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【大宮アルディージャvs.横浜FC】

2022年8月6日。
アウェイ初観戦!

というわけで、今回は横浜FCのアウェイゲームに視察へ行って参りました。

自分は横浜FCで長期学生インターンシップに参加しております。

そのため、、、
もちろん横浜FCを全力で応援しに行きました!!

…が、、、
今回はそれだけでなく、大宮アルディージャさんがどんなホームゲームを運営しているのか、自分たちの活動に活かせることがないか、ヒントを探すことも目的としての試合観戦です。

色々な視点から、現場レベルでの内容を中心に書き出してみます!

【初NACK5スタジアム大宮】

何と言っても、自分はNACK5スタジアム初来場でした。目に入る全ての情報が新鮮で、何を書き留めようか迷いました(笑)

とりあえず、忘れたくないものを優先に、いくつか気になった点を挙げていこうと思います。

【道中】

まずは道中から。

感じたことは
とにかく「オレンジの主張が強い!」
ということ。

~駅前と商店街~
~オレンジ一色~

道路の車道と歩道の分け目から、電柱や花壇の色、自動販売機などまで、とにかく大宮アルディージャさんを連想させるカラーとロゴが沢山ありました。

「もうこんなん洗脳じゃん」と言わんばかりに、この道の先にはスタジアムがあるんだ、という気持ちになりました。

そして、その途中にはグッズショップが。

~グッズショップ~

これまた凄くて、沢山の商品が販売されていました。

ユニフォームやペンライトなどの応援グッズだけでなく、小物や文房具、アクセサリーなども多数。

~グッズの一部~

よく、スタジアムグッズ売店で「買えなかった」「売り切れてた」「めっちゃ並ぶ…」といったネガティブな声を拾うこともあります。

しかし、こういったショップが1つクッションになることで、そのようなストレスを解消できるだろうな、と感じました。

また、店内にはお客様の声を拾うアンケートも設置されていて、とても自然な流れで商品開発のアイデアも募っていることに驚かされました。

~グッズに関するアンケート~

実際どのくらいの声を拾えているのか気になる次第でございます。

これは凄い!と思ったのが、ホームゲームの告知が道端で急に現れたこと。

~アツい!~

これは、もちろんホームゲームの告知/宣伝ではありますが、アウェイファンサポーターの方々も嬉しいはずです。

自分たちを迎え入れてくれていることを実感できるので、試合が楽しみになります。個人的には感動する出来事でした。

【場外】

どーん!

~NACK5スタジアム大宮~

スタジアム前に到着!!
そんなわけで、まずは場外から。

特に「これ!」といった大きなイベントはありませんでしたが、キッチンカーやのぼりなど、一般的なスタジアム運営の土台は安定していたイメージです。

自分は体験できませんでしたが、こういった夏休み企画の形で、お子様向けのイベントが行われているのは魅力の1つです。

面白いな!と感じた部分としては、当日券販売に関するチケットの購入可能座席の宣伝がとても上手だと感じました。

~当日券の販売案内~

このように、マグネットによって座席エリアのどの部分が購入可能か、またどのくらい残っているのか、しっかりと可視化されていました。

こういった状態になっていることで、わざわざホームページを開いたり受付でスタッフさんに確認したりしなくても、お客様自身でスムーズに判断することができます。

座席の空席状況は記号の部分がマグネットになっているため、効率的ですしコスト削減にも繋がっています。

~マグネットでした~

非常に参考になる案内方法でした。

また、スポンサー宣伝にも工夫がございました。

~入場口前の階段~

こちらはホームゴール裏側の入場ゲートにある階段。

スポンサー企業様がズラリ!

~スポンサー様~
~来場者目線から~

わざわざ立ち止まって眺める人や、自分のように写真を撮るまでする変態?はきっといないでしょう…(笑)

しかし、階段を登りながら「あっ、この企業さんってココと繋がってるんだー」というような、何気ない周知にはとっておきの宣伝方法です。

よく他のスポーツやクラブの現場では、このような形でチームのエンブレムや選手のカッコいい画像を用いることがあります。

確かに見栄えは良いですし、クラブのバリューを来場者に植え付けるには必要かもしれません。

ただ、そのアイデアをクラブにとって重要なスポンサー様の宣伝に用いている点において、このクラブが本当に大切している価値観が垣間見える瞬間でした。

クラブは決して、クラブだけでは成り立っていない。

そんな想いを感じ取れる気がしました。

【場内】

やってきたぜ場内!

