「余裕を持って家を出ろ」を考える
今、雨の日名物「急病人」の影響で、5分ほど遅れている通勤電車に揺られている。
先を走る電車は8分ほど遅れているようなので、まだまだ目的地には着かなそうだ。
本来なら、もう目的地についている時刻なのだが。
今乗っているこの電車、遠くから都内へ大量の通勤客を運ぶために、停車駅がかなり少ない。
途中の駅で、先に出発した電車を次々に追い抜くダイヤになっている。
目的地に着く直前にも、最後の駄目押しのように追い抜く。
最後に追い抜く電車は、自分が乗っている電車の8分も前に出発した電車だ。
順調に走っていれば、8分を取り戻すことができる。
逆に、その「停車駅がかなり少ない電車」よりも早く目的地に着きたければ、8分以上前に、少なくとも10分くらい早い電車に乗らないといけない。
朝の10分はかなり貴重である。
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娘の保育園が決まった。
妻の職場の場所や勤務時間を考えると、登園させるのは自分の役目になりそうだ。
だいたい7:30くらいに預けて、都心に向かうことになるだろう。
ただ、もしかしたら、娘がぐずって登園に手間取るかもしれない。
そうなったら、結局8:00くらいの電車に乗らざるを得ないだろう。
会社に着くのはギリギリだ。
遠いところから都心に行く人に対して、「遅延を見越して、もっと余裕を持って家を出るべきだ」と言う人々がいる。
自分も、今まではそう思っていたし、実際に休職前はビックリするほど早い電車に乗って通勤していた。
でも、色々な事情で余裕を持って出られないことだってある。
上に書いた保育園に関することもそうだ。
登園可能時間がもっと朝早ければ、もっと早い時間の電車に乗るだろう。
でもそれが叶わないから、遅い時間電車に乗って、遅延に巻き込まれざるを得ない。
もしかしたら、「もっと都心に住めばいい」という意見もあるかもしれない。
ただ、この意見には“保育園の入りにくさ”が考慮されていないと思う。
共働きで子供を育てる気があれば、待機児童問題は避けて通れない問題だ。
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「余裕を持って家を出ろ」論が渦巻く割に、通勤ラッシュのピークシフトが起こらないのは、結局のところ他の社会問題と繋がっているからだと思う。
もし「余裕を持って」論者が多くて、皆が皆早い時間の電車に乗っていれば、自然とピークシフトが起きているはずである。
ということは、「余裕を持って」論者がマイノリティか、マジョリティだとしても皆がそうは出来ない根本的な問題があるのだろう。
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この記事を書いている間にも、後続電車で急病人が出たらしい。
雨の日はやっぱりダメですね。
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