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心理的安全性のつくりかたを読んでみた➀

こんにちは!「共学共伝の会」主宰の石原です。

今回から「心理的安全性のつくりかた」について紹介してきたいと思います。
今回もゆっくりと進みますので、気長にお付き合いください。

「心理的安全性のつくりかた」 著者:石井遼介

最近、心理的安全性 の言葉をよく聞くようになりました。
会社の中でも何度も講習会が開催されたり、著者の石井先生を招いた講演会も開催されて、直接話を聞く機会もいただきました。
心理的安全性の定義や効果、心理的安全性が確保された職場をどのように作っていけばいいのかが書かれた一冊です。

読んで頂ければ、自分の職場や自分の行動について反省する点を多々感じるはずです。是非手に取って読んでみることをお勧めします。

今回は第一章 「チームの心理的安全性」を見ていきます。 
では、内容を見ていきましょう!

チームの心理的安全性とは?

心理的安全性とは

本書の中では心理的安全性なチームを下記のように定義しています。

メンバー同士が健全に意見を戦わせ、
生産的でよい仕事をすることに力を注げるチーム・職場

当たり前のようで、なかなか実現が難しい理想な状態ですね。
こんな職場で働けたら、とても楽しいことは間違いないです。

二十年近く働いていると、クセの強い方と仕事をしてきたものです。
・怒鳴り散らす上司
・裏で悪口を言う先輩
・不機嫌な後輩
・マウントを取ってくる同僚
ごく一部ですが、そのような方も確かにいらっしゃいました。

このような方が居ると、やる気がそがれますよね。
そして、やらなきゃいけないこともやりにくくなるんですよね。
質問しない、報告しない、相談しない、議論しない。
だって、その人たちに絡むと自分が不快な思いするんだから。
出来るだけ関わりたくないですし…。
でも、仕事を放棄するわけにもいかないので、
報告しに行って地雷を踏んで怒られる…。

これが、まさしく心理的「非」安全な職場なのです。
リスクにおびえて、必要な行動をしなくなり、チームの効率が落ちる。

日頃の仕事が楽しめない・仕事が辛い
と思ったら、そこは心理的「非」安全な職場かもしれません。
一度、周りを見て確認することをお勧めします。
そして、この本を読んで、どうすればいいかを考えることを勧めします。

心理的安全性のメリット

心理的安全性のメリットは
「チームの学習」が促される
ことです。

心理的安全性が確保されていると
チームのためや成果のために必要なことを
発言したり
試したり
挑戦しても

安全である=罰を与えられることが無い 

チームで目標やゴールに向かって活動していく中で、より良い方法を巡って議論が発生するでしょう。
それぞれが培ってきた経験を生かして仕事をすれば、当然やり方も違う点が出てくるだろうし、何かに気付きくこともあります。
そのように良い仕事をしようとチーム全員で意見を言い合うことで、健全な衝突が促進されると「チームの学習」が生まれます。
失敗を経験したときに隠さずに報告し、再発防止を図る。これも「チームの学習」です。

図1‐8 心理的安全性の効果

本書 図1‐8には心理的安全性の効果が図示されております。
心理的安全性が高いとチームの学習が促され、チームパフォーマンスが向上する。
意見を安心して言い合えることはイノベーションをやプロセス変革に貢献し、チームパフォーマンスの向上につながる。

心理的安全性を高めることは、
・働く従業員の満足度・エンゲージメントを向上
・チームパフォーマンスも向上
させていくために必要なことなのです。

仕事する喜び・自分の力で貢献する喜びを感じながら仕事をして、成果を出すことが出来ると言われたら、絶対そっちの方がいいですよね!

日本版「チームの心理的安全性」の4つの因子

ここで日本版 と銘打っているのは日本と米国で文化等が大きく異なるため、研究方法・調査方法が心理的安全性研究の第一人者のエドモンドソン教授開発した方法とは異なるためである。