~ゲート前で…📸~

第一に、スタジアムイベントが盛り上がっていました。

この時期らしい、和楽器の演奏イベントによって、お祭りのような雰囲気を入る前の場外からも感じられました。

五感で人間のワクワク感を高めるというのは、1つの戦略かもしれません。

目で見えなくても、聞こえる音で場内を想像することで、入場前から一層の楽しみになります。

スタジアム内にいる人だけでなく、間接的に場外にいるお客様を楽しませる施策という観点では、まだまだ他にも良いアイデアが出せるのではないかと感じました。

また、環境への配慮に力を入れていることが感じ取れました。

~ゴミ回収~

このように、細かく分別がされていることで回収の手間を省きつつ環境配慮にも取り組んでいました。

試合告知も忘れてはいけません。
しっかりと次回のホームゲームが宣伝されていました。

~ホームゲーム宣伝~

セコいなぁ…と感じた部分としては、しっかりとレディースチームの告知が真横に貼られていたことです。

自然と視野に入るようセットにされていることで、気にしなくても情報に触れることになります。

興味をもっていただくための「可能性を広げる」という観点からは、こういった宣伝方法もアリだな!と思いました。

そして、個人的にはU25割が非常に興味深かったです!

~優待チケット~

「何それ!」と思いましたが、U25が500円で試合を観戦できるというのは、学生にとって感謝感激感動レベルなのです。(学生お金ないので…笑)

もちろん小・中学生に対する優待チケットはどのクラブでもよく見かけます。

しかし、U25まで巻き込むチケット戦略はなかなか見ませんし、だからこそ、そこで差別化しているのだろうなぁ、といった印象を受けました。

【他には…?】

他にも、今節ではスポンサー様である富士薬品様のブース出店や子どもたちの遊び場など、どんなスポーツの現場にも見かける取り組みは抜け目なくありました。

~ブース出展~
~遊具~

きっと、こういった「当たり前にあるもの」だからこそ、そこにひと工夫だけ加えることで他のクラブとの差別化やお客様の満足度向上は一気に実現できると感じました(アイデアは無いけど…)。

大きなことだけでなく、小さな変化に気づくことや目を背けずに考えることは、今後も続けていきたいです。

また、、、
試合前に場外をフラフラしていると見つけてしまいました。

~しっかりと見える向きで停車~

この車、どこかで見たような…笑

【大宮駅にて】

他にも、スタジアム以外で社会貢献活動の取り組みが行われていました。

~献血~

そう…献血!

よく見かける光景ですし、何も意識しなければ普段は気に留める方々も少ないのではないでしょうか?

しかし、こういった地道な活動が誰かの命を繋ぐことに必ず役立っています。

ココに目をつけて地域活動と社会活動の両面から貢献する。とても素晴らしいと感じました。

~旗で宣伝~

ホームゲームでは多くの来場者が交通機関を利用して会場に足を運びます。そういった「不特定多数の来場者」を重要な母数と捉えて「顧客に変える」取り組みは、とても工夫されていると感じました。

募金や献血など、不特定多数の人々から何かを集める活動では、どうしたって「数」が大切になってきます。

通りかかる人の数、興味を持ってくれる人の数、行動に移してくれる人の数。

興味を持ち、行動に移すためには何かしらの目的やモチベーションがないと難しいことは事実です。

慈善活動なので協力するに越したことはないことを頭では分かっていても、実際にアクションするかどうかは、人それぞれ自分なりの基準でモノサシを当てて判断します。

そのハードルを下げるアイデアを出すことは難しいのかもしれません。

しかし、人々が活動に対してポジティブな見方をできるようフォローしていくことはできます。

クラブが連携し、参加者に特典を与えることで賛同者を獲得する。

他の物事に横展開しても活かせると感じる事例の1つでした。

【試合は…?】

このように、興行/運営的な視点からは様々な収穫がありました。

自分はサッカーの内容にも触れていきたいので、試合についての感想も少しだけ綴らせていただきます。

~試合前~

まずは結果から。
2-3で大宮さんの勝利でした。

あーーー悔しい!!
初アウェイでお持ち帰りポイント0は悲しすぎました…。

しかし、内容としては個人的に楽しませてもらった印象。特に、取って取られての試合展開や途中の論争など、試合の中にストーリー性が見えたことで、90分間飽きることなく観戦できました。

