ小説 『ベン』

    い、犬が喋った⁉︎猫も喋る‼︎え、まだ出てくる?! ハイスペック犬のベン、同じく猫のニャンコゥとの出会いが、穏やかだった日常にハプニングを巻き起こしていく! おっさん的なベンと、懐かれない|千翼《ちひろ》、その2人のバランスを取ってくれる陽気でサムライ好きなニャンコゥの日々のぶつかり合いと成長を描いていきます。あなたの近くにもベンやニャンコゥがいるかも!タイムスリップも瞬間移動も出来ちゃう、時空を超えたハチャメチャSFコメディ。 大人からお子様まで、安心して楽しんで頂ける作品を、時に育てて頂きながらお届けしていきたいです♪

  • おかえり、おふくろ

    亡きおふくろが帰ってきた⁉︎ もう一度一緒に過ごせるなら、僕は何が出来るだろう。 母にぶつけてきた思い、感謝、今生の別れ…。 心のどこかにある母への思いを解き放てるなら、僕はどうするのだろう。 あの世とこの世を自由に行き来するおふくろとの、老後の人生に、笑いあり涙あり。 あなたの会いたい故人(ひと)はいますか?

最近の記事

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おかえり、おふくろ

第1回 「どこ行く?」 定年退職後の僕は、毎日が日曜日みたいなもんだ。 趣味の写真が高じて、ちょっとしたカメラマンをしている。 時間があればドライブして風景写真も撮るのだ。 そんな僕に、ある日突然、不思議な再会があった。おふくろだ。 大正生まれのおふくろは、いつも着物をシャキッと着ている。今日も自作のカメラ柄📸の着物で、ちょこんと僕の車の後部座席に座っていた。 「真人(まこと)に任せる。早よ連れてってえなあ。どこでも良いからあ」 僕は助手席のキャリーバッグをあけた。サ

    • 大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

      4話 忘年会2 母のこの言葉を合図に、祖父たちは父とコタツに席を移した。 日本酒を冷やで飲んでいる。 しばらしくして美実子が、ホッケの開きとアジの味醂干しを焼いたものをコタツに運んだ。美実子はお酒は飲まないが、おつまみは大好物なのだ。コタツに一緒に入って食べている。 父方の祖母は、利恵子に他にどんなスイーツを作っているのか聞いていた。 私は着物が大好きなので、母方の祖母に今日の着物がとても素敵で似合っていると話していた。着付けも教わろうか。そして、スマホでこの忘年会を録画

      • 「今日という日を全力で楽しもう‼︎」 これは私自身に贈りたい言葉。 思うように動けない世の中へのもどかしさや焦りを全部ひっくるめて遊ぶことが出来たなら、私はもっと私になる。 〈文 ©︎2022 大山鳥子〉

        • 大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

          3話 忘年会 午前11時30分。 忘年会が始まり、久しぶりに顔を合わせての賑やかな時間を皆が楽しんだ。 お酒が深く入ってしまう前に、プレゼンをしなくては。 父と私はリビングの白い壁にプロジェクターを準備していた。 BGMの曲を、ポップなものからしっとりしたものに換えた。 長年の両家の思い出から始まり、孫娘たちも2回目の二十歳を迎えたほど大きくなったとのテロップが笑いを誘った。 そして、狭い我が家なりに、祖父母たちをお迎えする準備をしたいとの計画を父が話す。祖父母たちはそ

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        おかえり、おふくろ

        • 大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

        • 「今日という日を全力で楽しもう‼︎」 これは私自身に贈りたい言葉。 思うように動けない世の中へのもどかしさや焦りを全部ひっくるめて遊ぶことが出来たなら、私はもっと私になる。 〈文 ©︎2022 大山鳥子〉

        • 大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

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        • 大家族日記「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
          4本
        • きょうの自分
          7本
        • |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々
          2本
        • SFコメディ小説 『ベン』
          4本
        • おかえり、おふくろ
          1本

