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税理士受験生が早稲田会計大学院を受験した経験談(過去問あり)

公認会計士試験の合格率が7.7%(2022年)、7.6%(2023年)と非常に厳しい今、ますます会計大学院(アカウンティングスクール)の重要性がクローズアップされています。

会計士試験は実際のところ、一部の人をのぞいて1年や2年でどうにかなるような試験ではありません。そこで受験生は皆、新たなキャリア、それもゴールに近づける道を模索することになります。

ここで少し司法試験のお話をします。新司法試験に受かるにはロースクール卒と予備試験からの2つのコースがあります。ロースクール卒(法学未修者3年、法学既修者2年)になるには時間がかかると敬遠して予備試験に突撃する人が一定数います。

その結果ほとんどの人(約96%)が予備試験に落ち、遠回りになります。急がば回れという言葉があります。

会計士試験も同様に会計大学院に行くことで結果的に近道となるのです。

試験戦略としては短答式免除(3科目)を勝ち取りつつ、残りの科目に全力集中することが定石です。免除できるものはあらかじめ免除しきってから本試験に立ち向かう戦略を序盤で立てるのが成功のカギです。

特に早稲田大学は英語がかなりできないと入れない大学で有名です。

しかし、こと会計大学院に関しては英語がない入試をやっていて千載一遇のチャンスともとらえられます。

資格試験受験生にとって、本来の会計士・税理士試験(英語なし)に全く負担をかけずに今まで勉強してきたことで受験できる、いわば併願という形で入試が用意されているのです。これは非常に助かります。

大学入試で苦杯をなめた人も、ここで再度の最後のチャレンジが用意されています。

会計士、税理士受験生のキャリアアップに会計大学院進学は非常に有効といえます。今や会計大学院は会計士の登竜門として位置づけられているといっても過言ではないでしょう。

税理士受験生にとっても、早稲田に行くことで視野も広がり、将来的な選択肢も無限に広がります。会計士へのステップアップや大手税理士法人、大企業への就職もしやすくなる利点があります。

そして行く人はなにも資格試験が目的の人だけではありません。早稲田会計大学院でしっかり財務・管理会計のことを学び大企業へ就職するルートをとる人もたくさんいます。大企業では主に財務部に配属され、将来の幹部候補生と期待されることが多いようです。

早稲田に来てみて驚いたのが就職に極めて強い学校ということです。それは大学院も例外ではなく、他では考えられないくらい就職実績が突出していました。通常、文系の大学院卒というと企業からは敬遠されるものですが、ここは全くそういう常識が通用しないところで嬉しい誤算でした。

このことは、資格試験受験生にとっても同様に、万一の場合の一般企業就職への復帰の道が保険としてかけられることを意味します。実際に大卒でかなりの資格試験浪人のブランク(6年以上~)をへて会計大学院経由で良い企業へ就職していった人がたくさんいます。

厳しい資格試験に立ち向かうにはこうした安心感があるのとないのとでは心理的に雲泥の差が生じます。心理面ではかなりのアドバンテージをもって勝負できます。

最近では会計士、税理士などの有資格者や大企業に所属する社会人が論文指導を受けに来るケースも増えています。これはベテランの実務経験者もアカデミックな世界での学識が必要と、その価値を認めていることにほかなりません。

資格を取る前でも取った後でも行く価値が十分ある学校です。

2023年の一般選抜試験は12月17日(第一次選考、筆記試験)、科目は財務会計、管理会計(各90分)で二次試験が口述試験(2024年1月14日)とあり、毎年倍率は2~3倍で推移しています。

この記事は3部から構成されており、No.1が院試(一般選抜)の経験談で、No.2が試験対策編で、No.3が会計大学院の特徴などを記載しています。

気になる税理士試験の税法科目免除情報についてもふれていきたいと思います。

他大出身かつ税理士受験生の私が管理会計ゼロのハンデから短期で逆転合格を成し遂げられたことが、みなさんを勇気づけられるのではないかと考え記事を書こうと思いました。これから進学を考えている方にはきっと参考になると思います。

当記事を書いたのは卒業生である現役の税理士であり、入試のことのみならず、在学中、およびその後の進路のことまで分析しています。進学を考えている人は目先の入試のことだけではなく、このような情報も含めて総合的に判断して進路を選ぶのがよいと思います。

記事は約13,000字(上記部分含む)あります。2005年当時の入試問題もダウンロード可能です。


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