少し感じた部分としては、相手FW2枚の前プレスに対して、横浜FCのDF陣は耐性がありませんでした。

普段のプレッシング強度なら余裕で繋げるところでも、蹴り逃げしたりテンポが悪かったりと、繋げているという印象はあまりなく、繋がされてる感が強かったです。

確かに、相手の前線にはエネルギッシュな選手が多く、スイッチが入ると迷うことなく追ってきました。

しかし、J1に行けばそういったスピード感が基準。

今のサッカースタイルを継続するのであれば、あの強度を遜色なく回避できるだけの力が欲しいです。

プレーの精度や判断が悪いわけではなく、バリエーションはもう少し増やしていきたいと感じました。

シーズン終盤になるにつれて、ビルドアップにおける一連の流れを研究されている気がします。

次の次くらいでハマる印象が強く、そこで相手の裏をつくような飛び道具や個人での打開が見られると、対策されにくいだろうなぁ…と思いました。

結果的にも3失点。各々の場面を振り返っても、防げるものだと個人的には感じました。

2点がゲームの立ち上がり(前後半で1失点ずつ)、1点がGKのミス。

循環リズムが悪いからこそ起きる事象であり、集中し切れていなかったことは感じられました。

それでも、失点後すぐ得点を取り返していた部分においては、さすが今年の横浜FCの強さを感じます。

決して引目を負わずに、果敢に前線へチャレンジする姿勢は、ゴールの機会を増やしていたと思います。

相手陣地でWBがボールを受けた際に、同サイドのシャドウの選手がペナ角を取りに行くフリーランをもう少し増やしても良いと感じました。

それによって生まれたスペースを二次的に他の選手が使うといった流動性がバイタルエリア付近で出てくると、より一層ゴール前が面白くなってくると思います。

また、今回の試合はいつもに比べて体の向きが良くない選手への縦パスが多かった気がします。

チームが良いときは、縦パスを受けた選手がもっとピッチの内側を向いてボールを保持している機会が多いです。

今回のゲームではサイドスペースに流すようなパスや、FWが背負いながらの楔など、怖さの感じる有効的な前進は少なかった印象です。

相手の守備も「内側から外へ」逃がす形が多く、前進しているようで実はゴールからは遠い場面が比較的多くありました。

個人的には、アウェイで下位争い中のチームへの敗北はチャンスだと思っています。

ここで自分たちの苦手や弱点を改めて認識することで、変えていけることと、それでも変えたくないものの区別がよりはっきりするからです。

苦しいときこそ応援するのがチームに貢献できる唯一の手段だと自分は思う派の人間なので、ここで踏ん張るためにも全力でサポートしていきたいです。

そういった観点では、次節からのホームゲーム2連戦は試合的にも活動的にも非常に楽しみです!!

【まとめ】

今回、初のNACK5スタジアム大宮へ横浜FCの初アウェイ観戦へ行きました!

感想として、大宮アルディージャさんが行っているスタジアム運営の質の高さを実感しました。

特に、上記で記載した試合告知の工夫やアンケートの実施などは、自分たちの活動にも活かせそうなものだと感じました。

こういったアイデアは実際の現場をリアルで体感し、自分の経験として残すことでしか得られないものです。

今後も様々なスポーツの現場に行ってみようと思います。

スタジアムの規模感や交通アクセスなど、物理的に変えられないことは沢山あります。

その中で出来ること出来ないことも沢山あります。

しかし、それ以外の視点からココで発見した手がかりをきっかけに、まだまだ出来ることや新しいアイデアが眠っていることだけは確かに認識できました。

今回の一番の大きな学びは、

「さりげなさの重要性」

です。

上記に記載した全ての内容、どれをとっても「さりげない」のです。

グッズの商品アイデアの募集、当日券の販売状況の告知、スポンサー宣伝の見せ方やホームゲーム宣伝(女子チームの魅せ方)など、本当に抜け目がなかったです。

自分は意識しようとて見ていたからこそ言語化できます。

しかし、「試合観戦」といったマインドで会場に来た場合では、そこまで神経を使って考察する人はほとんどいないはずです。

だからこそ、人間の「無意識」に自然と侵入してくるような施策の数々が沢山あることにふと気づかされた瞬間に、見えていた世界が広がります。

普段ずっと見慣れている視界からだけでは見えてこない景色を見れた気がして、とても学びの深い1日でした。

また、サッカーとしても質の高い試合を見せていただきました。

かつてJ1常連であった大宮アルディージャさんでさえ苦戦するJ2リーグ。その相手に敗戦した今節の試合。この舞台で戦うことの厳しさを目の当たりにしました。

また、アウェイ側の観戦エリアには普段の三ツ沢球技場で見かけるファン・サポーターの方々も見かけました。(全員に声をかけられず申し訳ございません…)

挨拶してくださった方々、ありがとうございます!また、三ツ沢で会いましょう!

こういった方々の支えがあってこそチームはシーズンを通じて走り切れるのだと、そういった部分も改めて感じ取ることができました。

この感情は現場に足を運んで初めて分かるものです。日々の活動だけでは全てを知り得ないため、こういった時間の共有が新たな気づきを与えてくれます。

横浜FCのホームゲームは残り6試合。

ここで何を残せるか。チームにどんなプラス材料を与えられるのか。

自分たちに出来ることは些細なことで微力かもしれませんが、それでも精一杯に努めていきたいと改めて心から思い直すことができました。

きっと一緒に観戦したメンバーも、何かを感じて何かを得た良い1日だったのではないかと思います。

また、この企画を実行してくださったクラブスタッフの方々にも感謝したいです。ありがとうございました!是非また参加したいです!

今回を切り口に、スポーツ興行/運営における視点がさらに広がりました。残りの時間で出来ることを少しずつ実行していきたいと思います。

~帰り道~

帰り道。
ふと見ると、しっかり次節のホームゲームに更新されていました。

さすが、最後までさりげなかったです…笑

読んでくださりありがとうございました!
引き続きよろしくお願いいたします。

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