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【超短編小説】まとめました。

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自作の短いお話たち。それらをまとめておきます。
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記事一覧

【超短編小説】星空の下で

 もう寒くない日も増えてきた。スマホ一つ持って、サンダルで外をぶらりぶらりと散歩する。 …

竹久写楽
3か月前
5

【超短編小説】レンタル親友

 僕は友だちがいない。  だからレンタル親友というのを雇ってみた。  レンタル友達の親友版…

竹久写楽
5か月前
4

【超短編小説】小説指南の達人

 小説指南の達人と呼ばれる先生。先生の指南を受けに次々と生徒がやって来る。 「先生! ベ…

竹久写楽
5か月前
1

【超短編小説】彼女が喧嘩を売った相手

「これからは私だけを愛してね。約束だよ。」  彼女とそう約束して僕らは結婚する事になった…

竹久写楽
5か月前
2

【超短編小説】サプライズパーティーの思い出

 とあるサプライズパーティーの思い出。 「りくって1月9日空いてる?」 「え?」  あまり…

竹久写楽
6か月前
4

【超短編小説】料理は愛情!

 母は日ごろから料理は愛情と言っている。でもぶっちゃけた話、母の料理は不味い。なので父や…

竹久写楽
7か月前
3

【70点小説】ハンカチ落とすという出会い

 落とし物がきっかけになって交際に発展したという話を聞いた。  ハンカチなどを落として、 「あの、落としましたよ」 「あ・・・ありがとうございます」  というやつである。  嘘くさい。  だいたい落とし物から、連絡先交換までのステップが僕にはどうしても想像できないのだ。  だが、  だが、である。  ちょっとした話のきっかけにはなるだろう。  特に校内で、話のきっかけも作れない僕にとって、好きなあの子とお近づきになるために、 「あの、落としましたよ」 「あ、ごめん。同じク

【超短編小説】猫みたいだね

「あなたは猫みたいな人ね」  彼女は僕によくそう言う。  自分では実感はないが、たしかに気…

竹久写楽
7か月前
5

【超短編小説】私の彼は、ヒーローショーの中の人

 私の彼氏はヒーローショーで変身後のヒーローの中身役をやってる。  子供たちには決して言…

竹久写楽
7か月前
5

【超短編小説】リオネル・メッシは宇宙人

 僕は世界一のプロテニスプレイヤーである。  僕のプレーはあまりに異次元すぎて、彼は地球…

竹久写楽
7か月前
5

【超短編小説】百物語

 友人たちと百物語をやろうという話になった。  百物語とは怪談話を一人ずつ語り、100話…

竹久写楽
7か月前
6

【超短編小説】家伝の壺

 はぁ・・・  ため息がでる。  妻の手術代がない。  親戚、友人に頭を下げて頼み込んで、…

竹久写楽
7か月前
4

【超短編小説】祈りが叶った日の事

「ねえ牧師さん。神様にお祈りすると本当に願い事は叶うの?」  その少年の問いに、私は自信…

竹久写楽
8か月前
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【超短編小説】母は大魔法使い

 私の母は大魔法使いだ。言葉にすればどんな事でも叶う。  それなのに、母はいい学校に入って、いい就職をして、結婚をして、子供を産んで育てて、孫もできてそして死んでいく。あなたはそんな人生を生きなさい。  そのような夢のない、前時代的なことを言う。  いま時普通の家庭の母親だってもう少し頭がやわらかいっていうのに、大魔法使いの母の、この頭の固さはいったいどうした事だろう。  母が望めば私のどんな夢も叶うっていうのに。  めちゃめちゃイケメンと大恋愛するとか。世界的な歌手にな