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:自分の母親が最後に過ごした地・フランス南西部の地中海沿岸地方について :週末バリトンサックスプレイヤーとして感じたことや演奏の記録 :男の和装・着物生活の楽しさについて ・・などなどを書いていこうと思います!

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  • 日々のいろいろ・いつかの思い出

    その時起こったことや、家族についてなど、いろいろです

  • サックス・音楽

    音楽全般や、趣味で演奏しているサックスについての記事です。

  • 男着物・日本文化

    着物が好きでよく着ています。男の着物生活について、また日本文化全般について。

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    フランスの文化について考えたことや、フランス滞在中のエピソードなどです。

  • 母の思い出

    激動の人生を歩んだと言われる母の思い出、母の日記に書かれていたエピソードです。

最近の記事

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55歳でフランス人と結婚した母の生涯

前回のトゥールーズまで、過ごしたことのあるフランスの20都市(街)の紹介をしてきた。これは前に書いたように数年前に書き留めていたもので、この20回目で最後の街となる。 最後のトゥールーズでは母との別れについて書いたので、ここで母がどんな人生を送ったか、振り返ってみたいと思う。 母は終戦間際に東京で生まれた。 恵まれた家庭に育ち、中学・高校・大学と、いい学校を順調に卒業した。 学生時代の母は、あまり旧来の考え方にとらわれず、自由な発言でみんなを先導していくような存在だったよう

    • レジェンドたちとの共演は、それ自体も財産だけれど、来てくれたお客さんがものすごく喜んでくれたこと、その時間を共有できたことがものすごく印象に残っていることに気づきます。

       今年2024年は、たくさん演奏に機会をいただいていますが、その中でも割と記憶に起こるちょっと特別な演奏機会が多かった気がすします。  まあそれを言ったら全部の演奏機会が記憶に残るなのだけど、ちょっと普段とは違う特別な共演者やシチュエーションという意味で、たとえばこんな演奏機会がありました。 7/6 Golden Rat にてNYのドラマーJoe Rizzoと共演しました。 Joe RizzoはJohnny ThundersやWalter Lureゆかりのドラマーで、武蔵境

      • 新幹線の連結事故にまきこまれる

         会社の出張で宮城県の古川まで向かうことになった。朝9時に現地に着くために、7時16分東京発の新幹線に乗る。  朝早いのは大変だが、出張で行く朝の新幹線というのはいいものである。これから戦いに行く感もありつつ、ゆったりとシートに座ってちょっと余裕もある感じがして、意味もなくパソコン出したりしまったりしてしまう。  と、ふと窓の外を見ると新幹線が線路の途中で止まっている。  どうしたんだろうと思っていると、放送が入り  「前の列車が車両点検を行なっております。しばらくお待ちく

        • ノンアルコーラーがアルコールを飲んでしまった時

           自分はお酒を飲めない。結構若い頃は飲まされたりしたけれど一向に好きにもならなければ慣れることもなかったので、もう体質なのだと思っている。  お酒そのものだけでなく、洋酒をたっぷり使ったお菓子なんかも食べられない。これは気持ちの問題なのか、一度ノンアルコールビールを少し飲んで具合が悪くなってしまってから、もう本格的にとにかくアルコールを匂わすようなものは自分には合わないのだと思っている。  ところが、そんなもう何年もアルコールを飲んでいなかったのに、まさに昨日、よりにもよっ

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        55歳でフランス人と結婚した母の生涯

        • レジェンドたちとの共演は、それ自体も財産だけれど、来てくれたお客さんがものすごく喜んでくれたこと、その時間を共有できたことがものすごく印象に残っていることに気づきます。

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          タクシーでルートを聞かれる時

           重い楽器を運搬することも多いので、普段からタクシーをよく利用する。家から駅みたいな短い距離で使うことも多い。  その時、運転手さんによっては「どの道で行きますか」と聞かれることがある。  家の近くの知ってる場所なら行ってほしい道を言うし、全然知らない場所なら素直に道知らないですと言うのだが、自分は正直全然道はお任せでいい派である。家の近くみたいな場所ならどうせ近いからどの道で行っても料金がそこまで違うと言うこともないし、知らない場所なら答えようがないからである。  道を聞か

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          たこやきくんの思い出

           「たこやきくん」というスナック菓子をご存知だろうか。  たこ焼きっぽい見た目と味の、ソース味の丸いパフ状のお菓子である。  ぼくは小学生の頃これが好きでおやつによく買ってもらっていた。バーベQ味かたこやきくんである。  なんだったら、本物のたこ焼きよりも先にたこやきくんから入ったかもしれない。関東ということもあってあまり身近でたこ焼きを見ることがなく、お祭りで初めてたこ焼きを食べた時にはなんかむしろそっちに違和感を感じたくらいだ。  さてそのたこやきくんが、どういうわけか

          たこやきくんの思い出

          ベージュの短パンのおじさん

           夏になると、ベージュの短パンのおじさんの姿をよく目にするような気がする。  これは今に始まった話ではなくて、自分が20代くらいの時も、やっぱりベージュの短パンのおじさんは多数存在した。よく、革の編み編みのサンダルなんかもセットで履いていた。  その当時、すごくおじさんぽいコーディネートだなぁと思った記憶があり、でもそれは自分と年が離れているからで、ゆくゆくはこういうスタイルは廃れていくのかなと思っていた。  ところが、それから20年くらい立っても、ベージュの短パンのおじさん

