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現代長歌

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「現代長歌」
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2022年6月の記事一覧

夏と水【再UP】

君は、、、水を買うのかね?
             えぇ、買う文化がありますから
君は、、、お茶を買うのかね?
              えぇ、誰も出しませんから

神話を紡ぐには現代は神が多すぎる

 か
  ら
   人
    は
     無言の
        啓示
       人
      か
     ら
    神
   々
  は
苦言の
   道

、、、神話はお好き

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日輪の沈黙【洗礼の日について】

日輪の沈黙【洗礼の日について】

202206 玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

花と魚(花)
 「二〇一八年十二月二十三日」

 頭にしたたる水の感触を確かめる
 然り然りと胸の内神は赦された我が罪は
 ・・・・・・
  反歌
 ひとときに命の全てを神により祝福さるる嗚呼我はクリスチャン

【解説】
洗礼は、ただ水を注がれるだけではない。
その前に信仰告白がある。
一般の人は知らないかもしれないが、
教会で会

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日輪の沈黙【荒魂と真の神について】

日輪の沈黙【荒魂と真の神について】

202206 玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

花と魚(花)
 「荒魂」
 ・・・・・・
 森が揺れ伊勢の百舌鳥の森が揺れ揺れる揺れる
 すめらぎの御魂輝いて我独り涙とむすびを食んで佇む
  反歌
 喫んだ焔は身を滅ぼした嗚呼けぶり血のなき肉から幕屋より立つ

【解説】
父のタバコをくすねて
一生一度の決別の旅をする。
伊勢は思ったより広かったが、
こぢんまりとしていた。
神々

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日輪の沈黙【あめつち、10行現代長歌について】

日輪の沈黙【あめつち、10行現代長歌について】

202206 玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

花と魚(花)
 「あめつち」
  影法師闇夜の中で曼珠沙華を
  刈り入れ地には幾本かの花弁が落ちる
  ・・・・・・
   反歌
  皇紀ニ六七九年の春御世の残りも朝の御光

【解説】
必要は発明の母とはいうが、
「未来」に送るため
現代長歌のスタンダードは、
10行の現代長歌になった。
反歌の記載も必要だから
8行に反歌一首が

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日輪の沈黙【死者の埋葬について】

日輪の沈黙【死者の埋葬について】

202206 玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

【死者の埋葬 縒れる場所】
  「こんな時にあなたは煙草を吸うのね」と
  火葬場の雪、火種の赤、白いけむりに横顔の
  「煙草ぐらいは好きに、いや」
  灰皿に押し付けて消しーーシュポッと時が訪れて
  「気を落とすなよ。君は上で待っていてくれ」
  ・・・・・・
   反歌
  ーー弾けた
          私たちが愛した死

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日輪の沈黙【目次について】

日輪の沈黙【目次について】

【目次】
 第一章 死者の埋葬
  第二章 花と魚(花)
   第三章 水死
    第四章 おい鐘が鳴ってるぞ
   第五章 火の説教
  第六章 花と魚(魚)
 第七章 日輪の沈黙

【現代長歌】
  「こんな時にあなたは煙草を吸うのね」と
  火葬場の雪、火種の赤、白いけむりに横顔の
  「煙草ぐらいは好きに、いや」
  灰皿に押し付けて消しーーシュポッと時が訪れて
  「気を落とすなよ。君

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晩暉浸礼を享く(昭和二二年)

「喧嘩も戦争もそうだ。はなから負けると思っちゃいないだろ」
闇市で辛うじて得た酒とつまみ、肴はいつも武勇伝――
「一発だ、一発、頭にドカンといく。そいでそいつは骸だよ」
「自分が生きてやつが死ぬ。お天道様の腹づもりが分からんもんだ」
(聞けば、君。)(鎮撫の御幸だそうだ)(俺らが闇であくせくやってる内に)
『たのもしくよはあけそめぬ水戸の町うつつちのおともたかくきこえて』
(今上陛下に罪はないだろ

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