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雪を見てみたい。『2023.10.7』

寒い。
痺れる程寒い。

朝起きると、ここ数ヶ月で一番の「ダルい」を感じた。

冬の始まりだ。

私は本当に冬が苦手だ。
寒いという概念が苦手だ。仲良くなれない。

特に起床。
嫌なことがあったり、仕事のために起きることは、全世界の人共通して苦痛であろう。夏も起きるには苦労したが、私は冬の方が起きられない。寒いから。布団から出られないから。
冬になったら外にも出られず、結局仕事を辞めていたかもしれない。

今日の朝は凍るほど寒かった。
手先足先は冷たい。話もツンとして、布団を被ってるはずなのに布団も冷たい。

この暖房を付けるか否かの時期が一番寒い。季節の変わり目を行ったり来たりする天候、気温が憎い。

冬から春へ徐々に暖かくなることは出来るのに、秋から冬への転換が下手過ぎる。どうして。

この前までの暑さはどこへ。
つい一ヶ月前の残暑はどこへ。


寒さについてとやかく言っている私だが、実は雪国生まれ雪国育ち、雪国人生だ。

生まれてこの方、冬は必ず雪が降るし、夜中に住宅街をピカピカと照らしながら除雪機が走ることも、除雪機が残した少しの雪を踏み締めて通う小学校も、大きなグラウンドに捨てられた雪達がゴールデンウィークまで残っていることも知っている。というか日常なのである。

テレビのインタビューでNOT雪国育ちが、「雪が見てみたい。雪に触ってみたい」と嘆いている間に、雪国では三角屋根の雪に潰されて危険にさらされる子どもやお年寄りがいる。

分けてあげるよ。雪。
寒いんだよ?雪。危ないのよ、雪。

生まれた時から、雪は鑑賞するものではなく、除けるものだ。

そんな雪達が、今年もやって来る。
楽しみだったでしょ?と言わんばかりに降ってくる。

寒いよ。
あと滑るし。

でも本当の雪国育ちは知っている。
雪が降ってしまえばこちらのものだということ。積もってしまえば尚更。

雪が降る前のこの小さな冬や、雪降り始めの次の日にはべちゃべちゃな道路の方が辛い。
滑るし寒いし危ないからだ。

それよりも、たくさん降って粗方土台が出来上がった雪をサコサコ踏み締めて歩いたり、積もった雪を晴れの日に除雪する方が楽なのだ。

雪国育ちは雪耐性の賜物なので、コツを掴んで冬を過ごしている。素晴らしい。
ここまでしてようやく、「冬が好きだ」と言えるのではないだろうか。

まあかく言う私は、
布団にくるまって寝ているだけなのだけど。

ああ、寒い。
おやすみ。

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