日本の組織においては、
下記の4つの因子がある職場で心理的安全が感じやすい。
➀話しやすさ
②助け合い
③挑戦
④新奇歓迎

それぞれについてみていきましょう。

➀話しやすさ

心理的安全性の土台となる最も重要となる因子である。

仕事と相手の状況を把握し、
多様な視点から状況を判断し、
率直な意見とアイデアを募集する
ために重要

話しやすさが確保されると、
報告や相談、意見や立場の表明、情報共有や不明点への質問などがチーム内で飛び交い、チーム内でのコミュニケーションが円滑になる。

②助け合い

トラブルに迅速・確実に対処・対応する時
通常よりも高いアウトプットを目指す時
に重要

助け合いが確保されていると
トラブルや行き詰まりに際して、必要な事実を共有し、相談し、支援・協力を求めることが出来る。

③挑戦

組織・チームに活力を与え、
時代の変化に合わせて新しいことを模索し、
変えるべきところを変える
ために重要

挑戦が確保されていると
正解がない中で模索し、実験し、機会をつかむことが出来る

④新奇歓迎

メンバーが才能を輝かせ、
多様な観点から社会・業界の変化を捉えて対応する
ために重要

新奇歓迎が確保されると
過去の常識から解放され、
個々人の才能に合わせた最適配置、
チームのアウトプット最大化を目指した役割分担
が可能になる

人に焦点を当てた因子であり、
VUCA時代のマネジメントには多様性を生かした個々の才能を掛け算しながら、組織のビジョンやチームの方向性に向けて推進していくために重要

心理的安全性を導くリーダー

組織やチームに心理的安全性をもたらそうとする上で大切なこと、
2つの考え方である。
・自分自身を問題の中に入れる
・自分自身の行動を振り返る

自分自身を問題の中に入れる

人間は意識をしないと
自分を問題の外に置いて、他人の中に問題を見つけるのが得意である。

他人事の例
「若手が自分の意見を持たない」
自分事に考える例
「自分自身が、若手の行動の直後に適切な反応を与えられていたのか」

自分を問題の一部に組み込み、
自分の行動を柔軟に変えることで相手も変わるかもしれない。

自分自身の行動を振り返る

心理的安全性を学び、実践していくのであれば、
言葉で周囲の人に伝えるだけではなく、
自分自身が行動を振り返り
自分自身が変えるべきポイント見出す必要がある。

この2つの考え方は
心理的安全性を知識として知る から
心理的安全性を実行して身につける
に昇華してくれる重要な指針だと思います。

私も家庭の中で次女の教育の一環としてポイント制の導入を行いました。

このときに気を付けたのが、次女が行動を起こした後の声掛けです。

次女がタブレットに依存しそうな状況を問題視し、改善策としてポイント制を導入しました。
ポイント制の効果をは大きかったと思いますが、
それを定着することが出来たのは、行動直後の声掛けだったと思います。

お手伝いや勉強などを自分から行動したとき
家族のためにと次女が気付いて行動したとき
褒める・感謝の言葉をすぐに伝えることを強く心がけ、実行しました。
次女も褒められる・感謝されるのはうれしいので、その行動を繰り返すようになってくれました。

自分事と捉え、自分が出来る行動をしていくことはとても重要だと実感しています。


自分の体験談からの考えたこと

会社の昇格研修でマグレガーの「X理論・Y理論」を学んだことがある。
「企業の人間的側面」 著者:マグレガー

「X理論」
人間は本質的に仕事を嫌がる生き物であり、人々は外部からの強制や指示がなければ、必要な業務を遂行しない

「Y理論」
人間は仕事を自然に楽しむことができ、自分自身の成長や目標達成を求めて、主体的に仕事に取り組むとされる。

「Y理論」に則ったマネージメントをすることが重要であると説いた本だと認識しています。
※昇格研修で学ばしておきながら、X理論で仕事する人が多いのはなぜかと不満を感じたことは今でも覚えている。

心理的安全性の考えも、マグレガーのY理論の考えも根本は同じように感じることができる。

しかし、違う点としては、
Y理論:「人間の特性」との個人の資質に着目
心理的安全性:「チームとしての関係性」に着目

着目点が違うので、アプローチも異なっていると思われる。

どちらの方法も使いこなせているわけではないので、優劣を論じるつもりは無いが、いろんな方法を知っていると、状況に応じて使える方法・考え方を持っていることは重要だと思いました。

まとめ

今回から「心理的安全性のつくりかた」について紹介していきます。
今回は第一章 チームの心理的安全性 でした。

心理的安全性の定義・メリット、日本における4つの因子を説明しました。一部内容を端折っているところもあります。
興味を持っていただけましたら、是非とも本の方もお読みください。

今日もいい学びがありますように。


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