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#恋愛小説
「砂の城」にあふれる涙
浜田省吾のアルバムSand Castleをよく聴き始めたのは、かなと別れてしばらく経ってからだった。
どの曲にも恋愛のいろんな場面が身近に感じて、ふたりの姿と重ねてしまうものが多かった。
ステージで歌おうとは思わなかったが、飲んでスナックやカラオケで歌ったり、ひとりでギターで歌ったりした。
浜田省吾の歌を歌う時には必ずかなのことを思い出していた。
かながまだ大学にいた頃の歌としては、「散歩道」の
二度と逢えぬ人との想い出話
死ぬまでにもう一度巡り歩きたい場所は、大学時代に想い出を刻んだ、名古屋を中心とした中部地方だ。
たった、4年間過ごしただけなのに、ぎっしりと想い出が詰め込まれている。
どこに行ったとしてても想い出は蘇ってしまう。
だから、あえて妻・道子とは行くことが躊躇われる場所となってしまった。
テレビを見ていて、かつて行った場所が映し出されると、道子にはかなと行った時の話をしたりする。
当然、かなと言う名前は