        記事

          大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

          2話 家族紹介 さて、時は今に戻る。 2022年1月。 我が家を少し紹介しよう。 年齢は2022年1月末時点とする。 1.私・森 実利子(44歳) 2.父・森 賢(71歳) 3.母・森 優美子(66歳) 4.双子の妹・森 美実子(42歳) 5.双子の妹・森 利恵子(42歳) 6.父方祖父・森 七利(89歳) 7.父方祖母・森 美恵子(90歳) 8.母方祖父・熊谷 實(104歳) 9.母方祖母・熊谷 小町(95歳) 平均年齢71.4歳という、超高齢家族である。 おっと、

          大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

          大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

          1話 出会い うちの家、部屋数が足りない。 療養中の母に私の部屋を譲った。 私の居場所は、リビングの端っこ。 パイプベッドを置き、夏に使用していた蚊帳を張り、その上に大風呂敷を重ねて被せた。 簡易小部屋のようなこの空間で寝起きし、人通りのない時を見計らって服を着替え、大風呂敷を捲り上げて蚊帳の外に出る。 私の身長は150㎝ほど。蚊帳の中のベッドに最小限の衣類も持ち込んでいるが、狭いことはない。そして20年来の友だちであり家族である、くまのぬいぐるみも蚊帳の中に同居している

          大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」

          vast true worldさん、ふとあなたの記事が読みたくなって探しました。私も昨日久しぶりにnoteを開きました。私は日々に流されていました。 お元気ですか?私は毎日、コーヒーに癒されています☕️

          vast true worldさん、ふとあなたの記事が読みたくなって探しました。私も昨日久しぶりにnoteを開きました。私は日々に流されていました。 お元気ですか?私は毎日、コーヒーに癒されています☕️

          |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々

          大宮宝子は駆け出しの作家である。 とはいえ、年齢は42歳。若い作家ではない。 この小説は、彼女の周りの人々の身に起こったことを書き留める。 誰もが我が身のことのようでいて、他人事のようでもある。 ある老人の物語 2 裕史は、幸子をいつまでも抱いていてやりたかった。 しかし、大家が通報してくれたことで警察がすぐに到着し、もう幸子と一緒にいられなくなった。 第一発見者となったことから、その関係を問われ、それからは事情聴取のためにかなりの時間を警察で過ごすことになった。 気は

          |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々

          SFコメディ小説 『ベン』

          第4話 ニャンコゥの夢 「イタタ……」 顔面だけが頭上に引っ張り上げられるような表情で、千翼は痛みを堪えていた。 流水も消毒液もキリキリッと沁みる。 数日で治りそうな擦り傷ばかりだが、千翼は自分の傷を見て、痛さがじんじん増して来たように感じた。 ニャンコゥが手当てをしてくれた。 救急箱の在処を教えると、手際良くサポートしてくれたのだ。 処置が終わった後、絆創膏を貼った一箇所を、ふわふわの毛並みでそっとくっついて来た。じんわりあったかい。「手当て」に似た「体当て」をして

          SFコメディ小説 『ベン』

          政治は誰のためにあるの?

          今月末、衆議院選挙の投開票がある。 未来の宝である子どもたちを育む環境に対する政策をよく耳にする。 子どもがいる家庭は一時的にだが幾分か助かるだろう。 どうあっても、子どもたちには明るい未来を、希望溢れる未来を、夢が持てる未来を、作り残してあげたい。 子どもたちの持つ、生命本来の自由闊達さはとても愛しい。この世に生まれて、同じ時代を何十年か長く生きる者として、彼らの個々を認め、彼らの良いところを抜群に伸ばす言葉を、惜しみなく隣でかけ続けたいとさえ思う。泣いているなら涙が止むま

          政治は誰のためにあるの?