          ベージュの短パンのおじさん

          太田記念美術館「浮世絵お化け屋敷」

           家族に合わせて夏休みを1日取ったのだが、家族の都合が合わなくなってしまった。  とはいえ、せっかく色々調整して休みを取ったので、今更仕事するのも癪である。  というわけで、一人でどこか出かけることにした。  ぽつりと空いた休日って、なんだかボーナス感ある気がして、それはそれでちょっとうれしい。よく考えたら、休日もバンドばかりで好きなことをしているのだが、それはそれで誰かしらと会う予定ややるべきことがあるわけで、こういう全く何してもいい時間というのはよく考えたらほとんどない

          太田記念美術館「浮世絵お化け屋敷」

          横浜中華街の名店:秀味園

           横浜に長いこと住んでいるので、子供の頃から中華街は数限りなく訪れている。というより、今の職場などは中華街のすぐ隣だ。以前、まる1年くらいかけてお昼のランチを端から全店制覇したこともある。  その中でも、ぼくがおそらく最も多く訪れていると思われるのが台湾料理の名店「秀味園」じゃないかと思う。  秀味園は、知る人ぞ知る的な有名店である。台湾の料理といってもいろいろ種類があり、他にも「青葉」のような伝統的な台湾料理のお店もあるが、この秀味園はいわゆる家庭・屋台料理的なメニューの

          横浜中華街の名店:秀味園

          サックスのリード問題

           サックスは、リードという葦でできた薄い木のへらみたいなものをマウスピースにつけて、そこに息を吹き込んで演奏する。草笛を鳴らすのと同じ原理である、  このリードだが、植物でできているので、永久に使えるわけではなくて消耗品である。割れちゃったり、使っているうちに繊維がダメになってならなくなってしまったりする。  というわけで、結構な頻度でリードは交換するし、なくなってしまえば新しいのを購入することになる。  ところが、このリードというものは、おそらくみなさんが思っているよ

          サックスのリード問題

          演奏のときに緊張する問題

           そういえば、最近はあんまり演奏の時に緊張することがなくなった気がする。  これは単純に、「この1音間違えたら死んじゃう」みたいなシビアなジャンルの音楽に参加することがほとんどなかったり、コンテストのような場に出ることもなくなってしまったということもあるのだが、それにしても以前に比べると演奏前や演奏中に手が震えてしまったり、頭が真っ白になってしまったりということは明らかに少なくなってきた。  なんでかなと思ったのだが、よく考えたら理由ははっきりしていて、最近はあんまり「いい

          演奏のときに緊張する問題

          オーストリアのラジオでこの前のライブが流れるらしい

           前回の記事で、7/6にThe Golden Ratというバンドでライブをしたという話を書いた。Johnny Thunders関連のイベントで、NYからご本人ゆかりのドラマーがやってきて一緒に演奏して、お客さんも大層盛り上がってステージに乱入してきたりと楽しかったという話だ。  その時の録音が、本当にどういうわけだか全くわからないが、オーストリアのラジオで流れることになったらしい。  前も書いたのだが、このバンドは日本人が少なくて日本語で会話がされないので、どうも詳細な経緯

          オーストリアのラジオでこの前のライブが流れるらしい

          日常のなんでもない話(改札編)

           今日電車の改札で、背の高いすらっとした40代くらいの男性が向こうからやってきました。すれ違いざま、なぜかすっとポケットに入れていた右手を上にあげ、その手にたかだかとスイカを掲げました。  華麗にタッチしたら、勢いよくピンポンが鳴って、改札のミニドアが閉まりました。  あれは結構見た目にも音響的にも派手に見えるものです。バタコン!ツンのめる男性。  男性は苦笑いで、すらっとながい手を伸ばしてその場から何度もタッチしますが、ドアは開きません。落ち着け、一回後ろに下がって出ないと

          日常のなんでもない話(改札編)

          ジョニー・サンダースの夢

           観客の熱気と怒号。地下のライブハウス。  弾け散る大音響の中、群衆の振りかかげる拳の先、ステージに自分は立っている。  もう何曲演奏しただろうか。あまりの音量と熱気に、正直自分が何を吹いているのか全くわからない。何も聞こえない。  そのうち、興奮した観客が次から次にステージに乱入し、我先にとマイクを奪って歌い始める。みんな手にビール瓶を握りしめ、前も後ろもわからないままお互い突き飛ばされて転がり、ミュージシャンに体当たりをしてくる。  揺らぐ視界。人の熱と汗が酸素を奪う。そ

          ジョニー・サンダースの夢

          ブルースマンのジャズ

           昨日は阿佐ヶ谷のオイルシティというライブハウスに出演しました。  オイルシティはブルースのライブハウスとして有名なお店なのですが、今回は珍しくジャズバンドナイト的な企画で、3バンド合同のライブとなりました。  自分はそのうちの2つに出演しまして、いやたくさん演奏しました。  そのうちのひとつ「JAZZ LABO」というバンドは、もともと東京ブルース界隈では知らない人のいないようなブルースマンたちが、「JAZZもやってみたい」ということで、自分たちのバンド活動の傍、分科会的

          ブルースマンのジャズ

          急遽の演奏で勝ち取った涙

           会社のパーティ。目の前には今回退任される先輩の○○さん。  自分は楽器を持って目の前に立っている。今から○○さんの大好きな中島みゆきの「糸」を演奏する。  先程まで騒がしかった会場は、今は静まり返っている。  楽器を構える。振りかぶって静かにすっと一音。  会場がきゅっと締まる空気を感じる。  そこからは集中。  およそ3分半。  目の前の光景。○○さんが涙を流している。  拍手の中。  これは別に昨日見た夢の話をしているのではなく、ほんの数日前の実際の出来事である。以下

          急遽の演奏で勝ち取った涙