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なぜ現代アートはよくわからないのに、ファッションや音楽、漫才などのことはよくわかるのだろうか?

彫刻家の大黒貴之です。

なぜ自分の確固たる肩書きを持った方がいいでしょうか。

それは自分ではっきりとした肩書きを
名乗らないと人は勝手にその人のことを
位置づけしてしまうからです。

例えば、ぼくのことでいうならば
自分のことをちゃんと「彫刻家」と言わないと
「造形家」とか「立体の作家」とか言われてしまうからです。

芸術家には、試験も免許も資格もありません。

あるのは、作家本体と作品と実績のみです。

だから、まず作品がなければどうしようもありません。

後は、芸術家としてどのように歩んできたのかという実績です。

作家は作品をつくって、観てもらう(世間に問う)のが仕事

日本の場合は、学歴も大きく加味されるように感じますが、ドイツで活動をしていたときに最も重要だったのは、やはり作品でした。の芸術大学のことはドイツ人は知りませんから。

どのような作品をつくっているのかという
実物を見せれることがとても大切なんだと実感しました。

それと作家としてその後もやっていけるのかどうかということや
ギャラリストと作家との信頼関係はとても重要だとぼくは思います。

例えば、芸能人やタレント、歌手など
一芸に秀でた人たちを見るときに学歴ってみるでしょうか?

中には高学歴な芸能人もいますが、
それはそのギャップが売りなのであって
基本的は見ないでしょう。

漫才師なら、漫才が面白いかどうか。

歌手なら美しい歌かどうか。

女優や俳優なら素晴らしい演技をしているか。

そんなところを見ているのではないでしょうか。

作品をつくる作家もそのような人たちと
同じだとぼくは考えています。

芸術家だけが特別なわけでもなんでもなく
アート作品というものをつくれる
一芸に秀でた社会の一員なのです。

芸術がよくわからないのは、それに触れる経験がないだけ

芸術はよくわからないという言葉をよく聞きます。

一方で、音楽や漫才、漫画アニメは
多くの人たちは、自分の好き嫌いを持っていて
あのバンドの新曲いいよね~とか
あの漫才の漫才、サイコーと言って
自分に合ったものをチョイスしています。

なぜなのでしょうか。

それは「それを見る聞く経験を
子どものころから数多くしてきているから」です。

テレビやラジオ、雑誌、インターネットなどを通じて、
その情報が手元に届き、そして、体験をする。

ファンならば、舞台やコンサートにも
出かけて生の雰囲気を体験します。

そしてその体験の中で無意識にうちに他と比較をして
自分に合ったものを選んでいる
のです。

食やファッション、車など
全てにおいて当てはまるのではないかと考えています。

ベルリンには、数多くのギャラリーや美術館があります。
そして、その中で開催されるアートイベントの情報が、
雑誌や新聞などを通じてたくさん発信される環境になっています。

現代アートと言っても
鑑賞者にその概念がなければ、
それはわからないということになるのは当然なのです。

もちろん、僕もある分野に関して
その知識や経験、そして、その概念がなければ
それは分からないということになってしまいます。

ですので、「現代アート?うーんよくわからん!」というのは
その知識や情報、鑑賞する経験が無いだけということになります。

その経験が日常にあれば、
「あの作品いいよね~とか面白いね~」
また当然のように「つまんないね」という評価を
自分で下せるようになっていくものですし
気に入った作品を買うという行動にもなると思います。

どの世界にも、天才や一流という言われるプレイヤーは存在します。

アニッシュ・カプーア、リチャード・セラ、ルイーズ・ブルジョア、コンスタンティン・ブランクーシ、エヴァ・ヘス・・・

現代アートの世界も凄い作家は本当に凄いものです。

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