          SFコメディ小説 『ベン』

          第3話 ニャンコゥ登場 リビングのソファで、小一時間ほど眠れた千翼は、頭がスッキリしたように思った。 レースカーテン越しの日差しがずいぶん暑いと感じるようになっていた。 「10月に入ったゆうのに、まだまだ日中は暑いなあ」 そして、換気をしようとレースカーテンを引き、窓を開けた。 すると、網戸のすぐ側に、見上げられている視線を感じた。 千翼は顔は動かさず、視線だけを下に落とした。 「!?」 そこには、一匹の猫がいた。カウボーイハットを被っているではないか。 そして、

          SFコメディ小説 『ベン』

          SFコメディ小説 『ベン』

          第2話 ベンは怒りん坊 家族入りが決定して「かんぱ〜い」とはしゃいだところで、千翼はベンの変化に気付いた。 ベンが酔っ払っているのではなく、毛色が変わっていたのだ。 千翼は尋ねた。 「あれ、ベン、お風呂入った?」 くすんでいた毛色が、全体的に赤茶色でふわっとしている。4本の脚はハイソックスを履いてるかのように真っ白だ。良い香りもする。 ベンは答えた。 「当たり前や。外から帰ったら風呂に入る。長旅やったからなあ」 「え、長旅って、ベン、長岡京市出身てプロフィールにあっ

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          |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々

          大宮宝子は駆け出しの作家である。 とはいえ、年齢は42歳。若い作家ではない。 この小説は、彼女の周りの人々の身に起こったことを書き留める。 誰もが我が身のことのようでいて、他人事のようでもある。 ある老人の物語 1 京都市内で雑貨店を営むこの男性には、ずいぶん歳の離れた彼女がいた。 男性は86歳。家には介護をしている妻がいる。 いわゆる不倫だ。 これは是非を問うものではない。 人は潔白でありたいと願いながらも、惹かれる相手との出会いのタイミングによっては、時に苦しみを秘め

          |大宮宝子《おおみやたからこ》と周りの人々

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          noteに出会って、まだ3ヶ月ほどの私。 書き始めたのは先月末、8月末からだ。 たくさんの方のnoteを見て、とても触発を受けている。 そして、noteで訪問する先々で良き出会いにも恵まれ、お顔は見られなくとも、心がつながる不思議な縁だと、言葉を通して伝わってくるお心を大切にしたいといつも思う。 いつもは家族が寝静まった深夜や、家事の合間にnoteを書いている。 今日2021年9月23日の早朝は、もうずいぶん涼しくなっていた。 祝日ではあるが家族は仕事。いつものようにお弁

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          胃カメラを飲んだ時のこと

          「マウスピースを入れますね〜」 「5分くらいで終わりますからね〜」 こっくりと頷き、ナースとドクターの柔らかい優しい声に身を委ねた。 「うっ…」 胃カメラを口から入れた。こんなに太いのか…。鼻からにすれば良かったのかも私…。 「うぇ…」 最初は静かに苦しんだ。 ナースが背中をさすり続けてくれる。口の中の唾液は出して良いからと、楽になれる言葉を優しくかけてくれる。 綺麗な霜降り肉になるためにブラッシングされている牛をテレビで見たことがあった。 私はちょっぴり、「牛みたい

          胃カメラを飲んだ時のこと

          SFコメディ小説 『ベン』

          第1話 ベンとの出会い ある夏の昼下がり、わが家の軒下に犬がいた。 噛まれないように、刺激しないように、とにかく目を合わさず家の中に入って玄関の鍵をかけた。 軒下があるリビングからは大きな窓ガラス越しに、その犬がよく見える。 あまり若い犬ではなさそうだ。毛色は茶色なのか灰色なのか、とにかくくすんでいる。 飼い犬のようにも見えるので、交番に連絡しようと、その犬の写真を撮るためにスマホを向けた。 「ん?あれ?」 犬の顔認証か? iPhoneのカメラを、QRコードにかざした

          SFコメディ小説 『ベン』