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1984年4月 Y君が散る

光と影の中で
腕を組んでいる
一度破いてテープで貼った
蒼いフォトグラフ

作詩:松本隆

聖子ちゃんが歌う「蒼いフォトグラフ」が主題歌のTBSドラマ「青が散る」。筆者、高校3年の大学受験前、1983年10月から毎週金曜日に放送されていた。
新設の大学のテニス部を舞台にした、青春ドラマ。視聴率はあまり伸びなかったが、石黒賢、佐藤浩市、遠藤憲一ら、今ではビッグネームになっている当時の若手俳優陣の出世作でもあった。
若者たちの恋愛、悩みや心の揺れ、予期せぬ妊娠、難病、余命何年など、重いところも含めて、生き生き、キラキラと描かれ、林哲司さんの劇中音楽も、彩りを加えた。

このドラマを見ていた筆者の高校の友達“Y君”、このドラマのような学生生活に憧れを抱き、「大学に入ったら、青が散るのような・・・」とよく言っていた。

ドラマが終わった、約2か月後、Y君は無事大学に入学、当然テニス部に入るのかと思ったら、まったく違う〇り部、いや、〇りサークル。しかも釣〇をするという活動実態のほとんどない、イヤ、全くない、飲み会ばかりやっているサークルに入った。

「キャンパスはあんなにキレイじゃないし、二谷友里恵はいないし、川上麻衣子もいない、現実は違うぞ。」と当たり前の事を、浪人決定の私たちにしみじみと言ったY君。
ドラマのような劇的な恋愛どころか、野郎ばかりの飲み会とバイトに明け暮れるY君の大学生活が、けっこう濃くて楽しそうなことが、救いというか、浪人のこちら側としては、憧れだったかもしれない。

原作の宮本輝の小説、受験が終わったら読みたいなと思っていたが、いまだに読んでいない。あれから40年経っちゃってるぞ・・・

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