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上司やクライアントとうまくやっていくための報連相

みなさん、こんにちは。
カイロスマーケティングで代表を務めております佐宗(さそう|@dsasoon)と申します。

社会人歴もだいぶ過ぎて、気づいたら報告する側の立場が非常に多かった過去から、今では、報告される側の立場になることが増えました。

カイロスマーケティングも組織が大きくなりつつあり、自分で手を動かして仕事をするよりもカイロスマーケティングのみなさんに仕事をしていただく機会が多くなりました。こうした自分の立場の変化から、改めて報告や連絡、相談をしっかりしていただくことの重要性を感じるようになりました。


仕事の成果は自分ではなくて、他人が決める

仕事はひとりでやるものではなく、周りの人と協力して成し遂げるものです。他の人のリソースを活用して成果あげることが仕事では重要だと思っています。

仕事は周りの人と協力して成し遂げるものであるという背景が、コミュニケーションの重要性が指摘される理由です。

言いたいことが相手に伝わらない、自分が認められない、などと感じたことが過去にありました。そもそも仕事は、他の人の考えを理解しながら、他の人からの信頼を得て、そして他の人を動かすことが必要です。だから、こういう感情を感じるということは自分に原因があり、このような問題を解決するためには、質の高い報連相によるコミュニケーションが必要であると理解できました。

報連相を復習すると、以下のようにまとめられます。

報告
上司や関係者に対して自分の業務や進捗状況、結果などを報告することを指します。報告は一定の頻度や形式で行われ、業務の透明性や意思疎通を図るために重要です。

連絡
関係者とのコミュニケーションを円滑に行うための活動です。必要な情報や意見の交換、スケジュールや会議の調整などが含まれます。連絡は迅速かつ適切に行われることで、業務の効率性やチームワークの向上につながります。

相談
問題や課題に対して関係者と協力して解決策を模索するプロセスです。相談では他者の意見や知識を活かし、意思決定や改善策の検討を行います。相談は協力と信頼を築くために重要であり、組織の成果や人間関係の良好性に寄与します。

言いたいことが伝わらないのは相手の理解度が足らないから、と他の人を責めてもしょうがないです。自分が他の人を理解して、うまく伝える努力をしなければなりません。

だからこそ、仕事においては報連相のスキルを上げる必要があります。


報連相では、意見と事実を分けることに注意をはらう

報告・連絡・相談などの、他の人とのコミュニケーションでは、とくに「事実」と「解釈」を分けることが肝心です。


上の図で空と雨と傘を持っていく意思決定のプロセスを示しています。これはよくある教科書的な例です。

「空が曇っている」という事実があります。これに対して「雨が降りそうだ」と解釈します。その結果として「傘を持っていこう」という行動につながります。上司は、報連相において、この意思決定の流れを見たいのです。つまり、事実を正しく捉えて、その事実に対して正しい解釈をし、解釈に基づいた行動をしている、という流れを報連相にて伝えるわけです。

報連相で事実と解釈を混ぜて話してしまうと、報連相の聞き手が混乱するだけでなく、間違った判断をしてしまうことがあります。

「多くのお客さまがそう言っている」という部下からの報告に対して、これは事実なのか解釈なのかによって、その後の上司の判断が大きく異なります。

この事実を確認してみたところ、100件のお客さまのうち2件のお客さまがそう言っていたということがわかりました。お客さまがそう言っている」ことは事実です。しかし、100件中のたったの2件のお客さまの発言を元に「多くのお客さま」と解釈することには無理があります。

ビジネスの現場では、このような報告があります。状況場面の当事者であると、このような主観である解釈と事実が混ぜ合わさった報告が全くないとは言えません。

上司は会社として最善の判断をするために、事実を知りたいのです。事実を誤認して社内のリソースを動かしてしまうと、場合によっては大きなダメージになります。

このように事実と意見を分けられない人から話を聞くと、そうでない人から話を聞く場合に比べて数倍の時間と労力がかかります。相手の報告から事実と解釈を分けて、事実の中で事実ではない不要な情報を取り除いて、改めて正確な解釈をしなくてはならないからです。

事実の選択方法とそれに基づく質の高い解釈を出せるかどうかは仕事の経験値によって変わります。自分がまだ新人であり仕事に慣れていないために信頼が十分にないような場合は、できるだけ事実を集めて、報連相しましょう。

信頼を十分に獲得していなくても、確固たる事実に基づいた報連相は、上司に聞いてもらえやすいです。解釈だけの報連相をしても、上司に聞き入れてもらえないことがほとんどです。

報連相では事実の収集に努め、そこから導き出せる解釈の精度を上げてから報連相することをお勧めいたします。報連相をするための準備には、想像以上に時間をかけるくらいに考えておくと良いでしょう。


報連相の活用

上司から頼まれた新しい仕事こそ、上手な報連相が重要です。

上司から頼まれた新しい仕事は、その仕事が必要になった背景や仕事の目的の理解、仕事を進めるべき方向(道筋)などについて、上司と部下の理解の深さが異なります。この理解の深さの違いは上司と部下の役割の違いにより、会社の業務において見える領域や重要性、経営においての位置付けなどを理解するための視座が異なることから発生します。

頼まれた仕事を実行する上でほうれん草の重要性を見るために、以下では、仕事を実行する能力を、「仕事の理解度」と「行動力」で分けました。


仕事で成果を出すためには、行動力があることは重要ですが、その行動が正しい方向で実行されなくてはなりません。依頼された仕事で成果を出すことが求められているからです。依頼されていない間違った成果は全く評価されません。

上司に頼まれた仕事を、上司が求めていることと間違った方向で高い行動力で実行してしまうことが、実は最も上司の頭を悩ませることなのです。「せっかくやってもらったのに…」という感情が働きます。

そもそも上司と部下はお願いする仕事の理解度が異なるという前提に立てば、部下としては報連相を通じて仕事の目的や道筋、そしてその理解度に対して細かく調整する必要があります。行動よりも、まずはその仕事に関する理解度の調整が重要になるわけです。

最初は、仕事の目的や理解度を報連相で合わせながら、仕事のスピードを上げて行動力アップに努めます。仕事を少しずつ進めながら、都度、報連相で確認していくことをお勧めします。

仕事ができる人は、報連相が早く、報連相の内容が正確であると言われます。それは、あらかじめ仕事についての理解度を上司ときっちり合わせた上で、事実・解釈を分けながら、きめ細かい報連相ができていることに他なりません。

報連相は仕事において理解や目的の相違をなくして、ミスやトラブルを事前に防ぐ手段です。


仕事とは

仕事とは、常に相手の期待を越え続けた成果を提供することです。相手の期待を越えた成果を提供することで、次の良い仕事が回ってきます。

相手に求められていない仕事をしても、全く評価されません。だから相手が何を期待しているかを正確に把握します。その期待を少しでも超える成果を出すことを心がけましょう。

また、報連相などで、相手に相談をしたら、必ず報告がセットであることも忘れないでください。報連相は、相談→報告、の流れがあるのです。相談した内容を報告することで、また相談に乗ってくれるようになります。

仕事も相手の期待を超えた成果を提供することで、次の良い仕事が回ってくることと同様に、相談も報告をすることで、次の相談に乗っていただけるようになります。

仕事には、このような良い方向の連鎖が生じるやり方があると思っています。

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