絶望の一段目『2023.11.22』
今日はハローワークに行った。
バスに乗って、電車に乗って、Googleマップに示されたように曲がったら入口が真逆だった。
ハローワークに行ったことがあるだろうか。
私は「働く」ことに無知過ぎる。
ハローワークが何かも、どう利用するかも知らなかった。
昨日、久しぶりに行った大学で、学生時代にお世話になったおじ様方に、ハローワークについて教えてもらった。
その日記がこちら↓
概ねやり方は聞いたけれど、実際に行ってみないと分からないことってたくさんある。
ドラマの見過ぎが影響しているのか、ハローワークにはあまり良いイメージが無かった。それはドラマの中で、働きづらい環境におかれている主人公が奮闘している物語ばかり観ていたから。
人員不足なのに、仕事を辞める人が多い。
仕事を辞める人が多くて、仕事を探す人が多い。
仕事を探す人が多いのに、仕事が無い。
仕事が無いのに、人員不足。
そんな矛盾で回っている世界の片隅に、足を踏み入れることに、少し抵抗があった。
でも、優しかった。良い人ばかりだった。
受付の方も、相談の方も、これから担当してくださる職員の方も、とても親切で丁寧だった。
私のように面談に来ている方も、積極的に求人を見ていたり、相談をしていた。
やり方だけ聞くことが出来たらと思っていたが、あれよあれよと紹介され、気付いたら担当の方がついていた。
「貴方はまだ若いから、たくさん採用されると思うわ」
そう言ってくれた優しいおば様。
とても嬉しいし、若いことと大卒が就職に使えることを私は知っている。
でも、若者は未来があると捉えられる場合もある。この方は違ったけど。
やっぱり資格を持っていた方が良いですか、と聞いた。私は何の資格も所持していないし、就職したい業種においてのアピールポイントが一つも無い。
「貴方は若いから、次就職する企業にずっといる訳じゃないかもしれないから、資格を持っていた方がステップアップしやすいですね」
そう言われた。
私がこれからもたくさん職を変えられるように、自分の未来を広げていく為に、資格取得は良いと教えてくれた。
それもそうだ。今度入った所で上手くいかなくても、次に進みやすくするためにも資格を取りたいな、という希望。
が50%。
これからもまだまだ生きないといけないんだ、という絶望。
が50%。
私の心の中では、二つの天秤が揺れていた。
私はただ、生きられたらそれで良いんです。
おば様にそれは言わなかった。大体の人間は、大体の人間が生きたい長生きしたいと願っているに違いないと思っているからだ。
おば様にとって、私も「生きたい」人間の一人なのだ。
でもそれでいい。
私は物書きになる為、長期的な目標の為に生きなければいけなくなってしまったのだ。
今両親がいなくなってしまえば、私は生きていくことが不可能になる。「物を書いて生きていく」とほざいている場合では無い。
今は生きることが優先される。
長生きはしなくてもいい。ただ、自分が見ている夢のために、土台が必要なんだ。土台が無いと棚の上の物も取れないのに、そのもっともっと上にある夢なんて掴めるわけがない。
私は現実を見ることが出来てきたのだ。
創作をしながら仕事をする。
大きな夢に向かう階段の、一段目だ。一段目すらまだ登れていないのだ。
一段目に向かって、一歩踏み出してみようと思う。
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