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#91 5歳児とティラノサウルス

5歳と1歳の息子たちを持つ父親です。ボウズたちの成長の様子をしたためることで、ボウズ達の将来のプレゼント(酒の肴)になればと筆を執っています。

さて。5歳児のキミへ。キミは昨日の夜中から発熱して39度くらいまでいったので今日は幼稚園をお休み。お父さんは急遽仕事を在宅に切り替えてキミを病院に連れていったよ。溶連菌をもらっちゃったようで、熱が出たのだけど、胸が苦しい、という何度も言うので、とても心配して、お父さんは仕事が捗らなかったよ笑。

一昨日は深夜便で日本に戻り、殆ど寝れなかったので、昨日は早く寝ようと決意していたものの仕事が詰んでしまい笑、家に帰ったらまた深夜。前の日の疲れがあったのですぐに爆睡を決め込んだのだけど、夜中にキミの発熱騒動だ。キミは「苦しいよー」といって嘔吐もして、熱もそこまで上がるもんだからお母さんもお父さんも心配してあまり寝付けなかったよ。

というわけでお父さんは寝不足です。キミは今日は病院で抗生物質をもらって、今は安眠しているので、お父さんはこのお手紙を書き次第今日は早く寝ようと思っているよ。

キミとは今朝八時前にいつもの小児科へ。待合室でも、元気がなくて、お父さんの膝の上に横になっていたね。お父さんは「大丈夫かぁー」と言いながらキミの頭を撫でていたよ。
散髪したてのキミの髪の毛は、良い感じに刈り上がっていて、The少年という感じで規則正しい襟足ともみあげだ。お父さんと一緒に先週、格安カットで切ってもらった髪型だね。お父さんとキミは1ヶ月半毎に一緒に散髪に行く。いつもはおじさんとお姉さんの二人で散髪をしているけど、先週はおじさん一人だけだったので、だいぶ待合室で待ったね。

1ヶ月半前はお父さんが先に髪を切ったら、待合ベンチで一人だったキミはそのままうたた寝をしてしまい、お父さんが切り終わったころには、床で泥のように眠っていた。そのままキミはお姉さんに散髪されていたけど、首から上がぐるんぐるん動いてまだ目が覚めていなかった。お父さんはキミの頭を抑えて、お姉さんは何とか散髪。二人がかりの散髪だった。

その反省を活かし、今回はキミが先にカット。切り終えたキミは、お父さんのカットに待ちくたびれて(そんなに長くない)、お店の外に出て、道路で走ったりジャンプしたりして遊んでいたので、お父さんはどっかに行ってしまわないかソワソワしたよ。キミは先に切っても後に切っても、まだ5歳児だ。好きなことをしちゃうよね。そして眠くなっちゃうよね笑。

先日お父さんと二人で電車に乗った時。お父さんは電車に揺られていると気持ち良くなって瞼が仲良しになってくる。お父さんの目がシパシパしているのに気付いたキミは、「パパ寝てていいよ。着いたら起こしてあげるから」と天使のように優しく呟く。お父さんが眠いことをわかっているから、声もヒソヒソ声だ。お父さんは「ありがとー」と言いながら、そのまま完全に落ちてしまい、「ああ、寝ちゃった!」と我に返って横を見ると、アラーム機能を約束してくれたキミは天使の如く気持ち良さそうに眠りについている。
勿論、見事に目的の駅を乗り過ごしている。
慌てたお父さんの様子に気づいてキミは目を覚まし、「やっちゃった!」という表情でお父さんを見て、「あー過ぎちゃったねー」と二人で甲高く笑い、「急げ急げ」と次の駅で降りる。

時間をロスっちゃったけど、それと引き換えに微笑ましいキミとの思い出ができる。こういう思い出をお父さんは大切に書き留めておく。

話が脱線してしまったね。お父さんの膝の上で横になったキミの整った借り上げ頭を撫でながら、お父さんは一緒に行った散髪屋のことや、乗り過ごした電車のことを思い出していたよ。

キミは今、薬を飲んでよく寝ている。明日にはだいぶ良くなるはずだよ。
病院の先生は明日まで幼稚園をお休みするように言っていたので、走り回るのはもう一日我慢しよう。明日はお母さんが在宅でキミと一緒だ。

キミの甲高い笑い声が聞こえない食卓は、ティラノサウルスのいない恐竜図鑑みたいモンでお父さんはとても寂しい。

はやく元気になるんだよ。

これから羽ばたくキミへ。キミがお父さんに「読んでー」と持ってくる恐竜図鑑はいつもティラノサウルスのページが開かれている。

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